ナデアがよこした者
男性1人は、手を腹の位置に置き右手て左手をしきりに握っている。
ちょっと神経質な中年男だ。
もう1人の男性は、壁に背をつけて目だけは周りを観察している。
そんな2人に対照的に、少女の手を握っている少年は私を見ていた。
「その4人なのか、大商団のナデアがよこした者とは」
ナルタ「はい、そのようです」
「それでは、鑑定をしていこう」
「ナシム、前に」
前に進み出た男性は、顔がこわばり肩に力が入ってる。
成る程、私が領主と聞かされて失敗したくないと力が入ってるのか・・・
名:ナシム
歳:30
HP500
MP500
スキル
双剣:左右の剣速による攻撃速度・攻撃数で圧倒する。剣士のユニーク上位スキル
魔法
身体強化魔法:自身の身体能力を一時的にアップするユニーク魔法
「シノン、前に」
その男は、足音もさせずに近づいてきた。一瞬、ヒヤッとする動きだ。
その男を鑑定する。
名:シノン
歳:32
HP500
MP100
スキル
アサシンサイコパス:アサシンの上位スキルで殺しに特化している。
幼い時の虐待がサイコパスへと引き起こし、アサシンの究極奥義の殺意を感じさせない存在となった。
魔法
黒魔法:影に身を隠したり、黒球を発射できる。
「バンバ、前に」
少年は、少女の手を握って離そうとしないのでそのまま鑑定。
名:バンバ
歳:14
HP50
MP500
スキル
剣
魔法
亜空間魔法:亜空間に物を入れたり出したりできるレア魔法
名:マリ
歳:15
HP30
MP500
スキル
超感覚的知覚:他の人の心を読み取り伝達されることができる、感覚的知覚の上位スキル
魔法
雷魔法:雷を操れる
紙に鑑定結果を書いて手渡す。
「これが君達の鑑定結果だ、ここに留まるもよし。ナデア・カラーズの元へ戻るのもよし、君達の自由だ」
ナシム「わたしは、ナデア様の元へ戻ります」
シノン「俺も、借りがあるから帰るよ」
マリ「わたしは、あんな所よりここに残ります」
バンバ「マリと一緒でいい」
「分かった、ナシムとシノンは戻る事を連絡しておく。マリとバンバは貿易学校へ行ってもらう。そこを卒業後、貿易船で頑張ってもらうそれでいいかな」
マリ「はい、頑張ります」
バンバ「はい」
「ナシムには、この2本の剣を与える。これでナデア・カラーズを守ってくれ」
片手剣
名:サルシオ
ランク:★★★
切れ味10倍:切れ味が10倍になる
損傷修復:損傷や歪みも修復する
堅固:固く折れ難い
片手剣
ランク:★★
切れ味10倍:切れ味が10倍になる
損傷修復:損傷や歪みも修復する
2本の剣を受取り、左右の腰に装備しながら喜んでいる。
「シノンには、これを与える」
ナイフ
名:バルシオン
ランク:★★★
切れ味10倍:切れ味が10倍になる
損傷修復:損傷や歪みも修復する
雷属性:魔力を流す事で雷が剣先に流れる
シノンは、素直に受け取った。そして、にやけた顔で刃をなめるように見ている。
シノンがナデアを選んで助かったかもしれない。
鑑定結果に書かなかったが、奴は何人もの人間を殺していたからだ。
サイコパスにも多種多様な人がいる。しかし、この男はシリアルキラー感がヒシヒシと伝わってくる。
本当にヤバイ人間だ。
「それでは皆さん、行きましょうか」
ナルタに連れられ部屋から出て行った。
ナデア・カラーズは、あの2人をどう使うのか見物だ。
そして、身の安全も確保できるだろう。
領内に不審者の侵入を許さないように、ある制度を導入した。
今、領内では住民登録を行なっている。
住民登録の名簿に登録しながら、1人、1人鑑定を行なっている。
ミランダが接触した裏組織の要望で全ての住民に無料で鑑定をして欲しいと要望。
あれから鑑定していたが不十分だった。
鑑定と合わせて登録も行ない。住民カードの発行をしている。
住民カードに書かれているのは、名と誕生日とスキルと魔法の4つだけ。
これを検問の出入り時に見せてもらい、鑑定指輪で鑑定して照合する。
名・年齢・スキル・魔法を見る事で本人確認ができる。
住民カードに使われている刻印には、鑑定指輪に反応するように魔改造を施している。
偽造カードを作る事は、ほぼ無理に近い。
これならば怪しい不審者を見つけやすいだろう。
今後は、街でも同じ事を行なう予定だ。
ミランダから裏組織と聞いて驚いたが、法を破ったり人を殺したりする組織ではなかった。
住民のささいな揉め事を解決したり、相談や便利事をして金を得ている組織だった。
そして情報屋でもあり怪しい人物を探し出す技能が凄いらしい。
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