0009:ゴブリンの森に行く
ギルドで正式にゴブリンの討伐依頼を受けて、意気揚々とゴブリンの森に向かった。今日の目標はゴブリン5匹くらいかな。
「初依頼かぁ、なんかワクワクするな。」
城門に到着すると、門番から
『お、昨日、仮身分証明書を発行した奴だな。ちゃんと正規の身分証明書を発行してもらえたのか?』
「はい、冒険者ギルドで登録してギルドカードを発行してもらいましたよ。ほら。」
ギルドで発行してもらったカードを見せる。
『お、ちゃんと身分証明書を持てたようだな。良かったな、くれぐれも無くすなよ。』
受付嬢と同じことを言われたな。
「ありがとうございます。行ってきます。」
『頑張ってきな。くれぐれも無茶だけはするなよ。』
城門を出て左側を見ると、町から少し離れた所に森が見える。
「あれがゴブリンの森かな。とりあえず行ってみるか。」
森に向かって歩いていると、またしても草むらからはみ出ている白い物体を発見した。あの頭を隠して尻を隠さずのラージラビットだ。
「ラージラビットが3匹もいるな。どうするかな。とりあえず鑑定してみるか。」
〈鑑定〉
ラージラビット
スキル:回復
ラージラビット
スキル:なし
ラージラビット
スキル:回復
「え? スキル無しもいるのか。となると、スキル持ちを優先的に倒さないといけないな。」
神刀ミロを両手に持ち、そっとラージラビット達の背後に近づいていき、意を決してラージラビットに襲いかかった。
「うおぉぉ、りゃあ~!」
剣術スキルのおかげか、1匹目のラージラビットの首を一撃であっさりと切り落とし、2匹目のラージラビットの首も一撃で切り落とした。そのまま3匹目も振り向いたが、さすがに3匹目には逃げられた。3匹目はスキル無しだから良しとしよう。
戦闘が終わるといつもようにスクリーンが表示された。
【回復】スキルを取得しますか?
[はい] [いいえ]
当然、[はい]を選択し、予定通り回復スキルのレベルが3になった。
「しかし、スキル無しもいるんだな。そうすると戦闘する前の鑑定は必須だよな。」
ラージラビット2匹をアイテムボックスに入れて、引き続き森に向かった。1時間くらい歩いて森に辿り着いた。
「あんまり森の奥に行かないように気を付けないとな。」
とりあえず、森の中に入って行く。森の中は薄暗いが歩く分には問題無い。
「ゴブリンは何処にいるのかな?」
ゴブリンを探して歩き回ること30分くらい経過した。中々見つからなかったが、ようやくゴブリンを見つけた。見つけたんだが
「う~ん、ゴブリンが8匹かぁ。5匹くらいなら何とかいけそうなんだけどなぁ。回復スキルのレベルも上がったし・・・よし、いってみるか。その前に鑑定をしておかないとな。」
鑑定した結果
ゴブリン × 2
スキル:剣術
ゴブリン × 3
スキル:短刀術
ゴブリン
スキル:回避
ゴブリン × 2
スキル:なし
「剣術持ちが最優先だな。次は回避持ちかな。」
そっと、ゴブリン達の背後に近づいていく。様子を見ていると、幸いなことに剣術持ちの2匹が並んだ。その瞬間に飛び出し剣術持ちの2匹を素早く倒した。引き続き、回避持ちも倒せた。しかし、次の瞬間、棒で背中を殴られた。
「痛って、こいつめ。」
後ろを振り向くと
『ぐぎゃっぎゃ』『ぎゃぎゃ』
ゴブリンどもが喚いている。ナイフを持ったゴブリン達が左右から襲ってくる。神刀を振り回して致命傷は負わないようにしているが切り傷は増えていく。
「やっぱり8匹は無謀だったか?」
と後悔したが、今はそれどころではない。ナイフを持ったゴブリンに切りつけられながら応戦していく。
途中で何度か回復をしながら、神刀ミロを振り回していく。多少怪我をすることを覚悟して、ゴブリンを1匹ずつ斬り伏せていった。
「はぁはぁ、お前が最後の1匹だな。うおぉぉ。」
最後の1匹は逃げようとしたが、逃がさずに背中から首を切り落とした。1時間以上戦闘したかな。
「はぁはぁ、、、危なかったぁ・・・結構キツイな。」
息を切らしている中、スキルの取得選択画面が表示され、全て取得した。
「よっしゃ~、剣術のレベルも3まで上がったな。ステータスも確認しておくか。おおぉ、魔力も上がっているな。回復を結構使ったからか。」
名前:レイ
種族:ハイヒューマン
年齢:15
筋力:25(+50)
体力:22(+50)
魔力:52(+50)
器用:17(+50)
スキル:
【鑑定】【アイテムボックス】【言語解析】
【魔法全般】【スキル強奪】【回復Lv3】
【剣術Lv3】【短刀術Lv5】【回避Lv1】
ゴブリン8匹の剥ぎ取りをするが、昨日よりもスムーズに剥ぎ取りが出来た。もちろん気持ちが良いもんじゃないけどね。
「短刀術のレベルが上がったからかな。サクサク剥ぎ取りが出来たな。ちょっと早いけど今日はこのくらいにして、町に戻って服を買うか。」
ブックマークと評価をもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします。