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魔法少女アリウムフルール!! 魔法少女を守る魔法少女の話 + 魔法少女を守る妖精の話  作者: 伊崎詩音
合流

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瑠璃色の慟哭


「いやぁ、しかしお前ら根性あるぜ。あのアリウムにケンカふっかけたんだからなぁ」


試験も終わって治療も終わって、労いの意味も込めて用意された食事会というかまぁレジャーシート広げてサンドイッチ食ってるからピクニックだな。


美弥子さん達が作った美味いサンドイッチを頬張りながら、ウチは真白にケンカを売って勝つなんてことを成し遂げた後輩共の背中をバシバシを叩いて労っていた。


「そ、そんなに凄い事なんですか?私は外界のことに詳しくないもので、何が何やら……」


「ウチらの中で1番おっかねぇ奴を認めさせたんだからなぁ。ウチらでもやらねぇぜ?」


今絡んでるのはエルフ族っていかにもファンタジーな種族の生まれの奴で名前がリリアナ。

エルフって種族っていうとウチらからすると魔法が得意な種族なんだが、どうやら妖精界にいる実際の伝統的なエルフ族っていうのは魔法を使うことを止めた種族、らしい。


勝手なイメージだから失礼な話だが、変なことをする種族だぜ。魔法を捨てて、森の中で原始的な暮らしを数千年続けてたんだとよ。


今、街に住んでいるエルフはその生活に嫌気が差して、里から飛び出した奴ららしい。そっちの連中は魔法が使えて、ウチらのイメージ通り魔法が得意な連中が多い。


そんな奴だから世間知らず。まぁ、だからって真白の事を正しく知っているのなんて人間界から来た私らか、レジスタンスの一部の連中だけだ。


「誰がおっかない奴よ。攻撃能力でいったらそっちのが上じゃない」


「ウチはもうちょっと優しくするってーの。普通、あそこまで厳しくやるかよ。初心者ボコボコにしやがって可哀想に」


「ぐっ……。そうじゃないと、この子達諦めないでしょ。特に昴さんはね」


「途中から認めてたクセによく言うぜ。勝てなきゃ認めないって言った手前、引っ込みがつかなくなってただけだろ」


サラダのてっぺんに乗ってたミニトマトをひょいっと口に放り込んで、ぐぬぬと唸っている真白を笑う。


頑固だかんなぁコイツ。そもそもウチならもうちょっと話し合いの機会を作るべきだぜ。初めから門前払いなんて文句が出るに決まってらぁ。


昴は聞きわけが良い方だからその場での文句は少なかったと思うが、あれが朱莉みたいなタイプだったらその場でケンカだろうよ。初対面での印象最悪ってやつだな。


そうなったら仲間になれる奴も仲間になってくれねぇしな。カリスマはあるからついて来る奴はついて行けるんだが、そうじゃないとただのキツイ奴に映るだろうよ。


「ま、今回は昴さんの粘り勝ちと番長の作戦勝ちかな」


パッシオの言う通り、今回は昴達の粘り勝ちとそれを見越した番長の作戦勝ちだな。

しっかしまぁ、番長はこういう原石を探して来るのが得意だよな。人を見る目は間違いがなぇ人だよ。


「そ、そんな。私はがむしゃらに頑張っただけで……」


「そのがむしゃらさが気に入られたのさ。自信もって良いぜ。お前はちゃんと訓練すりゃ、かなり強くなれる」


さっきも言ってたけど、途中から真白も気に入ってたしな。アイツは才能もそうだけど、なによりガッツがある奴が好きだからな。


がむしゃらに何かになりたい、何かを成し遂げたいって奴には弱いところがある。中々頑固だからそんなところ見せねぇけどな。


「訓練はスッゴイきついけどね。覚悟した方が良いよ~、お兄さん」


「私達も真白様の下についたばかりの頃は毎日夜は泥のように眠ってましたから」


「あんま脅さねぇでくれよ……」


真白の直属の部下になるグリエとマーチェが鳥人族って種族の男のリベルタに追加のサンドイッチを配りながら脅してる。


あの2人も出会って早々に真白に引き抜かれた生え抜きだ。真白は真白で義母の光さんから鍛えられた嗅覚がある感じなんだよなぁ。


優秀な人間を掴んで離さない傾向がある。昴達のこともこうなったら何が何でも引き留めるだろうよ。


「碧お姉さま、飲み物はいかがですか?」


「おう、サンキュー。いやぁ、新しい仲間が出来て楽しみだな。サフィー」


「はい。また賑やかになりますね」


こっちに来てから妹みたいに可愛がっているサフィーも新しい仲間が出来て良いだろ。コイツはコイツで真面目過ぎるからな。

昴やリリアナあたりと仲良くなれたら良いんだが。


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