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0129:同胞に遭遇した


公爵家に行った後はパフェを食べたり、パフェを食べたり、パフェを食べたりで3日程、自堕落な生活を送っていた。もちろん、アイリーン達を抱くのは忘れていない。


「そろそろ普通の冒険者の生活に戻らないと駄目だね。これ以上自堕落な生活をしていると真面目に元に戻れなくなりそうだよ。」


『今日もダラダラするようなら、殴ってでも冒険に連れて行くつもりでしたよ、ご主人様。』


と、笑顔で言うアイリーンとその他の面々がいた。危うく殴られるところだったのか・・・危なかったのか。


それはそうと次は何をしようか。暫くはダンジョンに潜るのも良いし、別の場所に行くのも有りだよな。


『旦那様。とりあえず、ギルドに行ってみましょうか? 何か変わった依頼があるかも知れませんよ?』


別に変わった依頼をしたいわけじゃないんだけどな。マリーナは俺のことを変わり者だと思っているのかな? それなら大変失礼な話ではある。


『マリーナ、駄目じゃない。そんなことを言ったら本当に変な依頼を受けちゃうよ、レイさんなら。』


どうやら、俺のことを変わり者だと思っているのはマリーナだけじゃなかったようだ・・・失礼な全員なのかも知れないな。


「………もういいから、早くギルドに行って依頼を見てみようか。」


『『はい。分かりました。』』


返事だけ良いよな・・・



馬車を出てギルドに向かっていくと途中で多くの冒険者達もギルドに向かっているところだった。何かあったのだろうか?


とりあえず、ギルドに向かっている冒険者に話を聞くことにした。すると


『なんだ知らないのか? 今、王都から勇者様が来ているらしいんだよ。しかも、その勇者様ってのが迷い人らしいんだ。珍しいから一目見ておこうとしてるんだよ。』


迷い人なのは良いとして勇者なんているんだな。確かにそれは見てみたいかも知れないな。


「一応、見に行ってみる?」


『あんまり勇者には興味は無いですけど、レイくんが見たいなら行っても良いですよ。』


アイリーン達もあまり興味は無さそうだ。どうやら興味があるのは俺だけか。しかも皆から興味が無いと言われるとなんか俺まで興味が薄れてきたな・・・


「普通に依頼ボードの確認だけにしようか?」


全員が頷いた。ギルドに到着するとギルドの中は冒険者達でごった返している。おそらく冒険者達が集まっている中心に勇者がいるんだろうな。


「さてと、どんな依頼があるかな?」


冒険者達でごった返しているのを背に依頼ボードを眺めていると背中から声を掛けられた。


『君がレイくんでいいのかな?』


「は? そうですけど、あなたは?」


『あぁ、自己紹介が遅れたね。僕が勇者のハヤトだ。よろしく。』


こいつが勇者らしい。年齢的には俺よりも少し年上の男だ。20~25歳くらいかな。身長も俺よりも少し高くイケメンな感じだ。勇者でイケメンか、これは俺の敵かな。でも今はとりあえず挨拶だけはしておこう。


「あ、俺は冒険者のレイです。よろしくお願いします。」


『う~ん、おかしいなぁ。確か冒険者レイって、多くのいたいけな美少女達を無理矢理奴隷にしている悪どい奴って聞いていたんだけどな。なんかちょっと聞いていた話とは違うな・・・』


え? なにそれ? とりあえず、答え合わせをしようか。


名前は・・・合ってる。

多くの奴隷は・・・まぁ合ってる。

いたいけな・・・かすりもしないな。

美少女・・・少女じゃない。美人だけど。

無理矢理・・・違うな。


部分的には合ってるが大事な部分は微妙だ、と考えていると


『ご主人様、変なことを考えていませんか?』

『旦那様、何を考えています?』

『主様、半分合ってる?』

『レイさん、失礼なことを考えてませんか?』

『レイくん?』

『………レイ様、悪どいのですか?』


「いやいや、変なことなんて考えていないよ。本当に。」


ハヤトとかいったか、こいつは突然なんてことを言い出すんだ。


しかし、よくよくハヤトの周りを見ると4人の美少女達がいる。4人とも12~14歳だろうか。俺よりも少し年下に見えるな。まさかのロリコンか?


………

………


これはどう見てもお前の方が駄目じゃないのか? 俺がハヤトの方をジト目で見ているとハヤトと気付いたようで


『いやいや、ちょっと待て。この娘達は皆15歳で、この国では立派な成人だぞ。とりあえず、あっちの部屋で話をしようか。』


俺達はハヤトに引っ張られるようにしてギルドの会議室に押し込まれた。


『ふぅ、なんかドタバタしたな。』


それは俺のせいじゃなくて明らかにお前のせいだけどな。


『とりあえず、自己紹介をしようか。』


この男はあくまでもマイペースだな。


『僕の名前はハヤトだ。ご存知の通り勇者をやっている。』


まったく存じ上げていない。本当にマイペースな男だな。メンバーも疲れるだろうな。


『そして、こっちにいるのが僕のメンバーで、戦士のイリス、魔法使いのマリン、僧侶のシアンだ。』


なんなんだろう? まるっきりRPGそのものだな。まぁバランスは良いんだろうけど。


とりあえず、紹介されたのでこちらも紹介しないといけないな。


「俺の名前はレイで、こっちからアイリーン、マリーナ、レジーナ、サーラ、エリー、ジャンヌです。」


『ありがとう。それで率直に聞くけど、レイは迷い人だよね? それも僕と同じ元日本人だよね?』


おい! 率直過ぎるだろう。普通は2人だけになって聞くとかするだろうに。ハヤトはきっと馬鹿に違いないな。


「………そうですね。その通りですが、それを公表するんですか?」


『いや、そんなつもりは無いよ。ただ僕の興味本位で聞いただけだよ。もし君が悪人なら公表したかも知れないけどね。』


「えっと、どうやって俺が悪人じゃないと判断したんですか?」


『それは君の奴隷達の表情だよ。もし君に危害を与えようなら即座に僕へ攻撃を仕掛けようとしている顔をしているからね。それを見る限り無理矢理奴隷にしているわけじゃないことは分かるよ。』


後ろを振り向きアイリーンの表情を見てみるとハヤトの言うとおりの表情をしている。頼もしい限りだ。


『とりあえず、僕が得た情報は誤りだったということだ。申し訳ないね。』


ハヤトは素直に謝罪してきた。頭は悪いが性格はいい奴なのかも知れないな。


「いえ、誤解が晴れたんであれば特に問題は無いですよ。」


『ありがとう。そう言ってもらえると助かるよ。ただ何かお詫びをしないとね。』


「じゃあ、情報が欲しいです。」


『へぇ、そんなんで良いのか? なら何でも聞いてくれ。答えられるものは何でも答えるよ。』


というとこで、ハヤトからは沢山の情報を聞き出した。そして最後の質問をする。


「じゃあ、最後の質問ですがメンバーとの関係は? 俺ほどじゃないですが十分ハーレムパーティーですよね?」


自分でもニヤニヤしているのが分かる。明らかに意地の悪い質問をしているからだ。我ながら性格が悪いね。


『ちょっ、ちょっと待ってくれ。普通、それをここで聞くか? こんなところで聞くことじゃ無いだろう?』


ハヤトは回答をはぐらかしたが、イリス、マリン、シアンからジト目攻撃を喰らっている。


「なんとなく分かりましたので、俺達はこれで失礼しますね。」


『あ、おい、レイ。ずるいぞ。責任持って何とかしてくれ。』


助けを求めているハヤトを無視して部屋を出た。


あれは明らかに手を出していないな。15歳がネックになっているんだろうな。いくらこちらの世界では成人だといってもね。なのでハヤトのロリコン疑惑は晴れたのかな? まぁどっちでも良いことではあるが。


でも、イリス達はハヤトに好意を持っているのは間違い無いはず。あとはどうするかはハヤト次第だ。まぁ頑張って欲しい。ロリコンになるも良いだしね。


結局、今日は依頼を受けずに終わってしまった。明日はちゃんと働こう。

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