学園の入学試験へ 後編
午後の実技試験。
魔力検査待ちの俺とヴォル。
「兄貴、魔力検査ってしたことあるっすか?」
うん? 前世でもしたことない。
「ない。 なぁ、前の俺ってどんぐらい魔力あったんだ?」
「珍獣がひれ伏す程っすか。 今は底見えないっすね」
(無限魔力ラッキーとか思ってたけど、もともと魔力相当あったんじゃねーか!)
≪言っただろ、もともと魔素がある世界で生まれるはずのお前が、魔素の少ないとこでしかも動きまわったんだ。 あるべき世界にきたら、そりゃ人間離れした魔力量になるわ。 常に魔力枯渇状態だったんだ≫
(ほう、なるほどな。 スラムにいた時やたらと身体が軽いわけだ。)
≪ちなみにお前は前世の時、なんでスラムにいたんだ?≫
(それはだな、金髪とか茶髪の両親から黒髪と黒目の俺が生まれたからだ。 もともと貴族の側室の子だったんだよ。 で不貞を疑われた母親は、殺され、その時正妻に男が生まれてなかったからスペアとして、とりあえずでボロ屋の離れで育った。 んで3歳のときに正妻との間に男子が生まれてそのままスラム行きだ。)
≪なかなかのハードモードだな≫
(スラム生活は楽だったぞ。 殺し、窃盗なんでもありだ。 生きるための知略生かして成り上がって、当時の王太子に拾われて勉強して、結局団長になったしな。 今おもうと地球での記憶はなくても頭と経験値ってのがあったから成り上がったな。)
って受験番号呼ばれた。
なんか水晶に触れろって言われたから触れたら0000ってでたらしい。 ヴォルも同じ結果。 計測不能だよな。
次は、魔法実技会場。
6つの的に攻撃魔法を放てっていわれたから面倒で魔神の炎をすべての的に対して一度に軽くはなった。
的は、壊れないとかいってたが壊れた。 ヴォルも同じく赤黒炎で的をすべて破壊した。
試験になってるんだろうか。
そして、最後は剣術。 俺はヴォルに連れられて試験会場へ移動中。
「人間はいつから魔法を演唱するようになったんだ?」
「え!兄貴、昔っからっすよ。」
「え! まじかよ。 俺演唱ってか聞いたことねぇーぞ」
「そりゃ兄貴がいつも最前線で剣技でぶったおしてるからっすよ」
「身体強化も演唱するのか?」
「ブーストって言ってますって。 もう兄貴だけっすよ、昔っから無演唱の人間は」って突っ込まれた。
「俺 今になって知った事実だ。 あーなんかごにょごにょ言ってるぐらいしか思ってなかった。」
≪あはは、魔法はイメージ、想像力が必要だ。 火が何で構成されているかわかるお前には演唱なんて必要ないんだ≫
(おお、そういう事か。 迷い人に魔法使えるほどの魔力あったらもっと進歩してたか、絶滅してたな)
って剣術の試験。
欠陥品だとか、舐めるなとかいう試験官。 木刀もって、首チョンパする前に気づいて相手を検圧で吹き飛ばした。 首チョンパしそうになったけど、「ひぃーーー」とか言って漏らしたいかしたらしい。 勘弁してくれってな。
ちなみにヴォルは、試験管の頭叩いて脳震盪で試合終了。
こうして俺とヴォルの実技の試験は終了した。