その11
ダニーはルーズベルト少佐のパワードスーツの胸部にレーザーブレードの一撃を加えた。が、装甲が分厚いせいか表面しか傷付いていないようだ。ダニーは臆することなく、パルスキャノンで追い討ちを掛ける。だが真正面から弾を受け止めたにも関わらず、ルーズベルト少佐にダメージの形跡は見られない。
「くっ、何て堅い奴だ!」
「貴様のような旧式とは違う。私のスーツは最新式だ。嘗めてもらっては困るな」
「成る程、技術の進歩ってやつだな」
「次は私から行かせてもらうぞ!」
ルーズベルト少佐は両腕に内蔵されたバルカン砲をダニーに向けて掃射した。ダニーは慌ててジェットパックを噴射してバルカン砲の弾を避けたが、数発を背中に被弾した。ある程度胴体に装甲を着けているとはいえ、バルカン砲の弾は装甲を貫通してダニーの体に食い込んでいく。
「ぐっ……!!胴体は生身のままだから、痛みが走る!」
ダニーは背中の痛みに耐えながらもレーザーブレードを射出して、ルーズベルト少佐の背後に回り込むべく上空を旋回する。ルーズベルト少佐はそうさせまいと肩のミサイルポッドをダニーに向けて発射した。ダニーの周囲に複数のミサイルが襲い掛かる。
「チィ……俺はミサイルが大嫌いなんだ!!」
ダニーは先の戦闘ヘリのミサイルをやり過ごしたときと同じようにふくらはぎの電子機器撹乱用の鉄粉をばら蒔く。ミサイルたちはダニーから離れるように明後日の方向へと飛んでいった。
しかしルーズベルト少佐は間髪入れずに自身の周囲にいる大量のドローンたちをダニーに仕向けた。ドローンたちはダニーを囲むように配置に着く。ダニーの顔色が更に悪くなった。
「マジか……ミサイル以上にこいつらは嫌いなんだよ……」
ぼやくダニーを尻目にドローンたちが一斉に襲い掛かってくる。ダニーは両肩から残りのクラスタ爆弾を周囲のドローン目掛けて射出した。ドローンに当たった爆弾は一斉に大爆発を起こす。強烈な閃光と弾幕に包まれ、ダニーやルーズベルト少佐の視界は真っ白になった。
ルーズベルト少佐が視界が晴れるのを待っていると不意に前方からダニーのパルスキャノンの弾が飛んで来た。ルーズベルト少佐は冷静に弾をパワードスーツのアームで弾くと弾幕に包まれた前方を見据えた。
「情けない足掻きだな、ダニー・マードック」
ルーズベルト少佐が嘲笑するように呟く。が、しかし…
「そうかな?アーノルド」
「何!!!?」
ルーズベルト少佐の呟きに呼応するかのようにダニーがルーズベルト少佐のパワードスーツの上空から現れ、レーザーブレードでパワードスーツの脛椎部分を貫いた。




