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ダークエルフの召喚士 ~精霊の森の生き残り、魔法学校へ行く~  作者: しゃぼてん
第3部 帝都騒乱 ~魔女の血脈~ 1章 魔女の子と孫

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第3部 プロローグ 噂話

 <白光の魔導士団>の地下神殿の一角で、白いローブに身を包んだ魔導士達が噂話をささやきあっていた。


「<星読みの塔>が出した十年予言の話を聞いたか?」


「十年予言? あの女塔主は、出すのをずっと拒否しているではないか。<滅亡の予言者>の件を理由に」


「不吉な予言をだして罰を受けてはたまらぬ、とな。だが、こたびは、予言は公表せぬ、どんな予言が出たとしても決して罰は与えぬと約束し、陛下じきじきにアスカルに依頼をだしたのだとか」


「で、どうだというのだ。やはり、不吉な予言なのか?」


「うむ。「ダークエルフが帝国に終焉をもたらす」という予言らしい。なにせ十年以内の滅亡を告げる予言だ。陛下周辺は今、騒然としているらしい」


「ダークエルフ? そんなもの、神話やおとぎ話の中の存在だろう。なにかの(たと)えか?」


「わからん。だが、そのダークエルフらしきものを見つけ、駆除することが我らの責務となるだろう」


「誰がその任につくことになるのやら。アンドルはバララセで手一杯。力のある若手は出払っている。……そういえば、クローの、ホスルッドの隠し子が早くも入団できるレベルに至ったとか」


「ああ。汚れ仕事はさせるまい。ホスルッドが猫かわいがりしている。このまま妻はとらず、あれを大事に育て跡取りにするつもりのようだ」


「どこの馬の骨とも知れぬ平民女に産ませた子だろう? また旧家の血統が汚れるか」


「それでもクローに違いはない。どうせ古より問題児ぞろいの<情念のクロー>の一族だ。それに、素質は親を超える逸材だとか。ホーヘンハインの天才児と話題になっている。いずれ<大師範>の位に至るやもしれぬ」


「ほう。クロー家に生まれた天才か。将来の幹部入りは間違いないな。今のうちにご機嫌取りでもしておこう」


「おぬしは、あいもかわらず、手のひら返しが素早いな」


 白装束の魔導士達は笑い声をあげ、歩き去って言った。


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