表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/85

船旅




朝早くから道作りが始まった。できるだけ真直ぐな道を作る。

何度も土魔法で道作りをやったので、更なる道の強度を上げていく。


鑑定結果も永遠な道と表示。


順調に道作り進み3時間で港町バークレイまで、道をつなげる事ができた。


私の到着を知った貿易官が「これは領主さま、早いお越しに驚いています。予定では3日後と聞いております」


「ラクノスから直接、道を作りながら港町バークレイまで来たよ」


「道を作ったとは、どうゆうことでしょうか・・・」


「あそこのデカイ山に大穴を開けて、ここまで道をつなげた。できの良い道になっているから、見に行くといい」


「今度、見に行かせてもらいます。ここではなく、貿易会館へ起こし下さい。お茶の用意もしてお待ちしてます」


「そうか」


案内されながら町を見ると、前回より商店の数が増え人の往来も増えている。


「この町も前回より(にぎ)わっているな」


「これも領主さまのおかげです。海賊退治には感謝しております」


貿易会館も真新しくなっていた。


「新しく建てたのか」


「前の建物では、手狭になりましたので建てました。今、新しい国と交渉した商人と船長を呼んでます。しばらくお待ち下さい。これが南国のお茶です」


「そうか、変わった色と香りがする」


・・・・


「初めての味で悪くない」


「今後、より多く扱う予定です。よければ城へも送りますが」


「そうだな、そうしてくれ」


その時に商人と船長が入ってきた。


「この者がベルで今回の交渉をした者です」


「それで新しい国について話してくれ」


「はい、新しい国は亜人の国です。それもドワーフやエルフと違う亜人です」


「亜人の種族も多く30以上居ました」


「そんなにも居たのか」


「トカゲの亜人から犬の顔をした亜人と2メートルの身長で豚顔の亜人も居ました。それに話す言葉はやっぱり違う言葉で、交渉も上手くいきません」


「それで何か取引きをしたのか」


「これが取引きで貰った硬貨です」


テーブルに置かれた袋から硬貨を取り出し鑑定をした。


「これはマテリアルで作った硬貨・・・こんな物を持っていると死ぬぞ」


「え!なんですかマテリアルとは」


「古代魔法国で作られた魔剣の材料だ。魔剣を持つ者は強い意思の持ち主でなければならない。何故なら魔剣の負のエネルギーで呪われ死ぬからだ」


「そこまで恐い物なのですか、しかし何故亜人は持っているのですか」


「多分、負のエネルギーに負けない種族なんだろう」


「そうですか納得しました。向こうに人は一人も居ませんでした。交渉時も珍しい眼で見られていたのを覚えています」


「何と交換したのだ」


「交渉相手が怪我をしていたので、薬をかけて治しました。すると薬を取られその袋を渡されました。相手はもっと薬を欲しがりましたが、前の貿易で売り払っていて手持ちに1本しかなかったのです」


「それでどうなったのだ」


「手振りで伝え、今度持って行くと約束をしました」


「そうか、持って行く薬は集まったのか」


「少ししか集まっていません。50本が集まりましたが、相手が指で示したのが100本で後50本足りません」


「隊長、手持ちの薬は何本ある」


「上級回復薬が122本と中級回復薬が340本もあります」


「50本出してくれ」


1本ずつ取り出しテーブルに置いて50本がそろった。


「これで貿易に行けるな、城から人が来たら出向する。例の船は出来ているのか」


貿易官「明日が完成祝いです」


「そうか私がその船で同行するから準備を頼む。商人船が先行して私らが後をついて行こう。通訳する者を連れて行くので交渉も上手くいくはずだ」


「領主さまが行かれるのですか」


「私も向こうで色々調べたいからな」


「わかりました。船長、準備を頼む」


船長と商人はスタスタと部屋から出て行った。




城からマリとバンバが来たのは2日後で、ミランダも一緒に来ていた。

疲れている様子がないので魔道船に乗せた。


船長「帆を張れー、風を吹かせろー、魔道重力も発動」


「面舵いっぱい」


港町バークレイから離れてスピードが増していく。


マリとバンバは船先で、船が作る波をジーと見詰めている。



私にとって始めての船旅だ。


「ミランダ、船旅の経験があるのか」


「経験は3度あります」


「船酔いの経験はあるのか、船長が始めての船旅は船酔いするとおどすのだ」


「船酔いはありません」


「そうか無いのか、ミランダは強いんだな」


「わたしは強くありません」


「ミランダは剣聖だから強い人だと聞いたぞ。それとも戦った事が無いのか」


「戦った事はあります。人を殺した事もあります」


「そうか私はモンスターを殺した。しかし人殺しは違うと言われた。ミランダはやっぱり違うと思うか」


「殺さないと自分が殺されるだけです。只それだけです」


「そうかそれだけか、ありがとう」


海の匂いが心地よかった。




3日目に目標の大陸が遠くから見えてきた。


船酔いも無く順調な船旅だった。マリだけがベットの上に倒れている。

バンバはそっと付き添い、今でも背中をさすっているだろう。


船員があわただしく準備をしている。波音と船員の声が交互に聞こえてくる。


船長は双眼鏡で船先を見詰めている。


双眼鏡は魔具でないが、魔具工場で作っている。


突然船長が怒鳴りだした。

「衝撃砲用意、目標1キロ先」


「目標に狙いが定まれば放ってよし」


しばらくして衝撃砲が放たれた、海面に水しぶきが立った。


そこには大きな海蛇が浮かんでいた。


船員達は海蛇を、引張り上げようとしている。


「それをどうするのだ」


「肉は食べます。皮や骨は売ります」


そして今解体が始まった。




もし面白ければ。

下の項目の☆☆☆☆☆でポイント応援して下さい。

良ければ5点、悪い1点でもお願いします。


気になる方は、ブックマークを付けて下さい。


書く為の応援をよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ