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0018:距離が縮まった?


『あ、あの、ご主人様? ご主人様が使える魔法は回復だけじゃ無かったんですか? 何で火魔法まで使えるんですか??』


「あ、そう言えば、アイリーンに俺のスキルを説明していなかったっけ?」


『………はい、まだ、正確にはお聞きしていないです。鑑定とアイテムボックスと回復を持っているのは既にお聞きしているので知っていますが。』


「じゃあ、俺のスキルを説明するね。俺はさっき言っていた、鑑定、アイテムボックス以外にに、魔法全般とスキル強奪というスキルを持っているんだ。」


言語解析はまだ伏せておこう。


「このスキル強奪は、倒したモンスターが所持してたスキルを強奪して自分のスキルにするものなんだよ。」


『………そんなスキルが世の中に存在してたんですね。では、ご主人様の魔法スキルはモンスターから強奪したスキルなんですね?』


「うん、その通りだよ。」


『普通は、何度も何度もモンスターと戦って、やっとスキルが取得出来るものなんですが・・・ご主人様は簡単にスキルを取得できるんですね。』


なるほど。普通はスキル持ちモンスターからスキルを獲得するのはかなりの低確率ということか。


「別にそんなに簡単なわけじゃ無いと思うんだけど・・・」


あれ? 何かちょっと違うな。もっとアイリーンが驚くと思ったんだけどな。何か考え込んでいるようだ。もうちょっと驚いてくれると思ったんだけど、少し残念だな・・・


『ひょっとしたら、ご主人様は迷い人じゃないですか?』


「え、なに、その迷い人って? 迷子のことじゃ無いよね?」


『……迷子じゃないですよ。迷い人というのは、他の世界から突然やって来る人のことです。その迷い人の方々はこの世界に来るときに変わったスキルを授かってやって来ると聞きます。』


「あ、それ、正解です・・・」


あっさりと転生して来たことがバレてしまった。意外と転生が一般的なのが驚きだ。でも確かに女神様もそんなようことを言っていたな。


『そうだったんですね。これでご主人様が何故強いのか分かりました。』


「それって、迷い人は皆強いということ?」


『全員が戦闘に特化しているわけでは無いようですが、それでも皆、最初っからスキルを複数持っているようです。』


「スキルの複数持ちって珍しいの?」


『普通はそれなりに冒険者をしていても1個か2個で、多い人でも3個か4個ですね。』


確か、女神様から貰えるスキルは普通で3個って言っていたな。たまに俺みたいに3個以上のスキルをもらっている奴もいるだろうけど。だとすると、確かに普通よりは少し強いのかも知れないな。


「確かに、俺は迷い人だし、スキルも複数持ちだね。こんな俺が主人じゃ嫌かな?」


『いえ、そんなことは無いです。むしろ、私なんかがご主人様に仕えて良いのでしょうか?』


「なんか、前にも同じ事を言われたような・・・でも、俺はアイリーンが仲間でいて欲しいんだけどね。あと、こっちの世界の常識が分からないから色々と教えてくれると嬉しいかな。」


アイリーンは顔を赤くしながら、


『ご主人様、ありがとうございます。では、今後も一生懸命、仕えさせてもらいます。では、もう少しここでゴブリンを狩りますか。』


「分かった。でも、お手柔らかに頼むよ。」


ということで、もう少し森の奥に行くことになった。森の奥に進むほど薄暗くなってくる。一人なら怖くて、ここまで来れなかったかもしれない。


森の奥に進むとゴブリンソルジャー、ゴブリンメイジ、ホブゴブリンが出て来た。


〈鑑定〉

ゴブリンソルジャー

スキル:剣術


ゴブリンメイジ

スキル:火魔法


ホブゴブリン

スキル:剣術


「まず、俺がファイヤアローでソルジャーを倒して、次にメイジを倒すから、アイリーンはその間、ホブゴブリンを押さえておいてくれるかな?」


『分かりました、ご主人様。』


俺はファイヤアローをイメージすると、手のひらの上にファイヤアローが1本生成された。そのファイヤアローをソルジャーに向けて放った。


ファイヤアローは見事にソルジャーの頭を貫いた。それを確認すると俺とアイリーンはゴブリン達に襲いかかった。俺はメイジの首をあっさりと斬り飛ばし、ホブゴブリンに向かった。


ホブゴブリンは長剣を振り回している。


「そんなのに当たるかよ!」


俺はホブゴブリンが大振りしている長剣をかわし、ホブゴブリンの懐に入り込むと、そのまま首を斬り飛ばした。


『ご主人様、お見事です。すっかりと戦闘に馴染んできましたね。』


「いや、剣術スキルと回避スキルのおかげだよ。」


『………ご主人様。ご主人様はスキルに関して勘違いしてますね。確かにスキルは役立ちますが戦闘をする勇気があって初めて役に立つものです。戦闘をする勇気が無ければどんなに良いスキルを持っていても意味は無いのですよ。』


確かにアイリーンの言うとおりかも知れない。そして、アイリーンからそのように言われたことが凄く嬉しい。


「アイリーン、ありがとう。凄く嬉しいよ。」


素直にアイリーンに感謝の言葉を告げると


『あ、いえ、そ、そ、そんな。すみません。奴隷のくせに偉そうなことを言ってしまいました。』


「だから、俺はアイリーンのことを奴隷となんて思って無いって。」


『さ、さぁ、続けてモンスターを討伐しますよ、ご主人様。』


今のアイリーンは今まで以上に可愛らしいな。


その後、ゴブリンソルジャー、ゴブリンメイジ、ホブゴブリンをそれぞれ数匹ずつ討伐して町に帰ることになった。もちろん、帰りのラージラビット狩りも忘れずにだ。


ステータスもスキルのレベルも少しずつ上がってきている。


名前:レイ

種族:ハイヒューマン

年齢:15

筋力:30(+50)

体力:28(+50)

魔力:56(+50)

器用:21(+50)

スキル:

【鑑定】【アイテムボックス】【言語解析】【魔法全般】【スキル強奪】【回復Lv16】

【剣術Lv15】【短刀術Lv13】【回避Lv3】

【火魔法Lv3】


名前:アイリーン (主人レイ)

種族:ハーフエルフ

年齢:42

筋力:34(+1)

体力:32

魔力:38

器用:26

スキル:

【大盾術Lv7】【剣術Lv5】


とりあえず、町に到着した。門番のチェック後、ギルドに換金しに向かった。ギルドの中に入るといつもの受付嬢がいた。


「すみません。今日も買い取りをお願いします。」


『は~い。分かりました。奥へどうぞ。』


毎日通っているだけあって、大分フレンドリーになってきた、のような気がする。受付カウンターの奥に行き、アイテムボックスからゴブリンソルジャーやメイジやホブゴブリンの魔石、討伐証明部位、ゴブリン達の武器、ラージラビットを取り出した。


査定した受付嬢がビックリした顔をしている。


『レイさん、この魔石って、ひょっとしたら、ゴブリンソルジャーやゴブリンメイジやホブゴブリンの魔石じゃないですか?』


「え、そうですけど? 何か問題でもありましたか?」

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― 新着の感想 ―
[一言] 何も知らんガキだから殺す覚悟も無いんだろうね(笑)まぁ滅多に遭遇しないだろうがね。
2020/02/11 06:53 退会済み
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