表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

46/85

奴隷交渉





執務室で書類を見ていると、ナルタが入ってきた。


「領主様、グレス領主から手紙が届きました」


「また、問題でも起こしたのか」


手紙の内容は、奴隷にされ売却された者たちの継続調査の報告であった。

売り先は南国で、貿易と奴隷売却を1人でやっていた商人が牢で自殺してしまったらしい。

商人は「全て頭の中に入っているが、言えない」と言ったらしぞ。

私らが知らない存在に恐れての自殺だろう。


商人の家族にアーモン・グレス自身が「知っていることは洗いざらい話せ」と迫った。

「主人は、位の高い方がついているから大丈夫だ」と日頃から言っていたらしい。

家族も良からぬ事をやっていると薄々感じていたようだ。

こうなると王族の関係者が怪しい・・・


私は、第2夫人アザルを怪しんでいる。



商人が死んだことで、南国との奴隷交渉が上手くいかなくなった。

南国といってもひとくくりに出来ない。

あっちの村やこっちの街で手広く売ったみたいだ。


買った方は、知らないと言えば終わりだ。





私は、片腕のサンを呼びつけて手紙を渡した。


「どうだ・・・やってくれるか」


「分かりました。よい返事を待って下さい」


そう言って出て行った。最近たのもしい返事が聞けるようになった。






あれから1週間で連絡が来た。


見つかった奴隷は、男女合わせて1240名。

あと南国の村や街も引き続き、探してくれると確約を取り付けた。


そのために相手に有利な交渉に甘んじる。

相手が買った2倍の値段で買取ることに同意。

そして、相手が喜びそうな商品をチラつかせて取引きをしている。


それは、回復薬や魔道照明で飛ぶように売れている。

次の注文も大量に受けている。


向こうは、傷ついても祈祷(きとう)して治す文化で、破傷風でも感染すれば死ぬ運命だ。

それを回復薬でパッと治るの見て驚きを隠せない。なので売れに売れている。


足を切断して間もない場合は、上級回復薬を使って治してみる。

無かった足が生えたのだ。皆は驚き、祈祷師も腰を抜かすほどだ。

上級回復薬が欲しければ、奴隷10人を探し出せ。


その一言で祈祷師は、20人を探し出したらしい。



魔道照明も同じだ。

今でもロウソクで明かりを灯している。

そんな夜の世界を明るく照らす魔道照明は、神にも等しい。

街の有力者や祈祷師は、喉から手が出るほどに欲しがる。


なので魔道照明を1つに対し1人の交換を持ち掛けると、喜んで探し出してくれる。





ダルは、ミーラス王国内を渡り歩いている。


そして、アルア教団の悪い(うわさ)を人知れず流している。

金に物を言わせたり、噂好きのおばさんの前でそれとなく噂したりしている。


それは、ダルの配下も同じであっちこっちで噂を広めている。


鑑定水晶の鑑定ミス。

ハズレ判定が特別なスキルや魔法であった事実。


教団にひどい仕打ちをされた者の話。

誘拐、(だま)されて土地を奪われた者、殺された者など・・・



タミアン領とグレス領の話が、商人から商人と広がるのもはやい。

金の損得に係わる話だからだ。

それに、ローランド領土に行けば金の儲けが出来ると噂が広まりつつあった。




もし面白ければ。

下の項目の☆☆☆☆☆でポイント応援して下さい。

良ければ5点、悪い1点でもお願いします。


気になる方は、ブックマークを付けて下さい。


書く為の応援をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ