海へ行こう 中編
グリが良さげっていう宿にきた。 部屋は2部屋で、各部屋に浴槽付きでオーシャンビューらしい。
通常、シーズンで高いみたいだけど、海があんな状態で観光客もほとんど来ず格安で泊まれた。
食堂で、俺とヴォル、グリは人化して瓶ビールに煮魚と肉料理つまみにご飯食べてる。
「お客様、すいませんね。 本当なら新鮮な海鮮料理だせるんでけど、海があんなんで、保管していた料理しかだせなくてね。」ってここの宿の女将さん
「別にかまわねぇーよ。 で、あの海ってずっとあんな感じなのか?」
「そうだね。 1ヶ月前ぐらいか。 漁師が漁から戻らないいことが頻発してね、あの黒いヘドロみたいのにのみ込まれたって噂だ。 当初はもっと沖合いだったんだが、徐々に近づいてきてね。 冒険者も調査してるが原因不明ってか帰ってこないらしい。 お客様もあの黒いヘドロには近づかないようにね。」
「ああ、気をつけるよ。」
「てか、料理うまいぜ」ってばくばく食べてるグリ。
「ありがとうね。 新鮮な魚介が手にはいったら、もっと美味しいのだせるよ。」って追加の瓶ビール5本置いていった。 グリ頼みすぎじゃねぇ。
「兄貴、どうするんすか?」ってヴォル。
「あー、ありゃ悪霊だ。 結構大物だ。 本体が沖合いの海底にいるっぽいな。 で、今夜、討伐だ。 グリ、俺らを運んで本体の場所まで運んでくれ。 ヴォルは、悪霊がどんな異形かわかんねぇが、基本炎に弱いから援護な。 ヴォルとグリ、悪霊に飲み込まれるなよ」
「兄貴、了解っす。」
「ノアールの兄貴、了解だぜ。 でもなんでヴォル坊に乗らないんで?」
「ヴォル、人化といたらデカイだろ。 沖合いに出るまで目立つからだ。」
「ノアールの兄貴、了解だぜ。 俺、炎は扱えねぇーから逃げ惑うが。」
「ああ、それでいい。 ヴォルも海中には、はいるなよ」
「兄貴、了解っす。」
俺たちは料理を堪能しながら、討伐計画を簡単に立てた。