爆撃機と第1魔道工房
なんとか1人乗り飛行船が出来上がって、2機だか満天の空を自由に飛び回っている。
今度は互いに敵とみなして空中戦がはじまっている。
後ろを取った1号機が「俺の勝ちだ!」と通信で話す声が聞こえてくる。
今度は「もう一勝負だ!これに負けたら、おごるから頼むよーー」
「分かった。あと一勝負な・・・」
又も空中戦がはじまった。
1号機が後ろに迫って来ている。
2号機は機首を急に上げて空中で一回転しながら1号機の後ろに付いた。
「1号機をとらえた!これで引き分けだ!」
そんな時だ。
「こら!お前らは、まだ空中戦をやってるのか!はやく降りて来い。爆撃機の練習の邪魔だ!」
そんな風に怒鳴っているのは、飛行場を任されているサルセン・バッハだ。
降りて来た2人は、必死に謝っている。
「もういい。お前らも小型通信鏡具を持って並べ」
2人は鏡をもって48人が整列した後尾に並んだ。
「1号から順に飛び立てろ!所定の空中位置でホバリング(空中停止)だ」
次々に飛び立つ爆撃機は、見事に地上に並んだように空に並んで停止している。
「1号から目標の5ヶ所を狙え。5ヶ所全てに命中なら優、4ヶ所命中で合格だ。それ以外は、全て命中するまで猛特訓だ。1号はじめろ!」
「ドン、ドン、ドン、ドン、ドン」
「優だ!2号はじめろ」
全ての爆撃機は、不合格をだすことはなかった。
「全ての小型通信鏡具に目標ポイントを送信した。与えられた目標ポイントの目標を命中させてこい。地上班が確認しているぞ・・・はじめろ」
あたふたと操作する訓練兵だった。
「無いぞ!ポイントはあってるのに・・・」
「バカ野郎!敵はここに居ると堂々としてるはずがないぞ」
「え!すると隠れているのか・・・あ!あそこか・・・」
「そんな、隠れてるなんて・・・見つからないよ」
あれこれ騒いでる中で、2人がサルセン隊長の前に敬礼して報告をする。
「ダミアン、無事に命中させて戻って来ました」
「ケイトも同じく終了しました」
知らない間に2機の爆撃機が地上に降りている。
その2人は、1人乗りの飛行船に乗っていた2人であった。
急いで確認したが全て命中と報告があった。
サルセン隊長は、何か言いたそうな顔をしたが諦めた。
「爆撃機を格納庫に戻して点検終了後に報告するように・・・それが済めば帰ってよろしい」
「了解しました」
2人は、爆撃機に走り寄った。
「頑張ったなサンチェラス号」
「俺のローリング号がもっと頑張ったぞ」
第1魔道工房からの報告で、気になった報告があったので来てみた。
「誰が魔道コンロのルーン文字を完成出来ると言ったのは・・・」
第1魔道工房の責任者ラダンが恐縮するように駆け寄ってくる。
「領主さま、あのような言葉を信じることはありません」
「完成出来るなら、ありがたいことだぞ」
「わたしです」
「ラーク!よさないか・・・出来なかった『すみません』で済む話では無いぞ」
本人は、急に出来るような気がしたと言っている。
嘘は言ってないと信じるしかない。
ラークの前に出来立てのルーン文字が置かれた。
皆が見てる中でラークは、両手を振りかざしてルーン文字に魔力を一心不乱に込めている。
周りの人は心配でならない。
「出来ました。完成です・・・」
私は鑑定を発動して確認する。
「な、なんと完成してるぞ」
ラークは、ホッとした表情して「みろ!俺は出来る男だぞ」と自慢している。
出来立ての魔法陣を魔道コンロにはめ込む。
魔石も置いて、ツマミを回すと魔石の上に炎が現れて熱を放出。
水を入れた鍋を置くと、ブクブクと湯気が出て沸騰する。
「間違いなく成功だぞ!やったなラーク!」
「凄いぞラーク」
そうなると魔術師たちは、こぞって自分の属性の魔道具の工程場所へ走りだす。
氷魔法師は魔道冷蔵庫へ行って、ルーン文字を睨みつける。
「うーん、何も感じない」
遠くの方で「出来たぞ!!」と声が響いた。
「嘘!」
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