海へ行こう 前編
「夏の空気、青い空、眩しい太陽、ときたらビーチでお姉ちゃんナンパだぜ。 って誰もいないじゃねーか!」って絶叫する鷲姿のグリ。
「いるわけないっすよ。 海はヘドロみたいに黒いっすから」って突っ込むヴォル。
「これ解決するのに、ギルドに派遣されたんじゃねぇーかよ」
そう俺達は、イーストシーの海岸で発生している異常問題のため調査、討伐依頼でイーストエンドから来た。 金曜と週末を利用してだ。
イーストシーのギルドに行く前に様子見である。
俺としては、細く笑うな。
(ひさびさの大物の悪霊だな)
≪ああ、海の中だ≫
すぐ行きたいけど、ザックにイーストシーのギルドへ行けって言われているから仕方なくむかった。
中に入ったら昼なのか閑散としている。 受付も1人だ。
「ようこそ、イーストシーギルドに。 ご依頼ですか?」なんか雑な受付嬢。
「俺らイーストエンドのギルドから海の調査の件で派遣されてきたっす。 これマスターの手紙で、ここのマスターから情報を貰えて言われたっす。」
っていうヴォルは受付嬢に手紙を渡した。
「はぁー。 マスターは今冒険者と漁師ふくめて会議中でここにいないわ。 僕、イーストエンドへ冒険者の派遣依頼昨日して今日にくるわけないのよ。 しかも、ランクA以上を頼んだのに、どうみても学生2人って。 この手紙も偽物ね。」ってビリビリ破った。
おいおい勝手な女だ。
「観光ね。 残念だけど、漁に出れば船ごと居なくなるは、冒険者も何人ものパーティを送ったけど戻ってないわ。 海に近づかないことね。 さぁ帰って。」っていう態度。
「ヴォル、いこう。」
「兄貴、いいんすか?」
「別にザックが顔を出せって言っただけだし、さっさと宿さがそうぜ」
俺たちはギルドを出て、宿探しへ繰り出した。