普通の学生って 後編
マリアから、普通の学生の生活について聞いた俺たち。
「よーくわかった。 俺らには普通の学生も、普通の平民生活も無理だってことが」って俺がいう。
「課題ってもらってすぐ兄貴解いてるっすし、俺と姉貴もなんだかんだ昼飯の間には終わってるっすし。」
「武器も魔武器だ。 われはまだ使いなれないがな。」
「姉貴、魔法がすごいし、体術ってか手刀で殺せばいいんじゃないっすか?」
「ヴォル、ルーシは切りたいんだとよ。」
「そうだ、われは切りたいのだ。 ヴォル、訓練するぞ」っていうルーシ。
ルーシは、俺に力を譲渡ってか、今まで武器は使ったことがなかったらしい。 体術、手刀で駆逐し、多いと魔神の業火で燃やしてた。 今は、魔神の炎は使えないが、普通の魔法なら人間仕様で神級は使える。 が、俺の剣技に惚れたらしく、魔武器作ったら短剣だった。 俺が相手するにはまだまだってことでグリやヴォルと手合わせしてるルーシである。
って、あいつら勝手に始めてるし、俺はちょっくらキッチンへ行った。
グリ、あいつは鷲になってフラフラしてる。 夕飯時には帰ってくる。
夕食後、酒のみつつ、今日はデザートを出してみた。
「兄貴、キッチンでなんかしてるって思ったっすけど、なんすかこれ」って突っ込まれた。
「いや、マリアっていつもクッキー持ってくるから、そういや甘味系って作ったことないなって思って、作ってみただけだ。 意外と作れるもんだな。」
「ノアールの兄貴、んで作りすぎだろ。 全部みたことねぇーよ。 美味いいけどな」
「いやいや、ビター系で行こうと思って、ティラミス、ビターな生チョコ、アイス、コーヒーゼリーだろ」
「ノアール、うまいぞ」ってルーシ。
「まぁ美味いっすけどね。」ってヴォルだ。
「俺自身、あんま甘党じゃねぇーから作らなかったけど、意外とつくれたな。」
「ノアールの兄貴、他なに作れそうなんだ」
「今ある材料だと、クッキー、シフォンケーキ、アップルパイ、ザッハトルテ、プリン、ホールケーキとかまぁいろいろか。 餅米と小豆あれば和菓子もいけるが甘いしな」
「ルーシの姉貴、ノアールの兄貴って万能っすよね。」
「食はすごいなぜ。」
「グリ、食と風呂はこだわりあるが服とか装飾品には全く興味ない。」ってルーシ。
「兄貴、前世でも服は作ってなかったっすね」
確かに、俺、服とかに興味ないな。 着れればいいし。 私服は、マリーの見立ての服だし、あとは寛ぎモードの時は和服だし、戦闘服も動きやすさ重視だな。
なんて会話しつつ、俺たちはいつも通りの自分達の生活を過ごす。