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キングブレイカー  作者: 43番
最終章 ファイナル・バトル
95/97

エピローグ ダニーとキングスカンパニーの夜明け

 ダニーとフランクの死闘からしばらく経ち、キングスカンパニーは大きく様変わりしようとしていた。


 前CEOのフランク・フリーマンが関与していた軍上層部との癒着、禁忌とされたAIへの転生を図る研究の強行、「ウロボロスの終末」事件、「ウロボロスの終末」掃討作戦を利用した人体実験、ダニーらの掃討の為に私設軍を独断で投入、事件に関わっていた人間たちの暗殺といった一連の出来事がマスコミを通じて明るみとなった。

 情報の暴露による世間の風当たりは非常に強く、キングスカンパニーの信用は一気に失墜することとなった。


 結果的にキングスカンパニーの株は大暴落し、関連グループは全て解体され、本社自体も大幅な縮小を余儀なくされた。自浄化を図るべくキングスカンパニーの幹部らの殆どは刷新され、全体的に若返る形となった。

 またフランクが推し進めてきたドローン兵器の開発とAIの研究部門については事業から完全に手を引くこととなり、当初から進められていた福祉や医療に特化したパワードスーツ等の研究、販売をメイン事業に戻すことが決定された。

 結果としてフランクがCEOに就任する以前よりも規模は小さくなってしまったものの汚名を払拭する意味でも社員全員がこの決定に賛同してくれた。



 キングスカンパニーの新たな社長には創業者の一人娘であるミス・ジェーンことジャネット・シーラン・キングが就くこととなった。当初ミス・ジェーンは就任を固辞していたが、ウィルソン相談役ら周囲からの説得とダニーらを新たなキングスカンパニーに迎えるという条件の下、引き受けることを決めた。



 Mr.ウルヴァリンは以前と変わることなく、ミス・ジェーンの傍らで散歩もとい秘書としての活動と、ミス・ジェーンの話し相手をしている。時々ミス・ジェーンも辟易することがあるが、何だかんだで関係性は良好であり、周知されている。



 アーノルド・ルーズベルト少佐はダニーとの戦いで受けた傷が深く、部下たちから惜しまれつつも海兵隊を名誉除隊することになった。その後はミス・ジェーンに招かれる形で新生キングスカンパニーにて主に福祉の分野でミス・ジェーンの事業を支えている。


 時折ミス・ジェーンと二人きりで食事したり、社長室で雑談している姿が目撃されており、いい雰囲気であることが社内でも噂されている。

 本人らは否定しているもののMr.ウルヴァリンからは「美女と野獣」とからかわれており、都度ミス・ジェーンとルーズベルト少佐からきつい突っ込みを入れられている。しかし、それも含めて仲の良さは周囲に伝わっている。



 ナターシャは戦いの後、ダニーらと別れて傭兵として再び戦地に赴こうとしたが、時同じくしてダニーの子を身籠っていることが判明した。結局戦場に戻ることはなく、現在は(ダニー)のサポートと慣れない育児に奮闘している。



 ダニーは一連のキングスカンパニーの陰謀と海兵隊上層部の癒着を暴いた功績により、特例として勲章を得る形で名誉を回復した。

 蟠りがあった父親とも再会の後、和解を果たすことができた。ダニーの中で一つの区切りが付いたことで、ルーズベルト少佐と共に改めて海兵隊を去っていった。


 その後はナターシャの妊娠発覚を機に結婚し、ミス・ジェーンと共に新生キングスカンパニーに入社することになった。キングスカンパニーでは自身と同じ傷病兵のリハビリやケアを担当し、パワードスーツを使ったリハビリの実践や自身の体験を基にした講習会を行い、家計を支えている。


 バイザー姿は相変わらずだが、義眼は赤いままでは威圧感があるので蒼い義眼に取り替えた。忙しい毎日ではあるが、苦楽を共にしてきた仲間たちがいることで充実した日々を過ごしている。



 ……………



「やあ、ジョン」



 大きな木に登る一人の少年に下から黒猫が話し掛けた。少年は喋る黒猫に驚くことなく、器用に木から滑り降りた。



「Mr.ウルヴァリン!来てくれたんだ」



 少年は嬉しそうにMr.ウルヴァリンの頭を撫でる。Mr.ウルヴァリンも嬉しそうにジョンと呼ぶ少年に顔をスリスリする。



「しばらく見ない内に大きくなったな。ついこないだまでハイハイしていなかったかい?」


「先週会ったじゃないか。それに僕はもう6歳だよ」


「ハハハ、そうか本当に余所の子が育つのは早いなあ」



 Mr.ウルヴァリンが笑っていると背後から大きな影が現れた。振り返るとポニーテールの体格のいい女性が仁王立ちしてMr.ウルヴァリンを睨んでいる。



「やあ、サラ・コナー。ご機嫌いかが?」


「おい、ドラネコ。いい加減人様の子の名前くらい覚えろ。うちの子の名前はハリーだよ」


「ええー、サラ・コナーの息子なんだからジョン・コナーでいいじゃないか」


「ちっとも良くない!」



 ナターシャとMr.ウルヴァリンが言い合いしているとジョンことハリーが上空を見て指差した。その目は一際光輝いている。



「ママ、Mr.ウルヴァリン!パパが帰ってきた!」



 ハリーの言葉を聞いた二人は言い合いを止めてハリーの元に駆け寄る。すると上空から一人のパワードスーツ姿の男性が降りてきた。ややくすんだ金髪に目元には漆黒のバイザー、そして全身を覆う青色の光沢が輝くボディ……。男性の姿を見たナターシャとMr.ウルヴァリンは顔を見合わせて笑った。



「お帰りなさい、ダニー」



 the end………

これにてキングブレイカー本編は完結となります。拙作ではございましたが、ご一読いただけましたこと、心より感謝いたします。

著者が未熟ゆえ何かと突っ込みどころ満載な部分はありますが、テンションを維持しつつ最後まで完走できたことにホッとしています。


今後気が向いたら合間にキャラを掘り下げるためのエピソードを足したり、番外編を書いてみようかなと思っています。

(誤字脱字の修正は随時行う予定です)


別の連載も始めているので其方の方も一読いただけると幸いです。


最後にキングブレイカーを読んでいただいた皆様に感謝を込めて…

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