表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
105/182

調停式後の晩餐会

夜の晩餐会だ。


正装といっても俺とヴォルは護衛、警備でフィルと共にいくからご飯を食べにいくわけではない。

王宮へ行くのは俺とヴォルにとってはこれで2度目だ。 前回は王妃のサロンに直接いったから王宮内にはいるのは前世以来だな。


ちなみに、グリは留守番。


晩餐会は、本来は王族のみだがイースト王国は、王太子と婚約者のみになってしまうのでガーネット辺境伯夫妻が参加する事になったらしい。 ノース国は、王子と婚約者、副宰相夫妻だ。 サウス帝国も陛下と王妃、第一王子とその婚約者だ。 インズ国は、王妃と王太子、そして外務大臣夫妻がでるらしい。 16名だが、全ての国の要人が集まるのは初らしく、警備や護衛の人数が多い。 ついつい、突っ込みたくなるぐらいの多さだ。



俺たちが晩餐会の場所につくと、ホスト国のサウス帝国の人達はすでに会場入りしていた。

そのあとインズ国が会場入りして、ノース国、そしてイースト王国の順で会場に入る。


「イースト王国、セオドリック王太子殿下、婚約者のサウス帝国第二王女リラ様、ならびガーネット辺境伯夫妻様一行のご入場です」ってアナウンスで扉が開く。


「ひぃ、黒髪」「不吉だわ」って男女の声がする。

俺は気にせず、護衛の位置につく。


「サウス帝国は、不吉の象徴を2名も招くのは、我々に対するはずかしめですか?」っておっさんの声。 嫌な感じの色だ。

「お黙りなさい、バルト外務大臣。 イースト王国では、黒髪に関する差別が無いのですよ。 髪色で差別するなど恥ずかしいことです。 外務大臣であるあなたこそ失礼な発言ですよ。」って女性の声だ。 色は混濁した白。

「王妃様?」ってそいつがいう。

「皆様、私どもが無礼な発言をしたことお詫びいたします。」と立ち上がって頭を下げている。

「母上、そこまで」っていう男の声。

「オスカー、あなたも謝罪を」という女性だ。

「我部下の発言に謝罪します」っていう男。 こいつの色、なんだ黒にシルバーなのか、あと薄ら赤黒色もあり歪んでる。


≪ありゃ相当曲者の腹黒だな。 俺の大好物だ。 だがまだ弱い。 もっと歪んでくれればいいがな≫

(魔神的発言どうも。)


「ユリアン王妃様、それにオスカー殿下、我々イースト王国はその謝罪を受け入れてます。 我々もあまり気にしてないので、ご安心を」ってセオドリックがいう。

まぁ、できた王子だな。


「ふむ、ホスト国である我々も未だ黒髪に関する差別は残っておる。 今宵、文化も考え方も違う国が集まっているためこういう事は残念ながら起きてしまう。だが、同じ人間である以上分かり合える日もくると我は信じたい。 今日、調停もおわり、また皆同じ卓上で食事をする。 これもお互いを知る機会としようじゃないか。」ってサウス帝国の陛下の言葉で乾杯して、晩餐会がスタートだ。 


って、着席の晩餐会で国ごとにテーブルは分かれているらしくて、直接交流するわけではないらしい。 そうフィルが教えてくれた。 単なる顔合わせみたいなもんだな。 間者もこないし、まぁ立ってるだけだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ