表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

気づいたらダム湖。

作者: 仙石 真昼

鬱病になった。


「うわ暗っ!」って思わずに読んでほしい。


鬱病になった。

まだ17歳だ。


部活で結果を出すために努力する。

文化祭の準備に明け暮れる。

仲間とどこかへ遊びに行く。

お昼休みには友達と机をくっつけて弁当を食べる。


楽しい、青春。


笑顔という花が咲き誇る10代、のはずだった。


行きたいと思った高校は全て落ちた。

クラスメイトはコミュ障しかいない。

基本的に基地外。

生理的に無理だ。

教室に入れない。


僕は誰かと楽しく会話したいだけなのに浮いてしまう。


「未来がない」「落ちる」.....

担任は2年間罵声を浴びせ続けた。

HRの名の下、密室で。


3年間変わらないクラスメイト。そして担任。


パワハラ。


これがパワハラだなんて知らなかった。

いや、これが教育なのだと思っていた。


この学校は成績第一主義だ。


成績が上がらない。

努力しても。


辛くて辛くて....

今でも鼻水が乾燥し、机にドームを作ってる。

それでもなんとか立ち直った。


3年新学期。

良いスタートが切れたと思った。

辛いことは沢山あった。

けど、今度こそ頑張るぞ!


...そう言ったのは何日前だったろうか?

僕はもう2週間ほど寝たきりだ。


鬱病。


そう診断された。


パワハラの後遺症とも。


息が苦しい。

誰かに首を絞められてる。

背中に10倍の重力。

無気力感。

吐きそう。

頭痛い。

何を見てもムカつく。うざい。イライラする。

突然発狂した後に号泣。


薬も沢山飲んでいる。

一番強力な薬を飲んでやっとこさ何かできる。

例えばこの詩。


昨日も暴れた。

一番酷かった。


夕食どき。

辛い。辛い。吐きそう。


項垂れていると掛かってきたのだ。母の言葉が。

「良い加減にしてくれる?」


頭の血が蒸発した。


大声を上げゴミ箱を蹴った。

小さい頃に買ってもらったホワイトボードも粉々に破壊した。

もう自暴自棄さ。


下で母が泣きながら外へ出て行くのが聞こえる。

今まで傍観者気取ってた父親が

「一緒に暴れるか?!」

などと意味不明な文字列を発する。

説教でもしたいのだろう。

偉そうに。


何?


これ僕が悪いの?


親も。学校も。友達も。

みんな敵だ。


あーあ。

完全に孤独になっちゃった。


また立ち直っても潰される。

今までだってそうだ。


何をやってもうまくいかない。

立ち直っても、歯をくいしばって立ち直っても潰される。


どうして僕だけ....


どうして僕だけ...


絶対良くなって笑顔で幸せに....

目標を叶えたい.....


また立ち直って潰されての繰り返しなんだろうなぁ。


気づいたら.....ダム湖の底かもね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 『今でも鼻水が乾燥し、机にドームを作ってる。』という表現が良かったです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ