前世の死後を知った
マリーの話にいろいろ混乱したけど、自分の瞳の色が金色というのはびっくりした。
≪ノアール、黒目だと思ってたんだろ≫
(ああ、ずっと黒髪に黒目だったからな。 サタンの影響か?)
≪ああ、その通りだ。≫
(あっという間に、俺の瞳の色については解決か。 にしてもな。。。)
≪それで、何か分かったのか?≫
(ああ、俺はやっぱりだが、前世と同じ世界の同じ大陸にいる。 しかも、前世で処刑されてから1500年以上経過している。 前世の俺の名前は、ギースだ。 アルタイト王国の国王直下の特攻•諜報部隊の団長だった。 騎士団は貴族しかなれないから、俺は国王の計らいで作った部隊の団長だった。 騎士団長の息子がタイガだ。 女好きでどうしようもない奴だった。)
≪となるとお前の存在自体歴史から消されたってわけか?≫
(ああそうなるな。 本当にむかつく奴らだよ。 にしても、魔族、吸血鬼族や鬼族まで殺しやがって)
≪どういう事だ?≫
(魔境が魔王領だったて知った今気づくべきだったよ。 魔王討伐に行った時、魔王領が人間領を侵略してるわけじゃなかったんだよ。 魔王自身があまりにも強くて、しかも濃厚な瘴気を放っちまって、それの影響で今の魔境がというより、魔物が活性化しちまって人間の住んでいる所まで浸食しちまったんだと。
だから、魔王は自分を殺してくれる者を待つしかなかった。 魔族、吸血鬼族、鬼族は魔王を殺せないけど、なんとか瘴気が広がらないようおさえていた。 それもあって、魔王は俺たちと1人で戦うことにしたし、わざわざ自分の核まで教えてな。 魔王の攻撃なんて反射的なもんだ。
俺としてはちゃんと戦いたかったが、魔王が力を開放すると瘴気をおさえている奴らが死ぬってんで、嘆願されたんだよ。 結局、殺した時、瘴気が放たれて、爆発した。 その爆心地が魔境の中心部だ。
爆発を極力おさえたのが、残された魔族、吸血鬼族、鬼族だ。 そいつらもほぼ死んで、半数以下に激減。 各族長が、女、子供だけ北の地へ逃してたわけよ。 俺たちも爆心地にいたわけだからよ死ぬところを吸血鬼族の真相が俺たちの周りだけ結界はって守って死んだんだよ。 その時に、残された魔族、吸血鬼族、鬼族たちの保護じゃないけど安住を頼んだ。 なのに、あいつら、本当に腐ってやがる。)
≪人間の業ほど歪んでるな。≫
(ああ、人間のほうが悪魔だな。 俺が嵌めらたのも、魔族の残党狩りに反対したからかもな。 反対派は少数だったが、あの時はまだ国王も反対だったんだけどな。 俺が悪魔だなんだで拷問されている間に何が起きたかは知らないが、処刑の時国王はいなかったしな。)
≪ノアール、どのくらい拷問されてたんだ?≫
(たぶん3年。 エイナのストレス発散で攻撃魔法何発もあびせられたり、兵士や貴族のストレス発散でムチ、拷問具で身体中殴られたわ。 中には変態もいたしな。 なんで精神崩壊しなかったか不思議だがな。 それで最後処刑だ。)
≪ククク、そりゃお前の人生が常にハードモードだからよ、精神耐性があんだよ。≫
(なんか納得だ。 大雑把だが、俺の前世の死後がわかってよかった。 でもトリスがこの国の初代国王ってのは笑えたな)
≪知り合いか?≫
(ああ、俺の部下で見習いだったやつだ。 そういや、俺が捕まる時、俺の部下達みんな東に逃げさせたんんだ。それで、東、イーストか。)
≪ククク、大体の状況は理解できたな。 で、ノアールこれからどうするんだ?≫
(まだ、勉強始まったばかりだから、今の情勢がわからねぇ。 とりあえずもう少し勉強して、旅にでるかな。 まずは北だ。 もしかして、魔族、鬼族、吸血鬼族の生き残りがいるかもしれないしな。 どうせ、どこにいても悪霊は俺のところに来るんだろ?)
≪ああ、お前の魂を狙う者、そしてお前が取り戻した者を再度奪いに来る者とかな。≫
(ええー、まじかよ。 俺、人気者すぎねぇー)
≪ノアール、お主は面白いな。≫
サタンと一緒に過ごしてるせいか、だんだんマブダチ状態だなって考えていた。
前世の死後はわかったけど、今世は今世だ。