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0004:ゴブリン初退治した


何故回復だけがLv1なのか、さっぱりと分からないままだけどスキルの強奪はちゃんと出来た。


ただ、Lv1ってことはスキルのレベルが上がるってことだろうな。どうすればレベルが上がるのかは今のところは不明だけど。


スキル強奪が出来たことは良かったことだが、それよりもまずは早く町に行きたい。きっと町に繋がっている道がどこかにあるはず。


「お、あれは・・・お~、やっと道が見つかったよ・・・これって道でいいんだよな?」


森に向かって歩いていると目の前に道らしきものがある。幅は5mくらいで、馬車の車輪の跡と思われる溝と人が踏み潰したと思われる枯れた雑草があった。


「さてと・・・これが道だとしたら、どっちに向かった方が町に近いかだな。」


どっちに進もうかと左右をキョロキョロしていると左側から馬車らしきものが向かってくるのが見えてきた。よく見ると馬車を追っている緑色の小さな人みたいなものもいる。


「ひょっとしたら、あれって襲われているのかな? 多分、助けたほうが良いんだろうけど。」


残り500mくらいのところで馬車を操縦している人もこちらに気付いたようだ。


『お~い! そこの人。あんたも逃げろ!ゴブリンが襲ってくるぞ!』


「おおぉ、あれがゴブリンか。定番のモンスターの登場か。まずは鑑定だな。」


〈鑑定〉

ゴブリン

スキル:剣術


ゴブリン

スキル:短刀術


ゴブリン

スキル:短刀術


ゴブリン

スキル:棒術


ゴブリン

スキル:棒術


長剣を持ったゴブリンが1匹、ナイフを持ったゴブリンが2匹、棒を持ったゴブリンが2匹。スキルも持っている武器の通りだ。


正直、ゴブリンの強さは不明だけど神刀ミロのステータスアップが正しければ成人男性の平均以上のステータスになっているはずだ。


「それにやっぱり剣術と短刀術のスキルは欲しいよな。なら、まずはお前からだ!」


長剣を持ったゴブリンに向かっていった。神刀ミロを両手で持ち、ゴブリンの腹を横凪ぎするとゴブリンを一刀両断した。


「え、マジか・・・この神刀、怖いくらいに切れ味が凄すぎだな・・・」


俺は続けて2匹目のゴブリンに斬り掛かった。1匹目のゴブリンをあっさり倒したのが良かったのかゴブリン達は慌てている。


当然、この隙を見逃すつもりは無い。2匹目、3匹目も一撃で倒していく。すると棒を持った2匹のゴブリンが逃げ始めた。


「この~、逃がすか!」


逃げるゴブリンを背中から斬り掛かった。4匹目は倒したが5匹目は逃げられてしまった。戦闘が終わると目の前にスクリーンが現れた。


【剣術】スキルを取得しますか?

[はい] [いいえ]


当然、[はい]を選択した。すると続けて


【短刀術】スキルを取得しますか?

[はい] [いいえ]


こちらも[はい]を選択した。予想通り続けて


【短刀術】スキルを取得しますか?

[はい] [いいえ]


2つ目の【短刀術】の取得選択が出てきた。もちろん、これも[はい]を選択した。最後に


【棒術】スキルを取得しますか?

[はい] [いいえ]


これは[いいえ]を選択した。


何故なら取得出来るスキルの数に上限があった場合、明らかに余分なスキルとなる。不必要なスキルを削除出来るかどうかも不明だからね。


俺がスキルの取捨選択し終わると馬車のオッサンが俺の目の前で手を振りながら声を掛けているのが分かった。


『お~い、あんちゃん。大丈夫か?』


「え? あ、ごめんなさい。ちょっと、考え事をしてたんで・・・」


本当は違うけど、本当のことを言っても仕方が無いしね。


『あ~、良かったよ。声をかけても返事が無かったから、さっきの戦いで頭でも打ったのかと心配したよ。まずは礼を言わせてくれ、助かったよ。本当にありがとう。』


「いえ。そんな、お礼を言われるほどの事でも無いですよ。」


実際、自分のためにやったようなもんだし。


『いやいや、それでも助けられたのは事実だしな。あ、自己紹介しておくと、儂はこの先のオークシンで商人をしているベルドという。あんちゃんの名前を聞いてもいいか?』


あ、どうしよう。名前か。全く考えていなかったな。日本語名でいいのか? それとも外国人のように名前からか? とりあえず外国人風にいってみるか。


「俺の名前は、レイシ アイハラです。レイと呼んでください。」


『そうか、レイか。よろしくな。ところでレイは何でこんなところに1人でいるんだ?』


さすがに転生したなんて言えないよな・・・ならば、ここは定番の嘘の出番だ。


「実は師匠と一緒に旅をしていたはずなんですが、いつの間にか師匠とはぐれてしまったんです。その際に強く頭を打ったみたいで、気が付いたら記憶の一部が無くてどうしようかと困っていたんです。」


よし、完璧な嘘のはずだ。しかし嘘がスラスラ言えたな。さすがは定番の嘘だな。


『そうか。それは大変だな。もしオークシンまで一緒に来る気があるなら儂の馬車に乗っていかんか? レイにはゴブリンから助けて貰ったな恩もあるしな。』


「いいんですか? そうさせてもらえると助かります。」


おぉ、オッサン、チョロいな。


『レイはきっと冒険者なんだろ? ならゴブリンの魔石と討伐証明部位の剥ぎ取りをするんだろう? このナイフをやるからやってみな。』


あれ? 手伝ってくれないのか? さすがにそこまでチョロくなかったか。今後も自分でやらないといけない訳だし頑張ってみるか・・・討伐証明部位って?


「そういえば、ゴブリンの討伐証明部位ってどこでしたっけ?」


『なんだ、そこも記憶が無くなったのか。ゴブリンの討伐証明部位は右耳だぞ。』


オッサンから貰ったナイフで魔石と討伐証明部位の剥ぎ取りをすることにした。魔石は心臓の位置にあるらしい。


ゴブリンとはいえ、死体をナイフで抉り、心臓の位置にある魔石を抉り取ると吐きそうになる。そこは気合いで飲み込むが口の中が酸っぱい。


最後に討伐証明として、ゴブリンの右耳を削ぎ取った。こっちは比較的楽だな。耳をつまんでナイフで削ぎ落とすだけだ。


それでもモンスターとはいえ、あまり気持ち良い作業では無かった。ゴブリンの持ったいた武器と魔石と討伐証明部位をアイテムボックスに入れるとオッサンが


『お、レイもアイテムボックス持ちか?』


残念ながら異世界ではアイテムボックスはそこまでのレアスキルでは無かったようだ。


もっと驚いて欲しかったがオッサンに


『凄~い』


とか言われても気持ち悪いだけだからこれで良かったのかも知れないな。



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[気になる点] ゴブリンの持ったいた武器 [一言] 誤字や脱字は訂正しない派
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