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召喚者の正体

会議が終わり、夕食も食べ終わるとレイナが俺の部屋にきた。

「またちょっと、話させて。」

レイナは心の整理をしに来たようだ。

「わたしが魔王だと思って倒したの神様だったんだって。」

レイナが話し始める。

「ああ。」

ここは下手に口を挟むより相づちを入れながら話させた方がいいだろう。

「わたし、この世界を助けるつもりがこの世界の神様を殺しちゃうなんて、とりかえしのつかないことになっちゃた。」

だまされてたとはいえ、世界を守る存在を倒してしまったことに罪悪感があるのだろう。

「レイナ。おまえは勇者として召喚された。そして、世界はまだ救われてない。なら、まだおまえの戦いは終わってない。これからいくらでも挽回すればいいさ。」

レイナを励ます。

「それにね。たぶん俺に託された使命も同じなんだ。ずっと違和感はあったんだよ。魔王が倒される段階になって俺が召喚されたことに。魔王に対抗できるだけの力があるなら俺はいらないはずなんだ。でも、俺を召喚したやつは世界を頼んだって言った。つまり、魔王以外に世界の敵がいるってことになる。」

前にレイナに確認したところ俺が召喚された前後に魔王は倒されていた。俺はそのことにずっと疑問を感じていた。

「なあレイナ、神様ってどんなやつだった?」

「そうね。とても魔王にも神様にも見えない外見をしていたわ。子供の姿のまま老いないんだって。見た目は子供なのに国王より長く生きて大司教のポジションに留まり続けてたらしいわ。」

話した感じも何も知らなければ年相応の子供にしか見えない。そんな印象だったという。

「たぶんだけど、俺を召喚したのはその神様だ。俺を召喚した存在は言ったんだ。自分には時間が無いって。偶然だと思うか?」

自分には時間が無いと言った世界を託した存在とそれとほぼ時を同じくして倒された神様、もしも神様が自分の死期を悟って未来を託したのだとしたらそちらの方が筋が通る気がした。

「なあレイナ。おまえが見た『叡智の書』ってこんな感じの本じゃなかったか?」

俺はそう言って『上宮創太の書』を取り出す。レイナがこっちに来てからは取り出す機会が減っていたので彼女がこの本を見るのは初めてだ。

「すごい。確かにそんな見た目だった。でも、なんで上宮が持ってるの?」

レイナの疑問はもっともだ。

「この本に書かれてるのは俺の能力ややった功績みたいな情報だ。もし、神様が同じものを持っていたらそこに書かれてる内容は天地創造や秩序の維持などの情報だ。そうなれば、その本は『叡智の書』にふさわしい内容の本になる。」

そして、神様が世界を俺に託して消えていって『叡智の書』を俺に託したのならその本は俺が持っていないとおかしい。俺をこちらに召喚した存在は言ったはずだ、『書庫を君に預ける』と。なら、その書庫に最初から入っていた本が『叡智の書』だ。

「それにね。世界を救うには勇者と並ぶ存在か勇者を仲間に引き入れられる存在が必要なはずなんだ。」

 勇者が世界を滅ぼす側にいるのならその滅ぼす側から勇者を取り除かなければいけない。神様はそれができる人物を探さなければいけなかったはずだ。そして、条件がもう一つ。誰のサポートも受けずにそこまでの存在になること。

「確かにわたしの周りで異世界に即対応できそうなのってあんたくらいよね。」

例えばレイナが召喚された時に王国が彼女をサポートしたように異世界に適応するためのサポートが必要になるが神様にはそれはできなかった。だから、俺は森に召喚されたしそこで自分の力で生き残っていくしかなかった。

「レイナの周りに異世界系の話好きなやつなんてほとんどいないしな。」

 バスケ部のエースというスポーツを中心に生きている人間の周りは当然似たような人が集まる。

「だから、上宮か。なんか納得したわ。上宮ならわたしのこといろいろわかってるからわたしのこと倒せそうだし、わたしを仲間に引き入れることもできるか。」

 俺がレイナを倒せるかどうかはともかくとして話さえできれば仲間に引き入れられる可能性はそこそこ高かっただろう。実際、彼女はこうして仲間になっているのだから。

「それで神様の本拠地ってどこにあったんだ?国王が魔王城でいろいろ企ててるなら他のところにあるはずだろ。」

聞かれたレイナは言ってなかったっけと言う表情をした。

「旧都だけど。」

冷静に考えればそれしかなかった。なぜ、その可能性を考えなかったのか。魔王城の場所としてはあり得なかったが魔物の潜伏先としてはまず最初に疑わないといけない場所の一つだ。たまたま、他に超有力な候補があっただけで本来は真っ先に調べる場所だ。当然、神様が隠れて何かやるにしても龍脈の上に立っていた旧都は都合がよかったのだろう。

「一度、旧都にも行ってみないとな。何か手がかりが残ってるかもしれないし。」

 神様を倒した黒幕はそこで何かを企ててる可能性が高い。実際に龍脈は破壊されているのでその調査もしないといけない。王国が攻めてくる前に情報を集めときたい俺がいかないといけない場所の一つであり、敵の罠が貼ってある可能性も高い場所だ。それなりの対策をしていかないといけない。


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