閑話 ユナとオスカー
Side:ユナ
オスカー様と出会ってもう一年になる。
命を救ってもらって目覚めたとき、人間なのに整った容姿。 目は凛々しくて瞳の色は深い緑色。
そして聡明な顔立ちに、髪の色は綺麗なブロンド。 目があった瞬間に、恋をした。
独りは嫌で、あの男のせいで死にかけたのもあって、オスカー様に添い寝をお願いしたら、微笑えみながらも承諾してくれて一緒にねてくれた。
私が吸血鬼族だっていっても受け入れてくれた。
オスカー様の血は今までにないくらいの味で飲むと身体が火照ってしまいとろけそうになる。
それから元気になった私は、彼と一緒にインズノースって都に連れて行ってもらった。 インズノース城があり、ここは14歳いえ12歳の時にウェスト国だったのをオスカー様が攻め落とし今は彼が領主をしてるって。
「ユナ、ここはもともとウェスト国の王都だったんだ。 僕が攻め入った時、民衆はみな飢えや飢餓に苦しんでいた。 僕はそんな民衆を救いたくて、父上の命もあってこの地を攻めた。 僕は多くの人を殺めたんだ。 僕の手は汚れてるんだ。 ユナに触れる資格なんて本当はないんだ」って王城の寝室で言われた。
思わず抱きしめて、「そんなことないです。 オスカー様がこの国の王子であることも領主であることも驚きましたわ。 でも、私を介抱してこうやって側にいさせてくれる。 オスカー様の手は綺麗で優しいです。 汚れてなんていない。 オスカー様が辛いなら、せめて私も共に、いえオスカー様の手をこれ以上汚させない。」って言った。
「ユナ、でも僕はもう汚れてるんだ。 これ以上触れたら」って震えてる。
あー愛しい人。
「もう私は、オスカー様のもの」って言っておでこにキスして寝巻きを脱いで全裸になったの。 「ユナ、いいの?」って聞かれ、うなずいた。 甘い優しく激しく抱いてくれた。
今もオスカー様に激しく抱かれている。 もう何度いかされてのか。
今は、ノイズエンドにいる。
「ユナ、愛してる」って耳元でささやかれ私の中に「はぁー、私も」って言って絶頂した。
オスカー様の腕枕で身体を密着させてる。
「オスカー様、せっかくノース国のウェストエンドまで侵攻したのに、なぜお戻りに?」
「ユナのおかげで、山越えではなく山腹に大穴を作ることができた。 5万の兵をウェストエンドに置いているけど、ノース国も反撃する。 明日にはオズベルト指揮で20万の兵が到着する。 総指揮の僕が迎え入れないとね。 それに、」
「オスカー様は、王都に行ってしまわれるんですよね。」
「ああ、成人の儀と王太子立后がある。 ユナと離れるのは嫌だけど、すぐに戻ってくるからインズノースの城で待っててくれるか?」
「はい」っ言ったら甘い口付けをしてくれた。
それから、オズベルトという方にノース国進軍の総指揮を譲ったオスカー様と私はインズノースの城に戻り、オスカー様と彼の近衛の双子 ヤンを連れて王都へいった。 私の側には、双子のロンがいる。
◇◇◇
Side:オスカー
可愛いユナと離れて僕は王都へむかっている。
せっかくユナの魔法で山肌を削り約半年かけて貫通させて、ノース国の最初の砦ノースウェストを侵略した。 そしたら父上からの帰還命令だ。 ノース国の総指揮はオズベルトに任せてっていう指令だ。
「オスカー殿下、ユナ様にはなんと?」ってヤンだ。
「王都で成人の儀があると伝えただけだ。 にしてもオズベルトめ」
「また義父になる方に。 ユナ様にも伝えてないんですね。」
「ああ、成婚約の儀だろ。 王都で儀式が終われば、すぐにインズノース城に戻るから別にいいだろう」
「殿下、そうですが、リーナ嬢もですよ。」
「はぁー、そうだった。 まぁ、ユナの戦力は手放せんからな。 上手くやるさ。」
「そのように。」
リーナもオズベルト軍師の娘で、幼少期からの婚約者だ。
父上が決めたが、ユナに出会うまでは、彼女と添い遂げることに問題はなかった。 頭もよく慎ましく美しい娘だ。 ごついオズベルトとから、よくこんな綺麗な娘が生まれたと思う。
ユナは、今回のノースウェスト侵攻で戦姫とした。 インズ国は、一夫一妻だ。 戦姫の加護ということで、父上にはユナを将来側室にすると進言しておこう。