撹拌
掲載日:2015/05/21
扇風機をオン。
窓の向こう、バチバチと叩く雨。
走り去る水たまりの音。
通っていく、空気。
みんな、眠っている僕には、無関心。
暗い部屋。
遠雷とサイレン。
時折、思い出したように、蒲団に吐いてくる。
べたつく湿気。
どんどん、網戸を通して、勝手に入ってきた。
少し、不用心じゃないか。
窓際の洗濯物が言う。
涼しくなった。
玄関の靴が喜ぶ。
一面真っ白になった頭の中で、ぶるぶると震える。
頼りになるのは。
蚊取り線香を咥えた豚の提灯だけだった。
きっと。
雲の中は戦争。
僕は、地面の上から、望遠鏡で覗き見る。
本当に、遠い話。
マッハ1で飛んできた痛い雨粒が。
幻なんかじゃない。
現実だ。
頬を叩く。
頭の中を、かき混ぜて。
ごめん。
僕は、オムレツになった気分だ。
起きちゃった。




