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0032:訓練してみました


受付嬢との話が終わり、受付カウンターの横の酒場で飲み物を飲んでいると冒険者達の会話が聞こえてくる。


『なぁ、どうやら、スタンピードが発生したらしいな。』

『あぁ、さっき聞いたよ。何でも隣村が襲われたらしいな。』

『ゴブリンかコボルトのスタンピードならいいんだけどな。オークのスタンピードなら面倒だよな。』


まだ見ていないが、この世界には、やはりオークもいるのか。しかもゴブリンやコボルトよりも強いらしいね。ギルドの中はスタンピードの噂で持ちっきりだ。


ギルドを出て宿屋に戻って来ると食堂にいる冒険者達もスタンピードの噂話をしている。俺達もテーブルに着くとマーサが寄ってきた。


『ねぇ、レイさん。モンスターが大量に発生して、隣村を襲ったって噂は本当なの?』


「俺も噂しか聞いていないから事実は分からないけど、本当らしいね。」


『やっぱりそうなんだ。隣村には知り合いの子もいるから心配だな。』


「今日、城門で隣村から避難してきた人がたくさんいたから、聞いてみれば良いんじゃないかな?」


『そうだよね。ありがとう、レイさん。夕食を持ってくるね。』


マーサが夕食を運んで来てくれた。今日はオーク肉のスープとパンだった。オーク肉は格別に旨い。そして夕食を食べ終わった後はピンクの部屋に戻る。


今日は何も言わずにアイリーン達を抱いた。ギルドでの仕返しだ。アイリーン達も何も言わずに俺を受け入れてくれた。やっぱり、アイリーン達は最高だった。


今更だが避妊に関して聞いてみたところ、異世界の女性は皆、生活魔法が使えるらしく、避妊も生活魔法の一部とのことだった。


翌朝、普通に起きて食堂で朝食を食べながら、今日の予定を確認した。


「昨日、ギルドの受付嬢からあまり遠出しないように言われているからねぁ。今日はどうしようか?」


『そうですね。ご主人様、暇なら武器を買い換えても良いでしょうか?』


「そうだね、戦力アップにもなるし。武器性能の向上は必要だと思うよ。」


ということで、朝食後は武器屋に行くことにした。武器屋に入るとそれなりの人数がいた。


「皆、緊急依頼に備えて武器の買い換えかな。まぁ考えていることはみんな同じだね。」


店の中がごった返しているが、何とか店の中を移動することは出来る。俺は移動しつつ、鑑定を使っていくつかの武器を選んだ。


ブロードソード

筋力+2


ブラックソード

筋力+1

体力+1


グラディウス

筋力+2


ファルカタ

筋力+1

体力+1


ハルバード

筋力+2


パルチザン

筋力+1

体力+1


小声でアイリーン達に、これらの武器に付与されているステータスアップ値を教えた。アイリーン達は店の裏手でそれぞれが武器を素振りしてみる。


『こっちのほうが振りやすいかな。』

『こっちだと上手く突けないけど・・・』

『こっちが斬り裂き易い。』


その結果、それぞれが選んだ武器は、アイリーンはブラックソードを、マリーナはパルチザンを、レジーナはファルカタを選んだ。合計で金貨1枚と大銀貨2枚の出費となった。


『ご主人様、ありがとうございます。』

『旦那様、大切にしますね。』

『主様、ありがとう、嬉しいです。』


「本当なら直ぐにでもモンスターで試し切りしたいところだけどね、今は仕方無いね。」


『ご主人様、ギルドの中に訓練所がありますので、そこで訓練しますか?』


「え、マジで? そんなものがあるの?」


『はい。マジですよ。ほら、行きますよ。』


アイリーンが俺の背中を胸で押し、マリーナとレジーナも胸を俺の腕に押し付けてくる。完全に身動きが取れないようにしてくる。嬉しいんだけど、ズルい技を覚えたものだ。


アイリーン達にマウントポジションを取られたような格好でギルドに入った。いつもの受付嬢がカウンターにいるが、眉間にシワが。あれ? 何か機嫌が悪い?


「あの~、ギルドの、」


訓練所を借りたいと言う前に


『レイさん! あまり周りの冒険者達を挑発するようなことはしないほうが良いですよ! 他の冒険者から喧嘩を売られても知りませんよ?』


受付嬢の言葉にアイリーン達が離れた。


「あの~、ギルドの訓練所を借りても良いでしょうか?」


『どうぞ! ご自由に。元々自由に使えますから!』


「あ、はい。お借りします・・・」


『 (あれ? 私は何でこんなにイライラしてるんだろう? レイさんとアイリーンさん達がイチャイチャしているの見てから急にムカムカしてきたんだよね?) 』


俺達はそそくさと訓練所に急いで向かった。訓練所は結構広くサッカー場くらいはあるように思える。


とりあえず、俺達は訓練所に入り訓練を開始した。同じように訓練をしている冒険者達がそれなりの人数でいた。


訓練は、俺vsアイリーン、マリーナ、レジーナの1対3になった。訓練なので当然、神刀ミロの峰打ち側で対応しているが、この3人を同時に対戦すると本当に面倒だ。


こっちの攻撃はアイリーンに防がれ、アイリーンの後方からはマリーナの槍が迫ってきて、アイリーンの横からレジーナが飛び込んでくる。


同じ訓練所にいる冒険者達が


『おい、あっちのやつらの訓練凄くないか?』

『1対3なんてよくやるな。』

『あの女の子達、皆、綺麗だよな。』

『なんか、羨ましいな。』

『そういえば、あの小僧って猛獣の爪を1人で倒した奴じゃないか?』

『猛獣の爪ってランクEパーティーだろ? 1人で倒したのか? 凄くないか?』


模擬戦を1時間くらいやり、訓練を終えた。訓練所から戻ってきて受付カウンターに顔を出すと受付嬢がいた。


『あ、あの、レイさん。さっきは本当に申し訳ありませんでした。何故かイライラしてレイさんにイライラをぶつけてしまいました・・・』


「いえ、こっちこそスミマセンでした。今後は他の冒険者達を挑発しないように注意しますね。」


良かった。いつもの受付嬢に戻ったようだ。しかし、何だったんだろうな。


とりあえず、昼食は屋台で串肉を買い、食べながら町の中をフラフラしてみた。町のあちこちで隣村の件が話題になっていた。もう噂が町中に広がっているようだ。


夕方まで町の中で情報収集してから宿屋に戻った。夕食を食べ終わった後はいつものように、お湯でお互いの身体を拭いた後、最高の時間を過ごした。


この生活は誰にも邪魔されたくないね。ましてやモンスターごときになんてもってのほかだ。

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