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魔法少女アリウムフルール!! 魔法少女を守る魔法少女の話 + 魔法少女を守る妖精の話  作者: 伊崎詩音
合流

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二国間会議、開幕


「相互支援と合同の研究についてだが……」


「レジスタンス、魔法少女、公国軍での参謀級会議と合同訓練については……」


「物資輸送ルートの新規開拓。旧ミルディース領内での治安の安定化については新たな街を開拓。職の募集をかけることで民間人の生活の安定化、賃金の向上などを主軸に……」


会議の中ではありとあらゆる分野の話し合いや擦り合わせが行われた。


人間界と妖精界。特にレジスタンス、公国、魔法少女協会の3つの組織の相互の支援と技術研究についてはかなりの深度で話が進んだと思う。


レジスタンスは研究者が少ないけど、試作の魔法や機器を試すタイミングに恵まれているし、彼らが最前線に立つ人材の中心となる。


レジスタンスの要望に沿った開発を公国と人間界の魔法技術研究所。それにスバルさん達を保護してくれたかつての王国の研究員であり、所長でもあったピットさんもいる。


他にも公国に逃れた元王国研究者はそれなりの数がいるそうで、研究と開発に関してはかなりの連携を取るための下地を作ることが出来た。


急ぎ、旧王都サンティエの外れに合同の研究所を作るところまでこぎつけたので、ここから先は担当者の東堂さんにお任せすることになるだろう。


「今日のところはここまでにしましょう」


他にもたくさんの議題について話し合い、様々な進展があった。


内容としては概ね良い結果ばかりだ。人間界と妖精界、全く違う世界なため取り合う資源や利権は無く、単純に共通の敵を倒すという目標のために注力出来るのはラッキーなことだ。


人間界だけ、妖精界だけではこうも上手く話は進展しないだろう。


互いに本来は相互不干渉な場所にいるからこそ出来る全面協力というのは間違いない。


「食事会をご用意しています。人間界の多種多様な料理をお楽しみいただければと」


「そりゃ良い。人間界の料理は美味しいとは聞いていたんだけど、紫は用意してくれなくてね」


「見慣れた食材が無いのに料理なんて出来ませんよ」


時間は既に夜になった。半日を休憩を挟みつつとは言え、会議に注いだのは久しぶりだ。


魔法少女達は特に慣れない席の人が多い。舞ちゃんなんかはとても疲れたという表情をしていてお疲れ様だ。


そしてリアンシさんはまた紫ちゃんにちょっかいをかけている。好きな子を相手にしている小学生男子並みにも思える。


そんなことばっかりしていると嫌われますよ。まぁ手慣れた様子で対処しているあたり、2人にとってこの問答は日常会話の延長上にあるみたいだけど。


「お、終わったか」


「なーんで碧は護衛側なのよ。1人だけズルいじゃない」


「しゃーねーだろ。こっちからも人員割かねえワケにはいかねぇんだから。代わりにこっちは休憩無しだぜ?」


「人間界なら立場逆じゃない」


自分は会議に出席したのに、1人だけ魔法少女として出席しなかった碧ちゃんに朱莉はぶーぶーと文句を垂れている。


そりゃ人間界での話だと至極真っ当に言い返されたあとデコピンをされてうずくまる朱莉はなんだかんだで肝が据わっている。


一般人なら舞ちゃんみたいにカチコチに緊張して疲労困憊なところをこうして終わったとはいえ会議直後におちゃらけられるんだからね。


「護衛隊のまとめ役を頼んで悪いな」


「良いって良いって。ウチにゃどのみち会議なんてのは向いてねーしな。コイツらまとめてる方が性に合ってら」


碧ちゃんには会議をしている期間、公国、協会、レジスタンスのそれぞれの護衛を隊としてまとめてもらい、全体の指揮を任せている。


流石は曲者揃いの魔法少女の顔役とあって、指示をキッチリ守る軍人達なら安心して指示系統を任せられるのが碧ちゃんの頼りになるところよね。


頼んだのは番長というのもあって、碧ちゃんは二つ返事でこの仕事をこなしてくれている。


「さて、食堂まで案内するぜVIPの皆様方」


冗談を言う碧ちゃんに私達は先導され、その周囲を護衛隊で固められながら、私達は食堂へと向かった。

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