学生任務に参加するつもり 前編
そうそう俺とヴォルって、学生だったんだよって忘れそうだったけど、ちゃんと学園に戻ってきた。
後期からは、実践形式も増えて、学園にある学園ギルドから依頼任務を毎週金曜の午後に受ける。
興味本位でヴォルと見に行った。
「兄貴、見に行ったっすけど、俺らのクラスだと朝露の森の魔物討伐しかないっす。」
「ふーん、これって受けないと行けなかったんだっけ?」
「確か毎週1つっすね。」
「んじゃぁ、なんか適当に受けてきて」ってヴォルに頼んだ。
「兄貴、俺ら順位低いから、学園の食堂掃除とか、書類整理とかしかダメらしいっす」
「あー、面倒だな。 受けるのやめよう」って言って寮に戻った。
嫌がらせ長いよなぁー。 なんか、周りの人間、いや生徒達もいて好き勝手な事いってたけど興味ないから聞いてない。
勝手に金曜の午後はサボって、イーストエンドにいったり、温泉いったりだ。
盗賊狩りも忘れてないし、ゴブリンやオークの集落とか、エルモ狩りとかもしてる。 ただ各地ギルドだと面倒だから全部ザックに任せて換金だけしてる感じだ。
◇◇◇
俺とヴォルは生活指導室に呼ばれた。
マークと他に教師が1人。
「ノアール、ヴォル、ここに呼ばれた理由はわかるか?」ってマーク。
「うん? わからないけど、なぜだ?」
「はぁー、あのですね、君達2人は一度も学園ギルドの任務をこの1ヶ月以上受けてないんです。」女の声だ。
「それか。 学園内の雑務しか受けられないって言われたから受けてないだけだけど。」って答えた。
「それは、あなた達2人がGクラスで、最下位順位なので命の危険からまずは学園の雑務をこなして、そのあと順位が上がれば外の任務ができるようになんです。」と女が説明する。
「そういう事。 ってことは、俺らなんかの嫌がらせでどうせ順位あがんないから受けても意味なくねぇー。」っていっておいた。
「教育現場に置いて、評価は正当です。」っていう女。
「そうか。 で、確か学園ギルドの免除規定があるよな?」
「ええ、1年生場合はギルドランクD以上、2~3年生の場合は、ギルドランクC以上です。」
「んじゃぁ、俺とヴォルは免除だな。」
「うん、そうっす」
「何を言っているの、あなた達2人はギルドランクFでしょ」っていう女。
「え! まじで、そこまで改竄されたのか?」って思わず突っ込んだ。
「ノアール、ヴォル、どういう意味だ? 俺はただお前らがランク上げの試験受けてないと思ってたし、王都のギルドでお前らが任務を受けた記録がない。ランクは個人情報だから、本人の許可ないと確認できんが推薦時や願書で提出される。」
「まじで。 まぁ俺もヴォルも面倒だからイーストエンド以外で任務受けてないけど、ランクAだぞ。」
「はぁー、まじかお前ら」っていうマーク。
「ランクAの生徒が最下位なわけないでしょ。 うそ言わないで。」って女は怒鳴る。
「ギルドカード見せてもどうせ偽装とか言われるんだろ。 それに、ザックになんか俺の備考欄大変なことになってるから見せるなって言われてるから、ヴォルの見せればいいか? あとはイーストエンドのギルドマスターのザックに確認してくれ。」
「とりあえず、ヴォル、見せてくれるか?」っていうマーク。
「これっす」ってヴォルが出したみたいだ。
「まじでAだよ。 ノアール、ギルドカードなA以上からカードの色がシルバーなんだ。 とりあえず、色だけ確認させてくれ」っていうマーク。 へー色分けされてんだ。 ってことで見せた。
「シルバーだ。 俺からイーストエンドに確認しておく。 お前らは帰っていい」っていうマークの言葉で、俺らは退室した。