どこかの街、サタンどうしようか?
俺が口にしたら、パンぽかった。
(サタン、パンしらないとは驚いたぞ。 おもわず投げた。)
≪俺の食事は魂だからな、人間の食べ物などしらん≫
そう言われてしまえば、何も言えないな。
(それにしても、ここどこだよ。 早く森に帰りたい。)
≪風呂というのに入りたいって言ってなかったか?≫
(そりゃ入りたいけど、風呂場がどこかわからない。)
≪この部屋を動きまわるしかなかろう≫
確かに、その通りだ。 そう思いながら、ベットらしきところから出て動きながら、ドアを開けた。
中に入ったら、洗面台? 隣りにもドア。 俺の知ってる形じゃないけど、蛇口かなにかわからないけど触ってみたら上から水らしきものがふってきた。
(皮膚感覚わかるのいいな。 なんか気持ちいい。 なんか人がいるけど無視だ。 あ、止められた。 えい、もう一回っておもったら、静止された。
服きたままだった。 なんか脱がしてくれた。 んで、また上から水来た。
ふふふん。 髪の毛も洗ってくれてる。 おおー石鹸がきっとあるんだ。 まじ興奮。)
≪よかったな≫
って、なんか、サタン呆れてる。
◇◇◇
医師とマスターが会話してると、少年がベットから出て、シャワー室のドアをあけてバシバシたたいている。
「アイリ、あの子は目も見えず、耳もきこえないようだ。 見てきてくれ」って言われてシャワー室のドアを開けたら、少年が服着たまま熱湯を浴びてる。
「マスター、熱湯でシャワー浴びてます」っていいながら、急いで止めたら、またバシバシ叩こうとするので一度止めて、服ぬがしてあげた。 よく火傷しなかったものだと、心配になった。
今度はお湯に変えて出したら喜んでいる。 髪の毛ガシガシ洗ってるので、シャンプーつけて洗ってあげた。 何年もはいってないのか、お湯はまっちゃだ。 何回か洗って、身体も洗い流したらさっぱりしたのか喜んでいて可愛い。
タオルで拭いてあげて、着替えさせたあと、長い髪を温風で乾かしてあげた。
気持ちいいのか素直にすわってる。 終わったと思ったら、自分で髪の毛縛って、ナイフで前髪切り出した。 目元まで長かったから邪魔だったのかしら。 でも、器用に切ってる。 この子の瞳の色は分からなかったけど、金色で正直驚いたわ。
◇◇◇
(前髪も切ってさっぱりした。 よし、満足したから靴はいて逃げよう。 って俺の靴どこ?)
≪知らんわ≫
(また作るか。 って、森にいた人間がきている)
◇◇◇
ザイは、少年が目覚めたと連絡を受けて、さっそく医務室にきていた。
今、アイリがシャワーに浴びさせているらしい。 確かに汚かったしな。
「マスター、あの少年の素性は?」
「いや、それどころじゃない、あの子は視覚、聴覚、嗅覚、声帯、痛覚、たぶん味覚も失ってるそうだ。」
はぁあああ、それで、あの戦闘能力ってどうなってるんだ。
「それ、本当で?」って聞いたら、医師も含めて頷いている。 本当なのか。
「はぁー、それじゃぁまったく会話できないですね。」って、俺はせっかくお礼をしたかったがどうしたものかと考えていた。
「で、お主その荷物は?」ってマスターに聞かれた。
「あの子、服も靴ボロボロだし、大人用だったんで、あの子のサイズにあう服とブーツに外装とかもろもろ買ってきたんですよ。 でもそんな子が良く魔境の森に。。」
俺は、今後の事も考えて服をもってきていた。 ちょっとしたお礼のつもりだったけど、なぜあんな少年が魔境の森にいるのか釈然としない。
と俺とマスターが話しているとシャワー室のドアが開いた。 アイリと一緒に出てきた少年は、シミのない白い肌で容姿は整っており、目はややつりめだが大きく金色の瞳で長い黒髪は一つに纏まっていた。 はっきりいって美少年だ。
少年は、俺の持っていた荷物からブーツをとり、なにかを確認しつつ履きだそうとする。
「本当に見えてないのか。 寝巻きってのも気付いてないみたいだな。 ぼうず、外へ出れる服にきがえるか」といいながら俺は服を着替えるのを手伝った。
◇◇◇
(靴ゲットだと思ったら、なんか服もあったみたいだな。 外装まで)
≪ノアールよ、装備も整ったな。 あとは魔境はどっちだ≫
(サタン、場所わかんねぇーのかよ。)
≪しかたないだろ、人間が多いと魔物の魂が検知しずらいのだ。≫
(外へ出て転移すればいいんだった。)
≪ノアールよ、それだ。≫
てことで、俺はテクテクとドア開けて、通路の窓を蹴り割って屋根に上がって転移した。 ここの建物の構造は、サタン直伝のマッピングでさっき調べた。
こうして俺は、どこかの街のどこかの場所から脱出に成功した。
◇◇◇
残されたマスター達。
「あの子はどこへ?」
「さぁー。でもあの身のこなし、本当に見えないのかって信じられないっすけどね。 魔境かも。」
「魔境は危険すぎる上、捜索にもいけんな。」
「意思疎通ができれば。 止められなかったっすね。」