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0015:相性抜群?


今、俺はアイリーンの目の前で正座をしている。なぜなら朝起きた時に、俺はアイリーンを抱き枕にして寝ていたらしい。しかもアイリーンの胸を揉んでいたらしい。しかし、全く記憶に無い。


「 (なんで記憶に無いんだよ! なんて勿体無いことを。少しくらい記憶に残っていてもいいのに! 俺の記憶力の馬鹿!) 」


『ご主人様、ちゃんと反省していますか?』


「あ、はい。反省してます。ごめんなさい・・・」


なんとかアイリーンからお許しが出た。どうやら正座はどこの世界でも共通の謝罪方法らしい。


とりあえず、朝食後にゴブリンの森に向かうことにした。まずはアイリーンがどれくらい戦えるのかを確認しないといけない。


城門を出る前までは手ぶらだったが、城門を出た後はアイテムボックスからラージシールドを取り出し、アイリーンに装備する。


『ご主人様のお手を煩わせてしまって申し訳ありません。』


「気にしなくていいよ。そういうのも含めて理解して仲間になってもらったんだから。」


アイリーンにラージシールドを装備して歩き始めると、草むらにはいつもの奴がいた。鑑定してスキル持ちを確認した。


「アイリーン、ラージラビットは積極的に狩りたい。いいかな?」


『??? 了解しました。』


ラージラビットを積極的に狩っていくことに若干の疑問を持ったようだが、アイリーンから異論は無かった。そして、俺達がラージラビットに襲いかかると、ラージラビットも反撃の突進を試みるが、アイリーンが盾を持ってラージラビットの突進を食い止める。その隙に俺が神刀ミロで一刀両断にする。


『ご主人様、なんですか? その剣は? というか剣なのですか? 形が通常の剣とは異なっていますが。しかも切れ味が凄いです。』


「これは刀という剣に似た武器だよ。俺の故郷の武器だよ。」


『ご主人様の故郷の武器ですか。凄い武器ですね。ちなみに、ご主人様の故郷ってどちらなんでしょうか?』


「う~ん、ここからは凄く遠い場所にあるんだ。多分、普通には戻れないかな。(戻りようがないのが正解だ。死んじゃったわけだしね。まぁ、戻るつもりも無いけどな)」


『そうなんですね。了解しました。』


気のせいかも知れないが、一瞬だけアイリーンがホッとした表情をしたように見えた。まぁ、気のせいだろう。


ラージラビットをアイテムボックスに入れて先に進んだ。すると、またラージラビットがいる。今度は3匹だ。2匹がスキル持ちだ。


「アイリーン、3匹いるが、あいつとあいつの2匹は確実に倒したいんだけど、いいかな?」


『??? 了解しました。』


やっぱりな。アイリーンは了解してくれたけど、何で? って顔をしている。そのうちスキルのことを話してあげないといけないな。


俺とアイリーンが同時に飛び出し、俺は1匹を一刀両断した。アイリーンはもう1匹の突進を盾でブロックしている。何度突進されてもびくともしない。そうこうしているうちに俺がもう1匹を一刀両断にした。


その後も何度かラージラビットと遭遇しては倒していく。回復スキルの経験値になっていく。しかし、ラージラビットの数が多い。


「なんか、今日はやけにラージラビットが多いな。」


『多分ですが、ラージラビットの繁殖期が近いからだと思います。』


「だとすると、あんまり狩ったら駄目なのかな?」


『いえ、大丈夫ですよ。繁殖場所は他にもたくさんあるらしいので。しかもラージラビットは1回の出産で100匹以上の子どもを産むらしいですし。』


「え、そんなに子どもを産むの? 凄いな。」


とりあえずラージラビットが狩り尽くされることは無いようだ。異世界の食糧事情は分からないがひとまずは安心だ。ラージラビットの肉は美味しいしな。


程なくゴブリンの森に到着した。アイリーンは躊躇することなくゴブリンの森に入って行く。


『さぁ、ご主人様。奥に行きますよ。』


「あんまり、奥に行き過ぎると危険じゃないの?」


『大丈夫ですよ。ご主人様は心配性ですね。』


俺の心配をよそにアイリーンはどんどん奥に進んで行くが、急にアイリーンが立ち止まる。


『ご主人様、奥にゴブリンがいます。見えますか?』


「いるな。3匹のようだね。」


しかも3匹とも剣術スキルを持っている。


「アイリーン、行けそう?」


『はい。余裕かと。』


「よし、なら行くぞ。」


アイリーンを先頭にゴブリンに突撃する。長剣を持った3匹のゴブリンがアイリーンに襲いかかるとアイリーンは盾を横にしてゴブリン達の攻撃を防いだ。その隙にまずは1匹目の首をはねた。


『ご主人様、私の後ろに。』


アイリーンの言葉で俺は直ぐにアイリーンの後ろに移動した。そうするとゴブリン2匹はアイリーンを攻撃するしか無いがアイリーンの盾で防がれる。そして、また俺がゴブリンの首をはねた。最後の1匹は俺とアイリーンが挟み込み、狼狽えているゴブリンを倒した。


『中々、良い連携だったかと思いますよ、ご主人様。』


「なんか、アイリーンの後ろに隠れているような感じだな・・・」


『そう思うなら、もっと頑張って下さいね。ご主人様。』


「はい、頑張ります・・・」


ニッコリと微笑みながら、もっと頑張れとプレッシャーをかけてくる。

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