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魔法少女アリウムフルール!! 魔法少女を守る魔法少女の話 + 魔法少女を守る妖精の話  作者: 伊崎詩音
最終決戦

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1806/1819

主人公


「それでも、僕は……!!」


おそらく、最も指摘されたくないことを指摘されて揺らぐパッシオ君。彼だって、本当なら真白君の側に今すぐにでも向かいたいハズだ。


それを封じているのはやはり、『獣の力』という不確定要素だろう。これを排除しない限り、彼は動けない。

その不安分子を排除するにはズワルト帝国の持つ『繋がりを断つ力』が必要だ。


そもそもに『獣の王』という存在にある繋がりを根本的に断たない限り、妖精族は何度でも暴走してしまう。


だが、私はこの理論に別のアプローチから反論するとしよう。


「その顔は『獣の力』をどうにか出来るというモノですよね」


「ホントですか?!」


私とパッシオ君のやり取りを見ていたカレジ君がニヤリとした笑みを浮かべながら私に利いて来る。

それに飛びついて来るパッシオ君を手で制止しながら、私は確証はないという前置きをしながら話をする。


ただ無意味に焚き付けに来たわけでは無いのだ。ある程度の解決策が用意してなければ、私はここに来ていない。


「『獣の力』は決して万能の洗脳能力では無い、と私は考えている」


「と、言いますと?」


「『ビーストメモリー』を解析した結果も含めた総合的な判断、となるけど『獣の力』という力そのものに洗脳や暴走と言った能力は無い」


以前から定期的に疑問に上がっていた、『獣の力』とは何か? というモノに対して一定の理論のような物を裏付けることが出来た。


一応、こういうものではないか? という推測はあったけどね。それがより補強された、と思えば良いだろう。


「『獣の力』とは生命が生きていくための生存競争のための本能を過剰に刺激し、増幅させる力だ」


「と、言うと?」


「例えば、縄張りが隣り合った生き物がいるとしよう。普段なら縄張りの巡回中に偶然バッティングしなければ、争いごとになることは無い」


「意図的に縄張りを荒らしに行かない限り、野生動物もそう喧嘩はしませんからね」


日々生存競争に晒されている野生の生き物ではあるが、だからと言って日常的に縄張り争いとうをしているわけでは無い。

争いごとに発展するのは主に食料の奪い合いや繁殖の時だ。それ以外のタイミングで早々争いが起きることは無いし、それが同程度の大きさの個体同士ともなれば捕食者と被保険者の関係性にもならない。


身体が大きい相手と戦うのは命の危険があるからね。だから、よほどのことが無い限り案外野生動物というのは日和見主義な傾向もあるのだ。


「この二匹に『獣の力』を投与すると、突然暴れ出し隣の生き物の縄張りを荒らしまわる。そして、争う必要も無いハズなのにこの二匹で殺し合いが始まる。これは相手を殺すまで止まらない。いや、むしろそれでも止まらない」


「……縄張り争いとは名ばかりの殺し合いと蹂躙、というわけですか」


「とにかく他の生き物に対して過敏に攻撃性を持つようになる。暴走した妖精達やビーストメモリーを使われた被害者が執拗に周辺の住人を襲うのはこのためだ」


生き物は生まれながらにして戦う本能が備わっている。これは当然、人間にも備わっている。人間だって生き物だ。自分の住処を荒らされたら抵抗するだろう?


これは自分の縄張りを守るための本能的な行為、と言える。『獣の力』はこう言った生き物が生きるために持っている攻撃的な本能を異常なまでに刺激する。


実際、実験でビーストメモリーから取り出された微量の魔力を付与されたラットが他の生き物がいる時は異様な攻撃性を見せていたが、一切の生き物がいない場所に移して観察したところ、攻撃性が鳴りを潜めたという実験結果が出ている。


「だったら、やっぱり真白の側に行くだけで危険じゃないですか」


「それがそうでもないかも知れない、という話さ」


他の生き物に対する異様な攻撃性。それが『獣の力』の本質だと言うなら、パッシオ君の言う通り真白君に近づくだけでも危険だろう。


だが、その真白君にこそ『獣の力』に対抗するためのヒントがある。


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― 新着の感想 ―
獣の力を完全にコントロールしている魔法少女ちゃんいますからねぇ(笑)
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