依頼
ラーラン帝国の皇帝毒殺未遂事件。
思っていたより犯人捜しが見つからないらしい。
帝国は大事にするの嫌って秘密に捜査しているが、それが原因だと思うだよね・・・
大鏡の前でアルフホットは、タテガミをわしづかみして「助けてくれないか・・・」と訴えてきた。
折角の獅子顔が台無しだ。
その原因は、荷物の納入期限に間に合わなことだ。
アルト商業自治国にとっては大事な商売相手で、帝国に納入する荷物は他国に比べて一番多い。
その荷物を徹底的に調べて、ちょっとでもおかしな物が出れば入国禁止。
それか更なる検査されて2~3日も荷止めをくらう・・・
何故かって、帝国に無い毒だから外から入ったに違いないと考えたらしいぞ。
更なる毒殺を警戒しているみたいだな・・・
そのせいで荷物の納入期限に間に合わなくなって、返品や罰金が多発してクレームにも応じない。
もう帝国の問題なのに強気な姿勢を崩さないらし。
代表のアルフホットは、商売仲間から苦情が殺到。
詳しい説明もできないまま「もう少し待ってほしい」と言うしかない。
「それで・・・私にどうしろと言うのだ・・・」
「犯人捜しを依頼したい・・・どうか引き受けてほしい」
「何故、私なんだ・・・」
「皇帝のお気に入りのサラーさまから聞いたらしい・・・それで帝国の宰相が依頼してきたのだ」
なんてこった・・・サラーのおしゃべりはどうしようもまいな。
ここが帝国か・・・
なんて贅沢な城なんだ。無駄に天井が高いぞ。
これって3階建ての高さだぞ。
なんだ居並ぶトカゲ顔が私に注目してるぞ。
身長も2メートルが平均のようだな。
上段に近づくと居並ぶ将軍の眼光がきついぞ。
よしてくれ・・・なんと鑑定では、この将軍たちはドラゴンの血を少ないが引き継いでいる。
だから帝国の将軍なのか・・・
あの椅子に座っているのが皇帝か・・・
見た感じだと3メートルはありそうだ。
「良く来てくれた。そなたは、ミーラス王国の嫡男だったらしいが」
なんで知ってるんだ。
「はい、色々と訳があって辺境の領地を任されています」
「そうなのか・・・中々苦労したのだろう」
「早速ですが犯人を捜してもよろしいでしょうか・・・」
「なんと自信に満ちた言葉だ。もう犯人の見当はついているにか・・・」
「犯人は宰相アーミンクです。宰相の手には、違う毒が塗られてます。ウロコで守られてるので毒に犯されないが、皇帝の手や飲み物に触って皇帝が口に触れるのを待っているのでしょう」
「なんだと!」
皇帝は、ガバッと立ち宰相を睨んだ。
私は、居並ぶ者を片っ端から鑑定しまくった。
手に毒を塗るなんて簡単に見破ったよ。
「何を根も葉もないことを言うのだ。わたしは宰相だぞ」
「それなら手を口の中に入れても大丈夫ですよね」
「なんと無礼な!わたしは帰らせてもらう」
「宰相!貴様がやったこは許さん。何をしている捕まえろ」
「お前が犯人だったか・・・犯人捜しの責任者が犯人とは・・・騙されたぞ。この手に毒が・・・口に入れてみるか」
「やめてくれ!わたしが悪かった。しかし、わたしをそそのかしたのは、第2王子です。第1王子の自殺計画も知ってます」
「そなたも裏切っていたのか・・・この親を殺そうとは・・・すぐに捕まえろ!」
「わたしは知らない。宰相!嘘を言うな!たしは知らない」
「両名を連れ出して拷問をして洗いざらい白状させろーー」
兵士に連れ出される。
その後の拷問は、激しかったらしい。
死ぬ直前まで拷問されてローランド産の回復薬で回復させられて、更なる拷問が繰り返される。
たまったもんじゃない。
証拠のありかや係わった者まで白状。
帝国は秘密にするために、多くの者を秘密裏に殺したらしい。




