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3KM先にて
Side:ザイ
エレナ達と別れて、1KMさらに奥へ進んだ所で、魔物が次々に襲ってきている。
「たくだから来たくねぇーんだよ、ノアール無しで」と愚痴りながら、俺はバスタソードに魔力をこめて雷をまとい応戦している。 ノアール無しで、ここまで来たくなかった。
他一行を見ると、令嬢を残す半分の騎士は、致命傷だ。
「なんで、魔法剣がきかないのよ!」と令嬢も嘆いている。
魔境の魔物は、他所と比べて魔物のレベルが全く違う。 ほんとう舐めてる。
そして、令嬢を守りながらも、まったく歯が立たない魔物相手に、騎士も動揺しながらも攻撃魔法を放っている。
すると、物凄い勢いでガサガサと木をなぎ倒す音がした。
まずい、まずい。。 あれは。。
「おい! お前ら悪霊が来る! さっさと撤退しろ。 俺は逃げるからな!」と、俺は大声を張り上げて、雷魔法を放った。 あとは逃げるしかない。 俺は、猛スピードでエイラのいる方へ走りだした。
「悪霊って何よ! まちなさい!」って、こだましているエリッサの声は無視した。
俺は、あいつらなんかより、エレナのほうが心配だ。