表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
182/182

閑話 羊君 後編

そんなある日。

ベットに座るサタン様の様子がおかしいのです。

「羊、出て行け!」と言われ、私は部屋からでていきました。


数時間、いえ、数十時間後でしょうか、サタン様の寝室が光るのです。

恐る恐る部屋を開けた私です。


そこには、ベットに眠る人間と、黒のワンピースを来た女性がベット脇に座っております。

「サタン様、いやルシファー様?」と女性に声をかけました。 姿はルシファー様ですが、お力が弱体化しておられます。 逆に眠る人間のほうが、サタン様だ。 いったいどいう事なのでしょう。


「われは、あの時間違えた。 羊が言った高位悪魔は、アークデーモンだった。 われがあの前やつをこっ酷く返り討ちしたし、やつはわれを嫌っていや憎んでたな。」


「ええ、確かに常にあの方はサタン様に反発しておられましたね。 もしや、サタン様を困らせるために地上へ?」


「さぁ、今となってはわからん。 アークデーモンは、ノアールの魂を取り込んで力を得たかったのかもしれん。」


「アークデーモンはどうなったのでしょうか?」


「ノアールが相打ちで倒した。」ってルシファー様が愛おしそうに寝てる人間の頭を撫でている。

「人間がアークデーモンを相打ちで倒すなど前代未聞ですが、それよりサタン様、いやルシファー様あなたはいったい何をしたんですか?」


「羊、われは、何万何十万年かここに堕ちてから楽しいことなど一度もなかった。 たった18年だ、ノアールと過ごした日々は毎日が楽しくてな、いつの間にかずっと一緒にいたいって思うようになって、瀕死のノアールの魂を食うことができず、サタンの力全てをノアールに渡した。 そうすれば、われが消えてもノアールは助かるかもしれんからな。 知らぬうちに親父に願ったようだ。 そしたら、ノアールが目覚めた時、ノアールがわれを好いていればわれはこのまま消えることがない。 好いてなければ、ノアールにはすまんがサタンとして生きていく事になる。 その時は、羊、ノアールを頼むな。 こんなわれを羊は笑うか?」


「いえ、ルシファー様の初恋が実といいですね。」と私は言って部屋をでました。 

まさか、サタン様いえルシファー様が心から愛した者が現れた時、元のお姿に戻れるという説は本当だったようです。 相手が人間だったのは驚きですが、ノアール様は人間離れしてますし、いくらほんのわずかな魔神の炎でアークデーモンを倒すほどです。 もしかして、何度も交わったなら可能性として、魔神化に近い状態だったのかもしれません。 魔神と人間が交わる事自体前代未聞なので、私の想像です。


それから数日後、ルシファー様の初恋は成就したようで、仲の良いお二人です。 ノアール様、あなた凄すぎてです。 ルシファー様が愛する意味わかりますよ、まぁ人間離れした容姿に、無駄な贅肉のない身体つきです。 それに加えて女の抱き方まで上手です。 ルシファー様の喘ぎ声がこだましてます。


サタン様としてのノアール様。

ルシファー様、本当にいい男を見つけてこられました。 書類やらの処理も早いですし、悪魔への制裁やら天使討伐など迅速です。 というか、前任サタン様より強すぎです。 地上にも行けるノアール様は、ルシファー様とかならず一緒におでかけになります。  それでも、こちらの呼び出しにはすぐに応じていただけます。


ノアール様のおかげで私もようやく寝る時間がもてるようになりました。

本編はこれで完結です。

ご愛読ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ