表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/1657

奇妙な噂

「成る程ねぇ。私が入院している間にそんなことがあったんだ」


しばらくの間、俺の女装姿で騒いでいたのだが、とうとう騒ぎ過ぎた結果、恰幅の良い看護師さんに怒られて、俺達は何で俺がこんな格好をしているのかを朱莉ちゃんと朱里さんに説明した


「突然失踪して、その日の内にひょっこり帰って来る。ただそれだけならちょっとした家出か何かかと思うけど、学校のプリントに書いてあったのは、それが複数の生徒と学校で起こっているって書いてあったのよね。ちょっと不気味だわ」


朱里さんは朱莉ちゃんが自宅にいない間に、学校側からプリント等の配布を受けていたようで、この噂、というか事件については知っていたようだ


「警察には連絡しているけど、実害が無いから中々腰を上げてくれないみたい」


「実害が出てからじゃ遅いって言うのに、相変わらず腰の重い組織ね……」


補足として由香さんが既に学校側が被害届を出しているが、実害が無いという事で警察は中々その重い腰を上げてくれていないらしい


俺はそれを聞いて呆れる。その実害を未然に防ぐのが警察と言う組織では無いのか


「それで、ウチが思いついたのが真白ちゃん作戦ってわけよ」


「偉そうに言ってるけど、作戦にも何にもなってないからね、コレ」


どうよ?とか言いながら鼻高々に言っている碧ちゃんだが、コレが作戦として通用するとは到底思えない。どちらかと言うと別の危ない人達が釣れる自信がある


確かに、女子生徒を囮にするよりは良いけど、俺を囮にしたからと言って目的の相手が釣れるかと言われればあまりにも不確実すぎる


「そうよ、真白ちゃんに何かあったらどうするの?」


「朱里さん、それワザと間違えてます???」


ぷんぷんと起こってくれている朱里さんだが、真白さんじゃなくて真白ちゃんになっているのに悪意を感じる


いや、この人の場合大真面目に間違えているような気がしないでもないので何とも言えないのだが


「今の真白さんは真白ちゃんよ!!」


「ダメだ、この人も敵だ」


どうやら朱里さんも俺の敵らしい。ええい、味方はおらんのか味方は

……いないからこうなってるんだけどさ


ともかく、現状取れる対策も無く。この噂について得られる情報はこの辺りだろうか

この分だと、当事者の生徒に直接接触してもあまり大きな手掛かりは得られそうにない


あの男たちの動向にしろ、この噂の件についても、相手の出方を窺うと言う方法以外、手は無さそうだった


女装までしたのに、女装までしたのに


「ま、私はどうせしばらく病院にカンヅメだし、気を付けるのは碧と紫ね。特に紫、そういうのに狙われそうだし」


「ま、一番狙われそうなのは紫か真白だよな」


「わ、私も?」


「ちょっと、なんで私もしれっと候補に入ってるのかしら?」


退屈そうに部外者を決め込む朱莉ちゃんと、この中で主な標的候補を上げる碧ちゃん


その中に俺がカウントされているのは非常に解せない。そんなにひ弱そうな見た目だろうか


「もうちょっと髪型と服装を弄れば深窓の令嬢とかになれるわよ」


「真白ちゃん、肌白いですからね。羨ましいです」


そんな不服そうな俺の内心を悟った大人組が、横槍を突いて来るが無視だ無視

色白だからって深窓の令嬢と呼ばれるなら、世の中のインドア派は全員ご令嬢と呼ばれるべきだ


俺は断じて認めんぞ


「実際、真白さんって肌白いわよね。肌色ってよりはホント白に近いって言うか」


「髪色も日本人の色では無いものね。赤毛、レディシュだもの。イギリスの方で多い髪の色よ」


そうして話題は俺の肌と髪の色の話になる。まぁ、髪色は染めてるとも思えるけど、中々日本でこの赤毛にする人は少ないだろうし、肌色に関しては簡単に隠せるものじゃない


どうも由香さんは、朝会った段階で俺の出生について見当が付いているようだ。流石はファッションデザイナー。こういった美に関わる部分には広い知識を持っているらしい


「へー、でも何で真白の髪がそうなるんだ?」


「あ、もしかして真白ちゃんってハーフなんですか?!」


首を傾げて、俺が赤い髪と白い肌を持っている事を考える碧ちゃんを横に、紫ちゃんは思いついた様に目をキラキラさせながら、思いついた答えを口にした


真白ちゃんについてはもう何も言うまい


「正解。母親がスコットランド、イギリスの北の方だね。そこの生まれだって聞いたよ」


そ、俺こと小野 真白は、日本人の父親とスコットランド人の母親を持つハーフだったりしちゃうわけだ


平成が終わりましたね。皆さんにとって平成はどんな時代でしたか?


私はまぁ、辛いことも多々ありましたがなんだかんだ言って、楽しんだのかなと思っています



令和はどんな時代になるんでしょうね。とても楽しみです


そして令和元年に評価ポイントが1900を超えました。ブクマの数も600間近。二月末の公開から約二ヶ月でここまで来れた事、とても嬉しいです


これもひとえに読者の皆様のお陰、本当に感謝しています。是非これからもよしなに。そして評価Ptは感想、レビューなどなど、変わらずいつでもお待ちしています。気が向いたらよろしくお願いしますね




魔女兵器たのちい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] >補足として由香さんが既に学校側が被害届を出しているが、実害が無いという事で警察は中々その重い腰を上げてくれていないらしい > >俺はそれを聞いて呆れる。その実害を未然に防ぐのが警察と言う…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ