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0074:名言だね


オークキングを倒した後、俺とアイリーンは休憩していたが、その休憩中にマリーナ達が数匹のオークを倒したようだ。


とりあえず、オークキングだけはアイテムボックスにしまってある。他のオークの死体は放置してある。何故なら後でギルドの担当者が回収する手筈になっているからだ。


手当たり次第、オークを倒しているので何匹倒したか不明だ。多分20匹くらいは倒したような気がするんだけど。


「確か、頭のおかしいパーティーとオークの討伐数を競っていたよね。」


『『あぁ、忘れていましたね。綺麗さっぱりと。』』


やっぱり忘れていたか。負けてもたいした痛手にならない程度の賭けだからかな。


「多分、こっちは20匹くらいは倒したはずだけど、あいつらはどうだろうね?」


『ご主人様、確か、彼らはランクDパーティーと言ってましたよね? なら実力的には5~6匹程度じゃないかと。』


「え、さすがにもう少し倒せるんじゃないの? あれだけ自信満々だったのに5~6匹ということは無いんじゃないのかな?」


いくらオークは弱くはないと言っても5~6匹ということ無いと思われるため、もう少しオークを倒しておこうかと思った時に討伐完了の合図が聞こえた。


「あれ? 討伐が完了しちゃったね。もう少しオークを狩っておこうと思ったのに。」


『仕方無いですね。拠点に戻りましょうか、レイさん。』


拠点に戻ると、いつの間にか簡易的なギルド受付が出来ていた。さすがに受付嬢はいないが、受付には水晶玉があり、ギルドカードをかざすとモンスターの討伐数が判明出来るようだ。


既に冒険者達が集まっており、冒険者同士の討伐自慢が始まっていた。


『俺達は5匹のオークどもを倒したぞ。』

『俺達は3匹だが、1匹は上位種だ。』

『俺達は4匹だが、上位種が2匹だぞ。』

『おぉ、すげぇな。』


すると、砂の城パーティーが現れた。大分無理をしたようで全身ボロボロだ。まぁ、俺達も少しボロボロだから似たようなものか。


『ふふふ、俺達は普通のオークを5匹と上位種を2匹を倒したぞ。』


砂の城のアモンはどうだ? と言わんばかりの表情だ。そんなにドヤ顔するほどのものなのか? すると、アモンが目敏く俺達を見つけたようで、こちらに近づいてくる。


『よう、お前達も生き残ったようだな。随分とボロボロのようだが、どれくらいのオークを倒したんだ?』


ボロボロなのはお互い様だ。しかし、どうみてもアモン達のほうがボロボロ度合いが酷いんだが。頭が悪いのかな?


「まだ確認していないけど、それなりの数のオークを倒したと思うよ。」


『ははは、だったら、早くあそこの水晶玉で確認しようじゃないか。お前達程度でもオークの4~5匹くらいは倒せたのかな?』


「いや、もう少しは多く倒したと思いますよ。」


アモンはもう勝ったつもりでいるようだ。やっぱり馬鹿だよな。水晶玉で確認した結果、討伐数は


オーク x12

オークメイジ x3

オークジェネラル x2

オークアーチェリー x3

オークキング x1


となった。アモンは信じられないといった表情をしている。いや、アモンだけでなく他の野次馬冒険者達も信じられないといった表情だ。


『こ、これは何かの間違いだ! こんな低ランク冒険者がオークキングなんてモンスターを倒せるはずが無いだろう?』


失礼だな。お前達もたいしたランクじゃないだろうに。


「えっと、他のオークは棄ててきたけど、オークキングは俺のアイテムボックスにしまってあるよ。現物を見せればいいかな?」


『ほぇ? オークキングを?』


アイテムボックスからオークキングを取り出した。改めてみるとデカい。身長は3m以上はあるな。普通のオークは俺と同じくらいの身長だから倍くらいの大きさだ。


『おぉ、これがオークキングか。初めて見たよ。』

『すげぇ、デカいよなぁ。』

『よく、こんなのを倒せたよな。』

『お前らすげぇな。』


野次馬冒険者達が驚きの声を上げている。


『こ、これがオークキングだという証拠はどこにある? ただのデカいだけのオークかも知れないじゃないか!』


アモンは、今度はこれがオークキングである証拠を出せと言っている。確かに俺の鑑定だけだからな。特に証拠は無いな。まぁ、これが大きいだけのオークだとしても賭けは俺達の勝ちなんだけどね。すると、ゴメスがやって来た。


『ほう、オークキングじゃないか。俺も見るのはこれが2回目だが。このオークキングはレイ達が倒したのか?』


「そうです。俺達が倒しました。凄く苦労しましたけど。」


『そうか。お前ら、本当にすげぇな。大したものだな。まさか、オークキングがいるとは思わなかったな。間違い無く今回の討伐戦の一番手柄だな。』


「このオークキングはこのまま、俺のアイテムボックスに入れたままで良いですよね?」


『もちろん、構わないぞ。』


俺はアモンのほうを向き、


「副ギルド長のお墨付きをもらいましたよ。他に何かありますか?」


『………いや、何も無い。俺達の負けだ。潔く負けを認めよう。』


やっと負けを認めたようだ。全然潔くなかったからな。かなり往生際が悪かったからね。分かってないだろうけどさ。するとマリーナが出て来て


『勝負は私達の勝ちよね。さぁ約束通り、謝罪して貰いましょうか?』


『あぁ、もちろんだ。勝負に負けたからにはちゃんと謝罪をしよう。俺は逃げも隠れもしない。』


さっきまではじたばたしていたアモンが正座をして、


『あなたにペチャパイ等と言ってしまい申し訳なかった。ペチャパイでは無く小ぶりと言うところであったが、誤ってペチャ、ふごぉ、』


マリーナの見事な踵落としがアモンの脳天に決まった。アモンは口から泡を吹き出しながら気絶したようだ。


『………………死ね。クズが。』


誰もマリーナに文句を言わない。むしろ、他の女性冒険者達から拍手喝采があった。


『あの男、本当に最低ね。』

『自業自得よね。死ねばいいのに。』

『あいつらには女の怖さを思い知らせた方が良いかもね。』


アモンのパーティーメンバーも場の雰囲気を察したようで、アモンを連れて馬車に戻っていった。その際に


『アモンが本当に済まなかった。改めてちゃんと謝罪するから、今日のところは勘弁してくれないか。』


「いや、もういいよ。その代わり、今後は変なちょっかいを出させないようにしてね。」


『分かったよ。アモンにはきつく言っておくよ。今回は本当に済まなかったな。』


ゴメスが一言。


『女を敵にまわして栄えたためしは無いのに。本当に馬鹿な奴だな。』


名言だな。本当にその通りだよ。


『ご主人様も気を付けてくださいね。』

『旦那様、明日は我が身かもしれませんよ?』

『主様、女は怖いですよ。』

『レイさんはあんな風になっては駄目ですよ。』


「そうだね。あんな風にならないように注意するよ。」


さすがにあそこまで馬鹿な真似はしないつもりだ。

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