表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

148/319

0148:錬金術は凄い


最終的には10人の女性冒険者達はザンガのギルドに引き取ってもらった。美味しい食事が食べられたことで、ザンガのギルドに一旦引き取られることを納得したようだった。


ちなみに俺達の指名依頼の報酬は大金貨10枚だった。


『レイくんって、ひょっとしたら凄い冒険者だったりするの?』

『レイくん、その歳でランクC冒険者なの? 凄いね。』

『今度、一緒に依頼を受けようね。レイくん、絶対だよ!』


最後の最後でお互いに自己紹介し、名前を覚えてもらった。


『モテモテですねぇ、旦那様。』


こいつは絶対に分かっていて言ってるよな。


「明らかに弟みたいなもんだろ・・・」


さてこれからどうするか。もう少しで夜になる時間帯だ。今日はここで泊まるとして、明日からは何をしようか?


「隣のアレストの町に遊びに行っても大丈夫なのかな?」


『レイさん。さすがに今は止めておいたほうがいいですよ。いくら冒険者は自由に出入りが出来るとしてもです。』


そうだよね。寝返りをしようとしていたマケーノを捕まえてしまったからね。しばらくはアレストに関わるのは止めておこうか。


『そういえば、レイくん。錬金術で試したいことがあるって言ってなかったっけ? どうせ暇ならやってみたら?』


「あ、忘れてた。どうせ暇なら錬金術を試してみたいな。そのためには試しで失敗してもいい武器が欲しいけど、今日は無理か。とりあえず、夕食を食べて明日、試してみるとしようかな。」


ーーーーーーーーーー


翌日、朝食後に武器を購入しに向かった。


「あ、そうだ。武器を購入したら魔石も取りに行くからね。まずは試しなんでゴブリンの魔石でいいかな。」


『ご主人様。錬金術で魔石を使うんですか?』


「そうだよ。この本にはそう書いてあるよ。」


アイリーン達が興味津々に錬金術のレシピ本のページをパラパラと捲ってみるが


『『全然読めないんですけど?』』


「確か、本屋のおじいちゃんは古代文字だって言っていたかな。」


『旦那様、ひょっとして古代文字が読めるんですか?』


「まぁ、一応ね。」


本当はスキルのおかげなんだけどね。


『旦那様のスキルって本当に凄いですね。』


まぁ、スキルのおかげなのはバレてるか。とりあえず武器屋に到着した。店内に入ると、かなりの数の武器が並んでいる。さすがに国境を守る町なだけはある。


「さてと、安そうな武器は・・・」


鉄製の武器がいくつか並んでいる。すかさず鑑定をする。


〈鑑定〉

鉄の剣

筋力+1


鉄の剣


鋼鉄の剣

筋力+2

体力+1


ステータス付与が付いているものと、何にも付与が付いていないものがある。


俺が購入したのはステータス付与が付いているもの、付与が付いていないもの、ステータス付与が複数付いているものだ。


「次は魔石の回収だね。とりあえず、町の外に行こうか。」


町の外に出て、ゴブリンを探すが何故かこういう時に限ってゴブリンが見つからない。


「くそぅ、見つかって欲しい時には中々見つからないもんだね。」


『主様、見つけました。こっちです。』


うちのパーティーのモンスターレーダーがゴブリンを探しだした。街道沿いから少し離れた岩場の影にゴブリンが5匹隠れていた。


「運が悪かったね。錬金術の練習台になってくれ。」


『グギァ』『ギャギャ』


さくっと、ゴブリンを倒して魔石を回収した。一応討伐証明部位も剥ぎ取りをしておく。


「よし、これで錬金術が試せるね。」


町まで戻り、馬車に入った。早速、先ほど購入した剣と魔石をアイテムボックスから取り出し、魔石を鑑定してみると


〈鑑定〉

ゴブリンの魔石 x2

剣術


ゴブリンの魔石

棒術


ゴブリンの魔石 x2



ゴブリン達が持っていたスキルが魔石にも反映されている。


「へぇ、今まで魔石を鑑定したことが無かったけど魔石にもスキルがあるのか。というか、ひょっとしたらモンスターのスキルって魔石のスキルが影響しているのかな?」


さて、まずはステータス付与が無い鉄の剣とスキルが無い魔石を融合する。錬金術の本に書かれていたイメージ通りに剣に魔石をねじ込む感じだ。


「お、意外に引っ掛かりがある感じだね。だから、ねじ込む感じになるんだね。納得だ。」


強引にねじ込むと剣に魔石がねじ込まれた。出来上がった鉄の剣は・・・変化無しだ。


『『え? まさか失敗ですか?』』


「いや、これは予想通りだよ。魔石に何もスキルが無かったからね。次が本番だよ。」


次は、筋力+1の鉄の剣と剣術スキルがある魔石を融合させる。先ほど同じように剣に魔石をねじ込む。やはり引っ掛かりがある感じなのはさっきと一緒なんだが、先ほどより引っ掛かりが大きい感じがする。


「これは、かなり強引にねじ込む必要があるかな。」


かなり強引にねじ込んだ結果、出来上がった剣を鑑定してみた。


〈鑑定〉

鉄の剣

筋力+1

剣術Lv1


になった。アイリーン達は口をパクパクさせている。


『『な、な、なんですか! それは!』』


「錬金術で強化した剣だよ。」


だから、さっきからずっと錬金術だって言っていると思うのだが。


『レイさん! これは他の人には絶対に、絶対に秘密にするべきです!!』


絶対を強調しているということは、バレると不味い系なのか。


『貴族とかにバレると一生幽閉されて錬金術だけをさせられる可能性がありますよ?』


「え? マジで? そんな一生はあり得ないぞ! そんなことになったら国を敵にまわすかも。」


『なので、絶対に人前で錬金術は使用しないでください。さらに他人に錬金術の話をしないことを徹底してくださいね。』


折角、錬金術が使えるようになったのに人前で披露出来ないのは残念だが仕方無いね。一生幽閉なんて御免だしね。


ただし錬金術の練習は継続しよう。


その後も少し確認したが、鋼鉄の剣にも魔石を融合することは出来た。ただし、ねじ込むのにかなり苦労した。


また、棒術の魔石はねじ込め無かった。まるでネジの種類が違うという感じで頑張ってもどうにもなら無い感じだった。


今回の実験で分かったことは


・付与されているステータスが多いと融合するのに苦労する。なのであまり多く融合は出来ない。

・魔石にスキルが無いと融合は無意味であること。

・融合するもの同士に相性があること 。(剣に棒術スキルとか)


以上だ。今後も色々を試してみると分かること増えるだろう。当然、錬金術の本に載っていないことも試してみたい。


一通り、実験が終了したところでアイリーン達の羨望の眼差しを感じた。


『『錬金術って凄い!』』


あ、スキルのほうですか・・・やっぱり・・・分かっていたよ・・・

読んで頂きありがとうございます。

ブックマークや評価をしてもらえるとうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ