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ドラゴン退治




会合では、私達は後方より射程内にドラゴンが入った瞬間から攻撃開始。

更に進んできたドラゴンには、連合軍が接近戦を仕掛ける。

この接近戦は、ドラゴンが死ぬまで攻撃が続くことで決まった。


自国民でない私が、反対意見を言っても通るとは思っていない。

私の鑑定後に作戦を練っては、と言ったのに完全に無視だ。

もっと戦いやすい場に誘い込むなど色々と考えられるのに・・・





いよいよ作戦が始まった。

鳥人の中で飛びっきり速い10人がドラゴンに向かいおびき出す作戦。



鳥人が空に飛び立って山向こうに次々と消えて行く。

しばらく静穏(せいおん)な雰囲気に包まれる。



突然ドラゴンが山か飛び出して現れた。口にはベットリと赤い血がしたたり落ちている。


鳥人の姿はまったく見当らない。


空にただよいながら、こっちを見詰めるドラゴン。


私達は後方からだと射程距離に入っていなかった。

前線ならギリギリ射程距離内なのに・・・くやまれる場面だ。


距離はあるが鑑定をする。



ドラゴン


歳:800


HP5000


MP3000


スキル 

ブレス:炎を吐く


魔法

龍魔法:空中に浮かび、天候を操り雷を落とす



ドラゴンの情報に雷は聞いていないぞ。何なんだこんな重要な情報が抜けているなんて。


「アルフホット、ドラゴンは雷を落とせるぞ。接近戦になれば大勢が雷で死滅させられてしまうぞ」


「なんだと!それは本当かー」



ドラゴンが山の上空から一気に、滑り落ちるように飛んできた。

前線で数十人を踏みつけて降り立つ。

前線は一気に混乱してしまう。


空が急に暗くなって雷が落ちた。

獣人たちがバラバラと倒れだす。その数は2000人以上もいるだろう。


又も空中に飛んだドラゴンがブレスを吐いた。

何千もの獣人が炎に包まれる。まさに、この世を焼き尽くす光景だ。


ドラゴンは、ブレス攻撃を止めて、私達の上空を通り過ぎようとしている。


衝撃砲で狙い定めた兵から衝撃が放たれた。体に4発とハネに17発命中。


ハネを狙う事は、私が考えた計画通りだ。

私達の後方に転げ落ちるドラゴン。


落ちたドラゴンに衝撃砲が放たれた。20発が命中。


ドラゴンが立ち上がりながら「ギィーヤーオー」と叫んだ。


痛々しい状態のドラゴンは、はばたき飛ぼうとするもバランスをくずして倒れた。


それを見ていた生き残りの兵がドラゴンへ向かって凄まじい勢いで走る。


「森の中に退避ー!急げー!アルフホットも、あの兵に巻き込まれるぞー」


追撃をしたかったがパニックになった兵は、死にもの狂いで襲ってくるだろう。



何とか森に逃げ込んだ私達は、私達が居た場所を見る。

逃げ遅れたアルフホットの兵100人が、みじめな事になっていた。


アルフホット「何なんだ!味方にやられるなんて悲惨(ひさん)すぎるぞー」



ドラゴンと兵が戦いだした。

兵は踏まれたり大きく振り回す尻尾に飛ばされて、私達の所まで飛ばされてきた。

ボロボロの雑巾のような死体を見てしまう。


槍を突き刺すも固いウロコにはばまれ、弾き返されている。

大剣が折れているのに必死に突き刺す者もいる。

大斧の刃が欠けても傷1つ与えていない。



「どうするアルフホット、このままだとこっちは攻撃出来ないぞ」


「どうするもわたしの一存で命令は出せない」


そこへラーラン帝国の将軍死亡と連絡が入ってきた。



しばらくしてバルブの将軍負傷、副官が自ら連絡してきた。


「将軍の伝令です、以後アルフホット殿に一任すると」


「そうか・・・これは薬と言う物だ。傷にかけると治る。将軍に退治してみせると伝えてくれ」


「は!分かりました」



「味方がいるが、攻撃してもいいのか」


「ああ、あいつらは命令違反だ俺が責任を持つ」


「分かった」


森を出て悲惨(ひさん)な光景を見ながら言い放った。


「10人前出ろ、この10人はドラゴンのブレスを吐く瞬間を狙え」


「残りの10人は各自攻撃を始めろ!」


その命令で衝撃砲が放たれた。ドラゴンに次々と当たりふらつく。


私も10個の黒球を出現させる。空中でそれを合体させながら回転をくわえる。


そのデカイ黒球を放った。ドラゴンはとっさに避けた。

しかし、肩に当たり肩ごと吹き飛ばした。


ドラゴンは叫んだ「グゥーゴーォ」


その叫んだ口に衝撃砲が放たれた。衝撃の全てが命中して頭部を吹き飛ばす。


そのままドラゴンは倒れた。



静まった空気が、徐々に兵達の雄叫びでこだまする。


「俺達は勝ったんだ!あのドラゴンに」


「やったぞー、俺は生きているぞー」


「これでこの国は、助かったぞー」




ラーラン帝国8303人の兵が死亡、負傷者3千以上人。


バルブ国4116人の兵が死亡、負傷者2千以上人。


アルト商業自治国102人の兵が死亡、負傷者12人。


戦後処理がなされた。ドラゴンの棲家には金や宝石が隠されていた。


これらは3等分に分け合うことになった。

ドラゴンの素材はアルト商業自治国が独占。


それでは悪いと思ったアルフホットは、ウロコ50枚を2国に渡した。


そして各軍隊は己の国へと帰った。



ラーラン帝国とバルブ国は遅い足取りでの行軍であった。

それに対してアルト商業自治国は、胸を張っての行軍であった。




アルト商業自治国に戻った時には、住人から凄い歓迎を受けた。

道の両サイドに住人が集まり拍手と歓声でむかい入れられた。


中央広場でアルフホットが、演説をしだすと声援が上がる。

演説が終わると、飲み食いが始まり中央で踊り子が踊りだす。


アルフホットが私の所に来て。


「今回の事は感謝している。今後いい貿易をしよう」


「そうだな、いい貿易をしよう」



次の日、港近くの広い浜辺で解体に従事する人が集まった。


それを囲う群集も集まっている。


アルフホット「出してくれ」


バンバはドラゴンを取り出した。群集がどよめき子供が泣きだす。


解体屋も「ホー凄いぞ」と声が聞こえる。


ウロコ切り取る為にナイフを1本駄目にしていた。


「バンバ、例のナイフ10本出してやれ」


そのナイフで作業しだした「何だこの切れ味は、凄すぎる」


その声があちらこちらから聞こえる。



アルフホット「そのナイフ見せてみろ・・・お!凄いな・・・これも売ってくれるのか」


「売ってもいいが高いぞ」


「高くてもいい、買うぞ」


「ナイフより、剣の方がいいと思うが」


「剣もあるのか」


「あるよ、もっと凄い剣もあるぞ」


「そうか、後でゆっくり話し合おう」




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