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魔法少女アリウムフルール!! 魔法少女を守る魔法少女の話 + 魔法少女を守る妖精の話  作者: 伊崎詩音
決戦に備えて

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最後の作戦会議


「さて、これでようやく終わりかしらね」


真広の話もこれでお終い。何が起こるかは結局は蓋を開けるまで分からないけど、詰められるところは詰められたと思う。


出来る限り、今出来る範囲内でたらればの多くへの対処策は決めた。実行できるかどうかは状況にもよるだろうけど、それが可能なだけの訓練を積み、実力を身に着けているハズだ。


「っし、お前ら!! 気合入れろよ!! これが正真正銘、最後の戦いだ」


リーダーの碧ちゃんからの檄にそれぞれが返事をして、更に気が引き締まる。最後の戦い。これで、全部を終わらせる。その気概は絶対に必要でそうなるべきだろう。


これ以上、ショルシエの蛮行を許してはいけない。


「勝つぞ!!」


その言葉で会議は解散。翌朝、夜が明ける前にはドラゴン達の背に乗って、帝国領へ向かう手筈だ。


「真白君。少し良いかな」


「なにかありましたか?」


「いやなに。君から預かっていた『誇り』のメモリーだが、このまま私の方で預からせてもらおうと思ってね」


私も席をはずそうとしたところ、東堂さんから声をかけられる。内容は少し前に東堂さんに預けていた『誇り』のメモリーについてだった。


バタバタしていた中での出来事だったので、私はすっかり忘れていた。というか、完全に記憶が無くて言われて思い出した。

その時交わした言葉も2、3言くらいで、お互いに忙しくしていたタイミングだから仕方が無いと言えば仕方がない。


例えるなら、街先で配ってるチラシを受け取るレベルのやり取りだったと思う。メモリーをそんな雑な扱いで良いのかと問われれば、良くないと答えざるを得ないけど、東堂さんは必要だから要求して来たわけだし、東堂さんの必要は必ず私達の利になることだと言って良いだろう。


『誇り』のメモリーの中にいるパッシオのお父さんには後で謝っておくべきだろうか。


「私としては特に問題ないですよ」


「それは良かった。彼の協力が無いとどうしても上手くいかないことがあってね」


「また無茶を?」


「君には言われたくないね」


彼、というのは『誇り』のメモリーの中にいるパッシオのお父さんと何かしているのだろう。『繋がりの力』を東堂さんが使えるわけでもないので、割と一方的なコミュニケーションなのだろうけど、何か画策しているのは間違いない。


じとりと睨んでも飄々とした態度で躱されてしまった。まぁ、悪いことはしないだろう。何を隠しているのやら。


「なに、悪いことじゃないさ。ただ調整が終わっていなくてね。彼に手伝ってもらうのが一番都合がいいのさ」


「さいですか」


突っ込んだってどうせ答えてくれないのだから、そこそこに受け流しておく。おおかた、新しい装備か兵器を作っているのだろう。

かつ、それの開発が間に合うかどうかはギリギリってところだろう。


「秘密兵器、楽しみにしておきますね」


「あぁ、期待に応えられるよう、努力するよ」


「倒れないようにだけはしてくださいよ」


既に3徹したという話も聞いているし、無茶を通すタイミングとは言え、倒れられたら困る。

これが終わったら全員でまとめて休暇ね。1か月くらい寝てても誰も文句は言わないでしょう。


そうして東堂さんと別れた私は今度は昴の下に向かう。仲間達と帝国の地図を必死に頭に叩き込んでいる様子は一種の微笑ましさもある。


「昴、ちょっと良いかしら?」


「あ、真白さん。はい、大丈夫ですよ」


声をかけて、こっちに来てもらう。他の面々はスタン君と墨亜を交えて、帝国の首都についてアレコレ聞いている様子だった。


「呼びつけて悪いわね」


「いえいえ、邪魔にならないように地図覚えてただけなんで。それで、どうかしました?」


「これを渡しておこうと思ってね」


昴の手を取って、メモリーを渡す。『希望』のメモリー。私が手元に持っていたメモリーの内の1つで砂属性の魔力を宿しているメモリーだ。


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― 新着の感想 ―
真白ちゃんが“女王として”最初の外交は、真広を特使として『九尾狐の監視』を命ずる感じになるのかな? 女王真白の親書を携えて、魔法少女協会に行くということで。 『(要約すると)斯々然々だからウィスティー…
最後の戦いが“最期”の戦いにならないといいね。 真広の行動が死にフラグに見えてちょっと…。 ただでさえ、ショルシエから見たら、真広ちゃんは人形というか、裏切り者なのだし。
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