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王都北部の取引き




シン隊長と20人の兵に鑑定してみる。

なんと回復魔法を持っている兵が1人いたぞ。

それだけではない。


氷魔法や千里眼などレア過ぎる持ち主もいた。

氷魔法は、水魔法の上位魔法で水を一瞬で凍らせて槍のように撃ちだせる。

それだげでなく氷の壁で物理、魔法もはね返す程だ。


千里眼は、思いうかべるだけで千里離れた景色を見る事ができる。

そして、将来何が起きるのかも見通す能力でもある。

ただし、それはランダムで何を見るかは分からない。


シン隊長が剣と素早いスキル持ちだと判明。


それ以外は、まあまあのスキル持ちだった。


シャイゼンの一行がラクノスの街での用事が済んだために、港街バークレイへ行く事になった。

私もついていくために後はサンに任せた。


サンはダンジョン訓練を効率よく進めるプロフェッショナル。

へたれな兵も一端(いっぱし)の兵に変貌(へんぼう)させる程だ。

誰もが教えを()う人物で有名。


シン隊長との顔会わせも済ませた時に、シン隊長は私と同じく若いサンに驚く。

その実力を見せられ再度驚く。


そして、ローランド兵に対しても同じように違いを知る事になった。

剣の模擬戦闘の動きでも、まるで次元の違う戦いに愕然(がくぜん)する。

スピードの速さや反応速度に目が追いつかない。

そして、自分自身の甘さを再認識。


シン隊長と兵は3ヶ月間、ここでみっちりと訓練して帰るそうだ。

その間に武器購入もするらしい。


サンから、武器に何が必要かをみっちり教え込まれるだろう。





ダル隊長とシャイゼンの一行が港街バークレイへ向かう途中に山が見えてきた。


「あの山を迂回するのですか・・・結構な長旅になりませね」


そんなボヤク一行の目の前に大きな穴が見えてきた。


トンネル内は、魔道照明で照らされて遠くの向こうの穴が小さく見えている。

そのままダル隊長が入って行く。

内心、不安がよぎったシャイゼン一行であった。


シャイゼンの部下「なんとも不思議な穴です。この滑らかな壁をどうやって作ったのでしょう」


シャイゼン「この穴は、どうやって掘ったのですか長い間走り続けていますが」


ダル隊長「これは、領主様が魔法で掘られました」


シャイゼン「領主とは、カルエル・ローランド殿ですね。やはりあの鑑定は間違いだったのですね。ならば正式な継承者ではないですか、これは問題ですぞ・・・」


重い空気が走行車の中にただようが、ダル隊長「今の王都は、闇が深いですから・・・」

その一言に考え込むシャイゼン。


ようやくトンネルを抜け、新鮮な空気が走行車の中に流れだす。

いくら空気循環をしていても外の空気は新鮮だった。



ダル「ああ、見えてきました。港街バークレイ、かすかに潮の匂いがします」


そこは、ラクノスの街と違う異国の雰囲気があった。


南国の文化やアルポカ連合国の文化、そして魔族の文化が交じり合っていた。

その時、走行車から身を乗り出し。街を見ていたシャイゼンが、急に暗くなったので空を見上げる。


それを見ていて「あれは、なんですか大きな物が浮かんでます」


驚きをこして呆れた顔で空を見ていた。

それに気づいたお供の6人が、騒ぎ出したのでダル隊長がなだめながら言った。


ダル「あれはローランドが運行している巨大飛行船です。何も危害はありませんから落ち着いて下さい」


それを聞き、少しは大人しくなったが内緒話が盛んになされた。


ダル「分かりました、巨大飛行船が下りる飛行場に行きます」


当初予定していた貿易館でなく、飛行場に変更して走り出した。




まさに着陸態勢(ちゃくりくたいせい)に入ったところであった。


ゆっくりと高度を下げていき、ポイントからずれる事もなく着陸。


そこからが作業員が忙しく働き出した、乗客を降ろすための橋が渡される。

安全確認した船員が、橋のドアを開くと乗客が降りだした。


多くの亜人が降りてきた。多くは観光のために来ている。


近くで掘り当てた温泉が目的であった。

温泉に浸かり海に沈む夕日が絶景であった。


宿泊設備も完備して、多様な料理がだされ楽しめた。

遊び程度のカジノもあった。破産しないように上限が決まっている。



シャイゼン「あの客達は、何処(どこ)から来たのだ」


ダル「アルポカ連合国からきた客ですね」


シャイゼン「聞いた事も無い国だ。いつから来るようになったのだ」


ダル「ここ半年ぐらいですか」


シャイゼン「ミーラス王国は知っているのか」


ダル「知らせてないので、知らないでしょう。貿易は領主の管理下になっているので」


シャイゼン「それは、そうであった。しかし、わたしも知らない事だったので、それで国力はどのくらいですか」


ダル「ミーラス王国の3倍ですよ、6つの国が連合してるので大きいですね」


シャイゼン「温厚な国なのか、それとも・・・」


ダル「上手く付き合ってます。ラーラン帝国では皇帝の命を救いました。それに戦争を止める一大事も領主さまが解決しました」


シャイゼン「盛りだくさんな話だな・・・後でゆっくり聞かせて欲しい。それにしてもこの飛行船は凄い物だ」


ダル「今はこれに乗る事はできますが、飛ばす事はできません。荷物の積み替えをしないといけないので。ただし中型船なら飛ばす事ができますどうしますか」


シャイゼン「もちろん、乗せて欲しい」




中型船に乗ったのは、ダル隊長とシャイゼンと私だけであった。

お供は、死んでも乗りたくないと拒否(きょひ)されてしまった。


ダル隊長は、運転が下手なので私が運転する事になった。

ゆっくりと浮かび上がり、速度を徐々に上げていく。


ダル「あれが今日、通り抜けたトンネルです」


シャイゼン「なんと、あれほど大きな山であったか・・・そこに穴を開けるとは・・・」


ダル「ラクノスの街ですねもう帰ります」


シャイゼン「もうラクノスの街まで来てしまったのか」




港街バークレイの貿易館では、シャイゼンと館長とで商品取引きの話をしている。


王都北部の代表としての、決めれらた品物を安く大量に仕入れたいのだ。

特に香辛料が多く取引きされているが、シャイゼン個人も品をもっと仕入れたかったが金がなかった。


幾つかの魔具をたずさえて、荷物を満載した馬車で王都北部へ帰っていった。



しばらくすると、密書が届いた。

内容は、ローランド辺境伯領と手を握り密約交わす話であった。

水面下でダル隊長とシャイゼンの活躍があっての事である。


今では前回の取引きで、取引きできなかった品々が、満載された馬車が出発しようとしている。




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