危機と乗り越え
「____ゲホッ!ゴホッゲホッ!」
まずい・・・!酸欠で意識が朦朧としてくる。燻り人形は笑っているだけだし、この攻撃についてはもう分かったから次の技を見たいんだが、どうしたものか。
・・・一か八か!
「ヒューーー、ゴホッ。ッヒューーー。」
『あれ?なんで立てるの〜?』
「血で膜を作ったんだよ。空気に触れると固まるだろ?・・・ほら、早く次の技を見せてよ。」
『それじゃあ、お望み通り。”水膜圧煙”、禍福一転の技よ。』
なんだ、刃?煙が集中している。
「新しいのは受ける、一択でしょ!」
にぃっと僕は怪しい笑顔を浮かべ、仁王立ちする。
「____ッ!」
「家満登!時間を稼いでくれ!」
なんとか助っ人は間に合ったか。
「ディオ。早めに終わらせるぞ。」
「おうよ。」
幸い、攻撃は効く。だが弱点が見つからない。時間との勝負だってんのに!
『隊長二人は少々不利。しかしここならどうだ?』
っ!しまった、現実の雲の上はまずい!
「御河!」
「ディオ!」
手を取り合い1つの個体となる。雲の上では偏西風のせいで風は強く、気温は低い。気温が低いならその分、飽和水蒸気量は少ない。俺の主神術は通用しないか。
「っ・・・。」
「___ディオ?おい、意識を保て!」
当たり前だ。酸素と水分!このままじゃ、窒息か高所肺水腫の2択だ・・・。
「”水分操作”!」
俺とディオの周りを水が囲む。・・・だが水の膜はこおり、強風によって霧となる。
っ早くしないと俺もやばい!集中しろ。
『何をしても変わらない。お前らは我が手をくださずとも空に帰るのだ。・・・なんだ?』
「___ゥッ、ガハッ!」
「ディオ、起きたか。」
(なんだこれ!?薄い水の膜に神力を込め、凍るのを防ぐために震わせているっ!こいつ、それほどの力があったのか。)
「御河___」
「悪い、集中しないといけないんだ。攻撃は任せた。」
「任せろ。礼を言うぜ。なんてったって酸素があれば、あいつなんて雑魚だからな!」
にっと笑う。お互いを信頼しているからこその作戦だ。
『なんだ、その技は。なぜ凍らない。』
「ディオみたいな脳筋は苦手なんだが、教えてやるよ。水に神力を込めただけだ。物理法則を捻じ曲げるほどの量をな!」
さあ、やれ!
指先の感覚がしなくなってきた。集中しすぎて脳が焼ききれそうだ。神力は残り5分の1くらいか・・・。あいつにかけるしかない。
俺は退場したも同然、アシストくらいはしてやる。
ディオが空気を握りつぶす。握りつぶすごとに放電と熱膨張が起こる。
「空気ってのは圧縮すると気温が上がって、雷よりも強くなるんだっけか?俺はイメージってのが苦手なんだよな。」
握りつぶしていく。肉の焦げた匂いがしても握りつぶしていく。
「だがな苦手でも言葉でまとめていけば、上手くいくんだよなぁ!”圧縮熱電”!!!」
圧縮により、潰された空気は凄まじい光を出していた。ディオが空獏に向け、”圧縮熱電”を放つと辺り一帯は青白い光りに包まれた。




