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0010:ランクアップしました


ゴブリンの森から無事に戻ってきた。町の城門に戻ってきて、やっと安心出来た。そして早々と戻ってきた俺に向かって門番が声をかけてきた。


『あれ? もう戻ってきたのか? 随分と早い戻りだな。』


「とりあえず、今日の目標は達成出来たんで無理せずに帰ってきたんですよ。」


『そうか。無理は禁物だからな。良い心掛けだよ。おっと、そうだ。ギルドカードをチェックさせてもらうよ。悪いが規則なんでな。』


ギルドカードを門番に見せて城門を通り、町の中に入った。


「さてと、まずはギルドに寄って換金しないとね。」


ということで、真っ先にギルドへ向かった。ギルドの中に入って周りを見るがほとんど人がいない。さすがに皆、仕事に行っているんだろうな。とりあえず受付カウンターにいる受付嬢のところに行く。


「すみません。ゴブリン討伐依頼の報告をしたいんですけど。」


『あれ? レイさん、随分早かったですね。2~3匹は倒せましたか?』


「え、いや、8匹倒しましたけど?」


『え? 8匹も倒したんですか? レイさんってソロですよね?』


「はい、そうですよ。あと、ついでにラージラビットも2匹倒しましたけど、こちらは普通の買取出来ませんよね? 依頼を受けていないし。」


『あ、いえ、ランクGの討伐依頼は常設依頼と言いまして依頼を受けていなくても条件達成で依頼完了になんですよ。』


「へぇ、そうなんですね。良かったぁ。」


『では、こちらへどうぞ。』


昨日と同じように奥へ行き、ラージラビット2匹、ゴブリンの魔石8個、ゴブリンの武器をアイテムボックスから取り出した。


『問題は無いようですね。報酬は全部で銀貨4枚になりますね。よろしいでしょうか?』


「はい、問題無いです。」


銀貨4枚を受け取ったところで受付嬢から


『レイさん、ギルドカードを出して下さい。』


「え? まさか没収ですか? 俺、何かやらかしたんですか?」


突然のカードを出せの言葉に狼狽えている俺に対して受付嬢は笑いながら


『ふふふ、違いますよ。レイさんのランクアップの手続きをするだけですよ。』


「え? もうランクアップ出来るんですか?」


『はい、ランクGへのランクアップの条件はゴブリンかゴブリン相当のモンスターを10匹討伐することなんですよ。昨日の4匹と合わせると条件達成になりますので。』


ということで受付カウンターに戻り、ランクアップの手続きをした。


「そういえば、冒険者の数が少ないですね。みんな依頼をしに行っているんですか?」


『そうですね。この時間帯は冒険者さんも少ないですよ。今日もレイさんが出掛けた後は混雑していましたけど。あ、カードの更新が完了したようですね。はい、カードをお返ししますね。』


受付嬢からギルドカードを受け取り、ギルドカードの右上を見てみると、確かにランクがHからGに変わっている。あとは他の冒険者達が少ない時間帯も聞いた。あまり絡まれたくないからね。


「う~ん、確かにランクは変わったけど、カード自体は変化しないですね・・・」


『……そりゃあ、まだ初心者ランクですからね。』


「……ははは、そりぁ、そうですよね。また、明日来ますね。」


『はい、お待ちしていますね。』


受付嬢の営業スマイルを見送られて、ギルドを出て服を買いに行こうとしたら、腹の虫が喚き出した。腹が減ったぞ、何か食わせろと騒いでいる。


「どこかに昼食が食べれる場所は無いかな?」


あたりを見回すと通りには屋台が並んでいる。色んな物が売られているようだが、屋台には串肉を売っている店もあった。しかも良い匂いをさせている。


「おっちゃん、串肉を3本下さい。」


『あいよ。3本で銅貨6枚だ。』


大銅貨1枚を支払い、銅貨4枚のお釣りをもらった。さっそく歩きながら串肉を食べる。


「おぉ、これ美味いな。しかも量も充分だし。と、服屋に着いたな。残りは後で食べるか。」


残りの串肉はアイテムボックスに入れて服屋に入った。色んな服が展示されている。しかし、ずっと入院してた俺にはファッションセンスは無い。なので店員に見繕ってもらった。もちろん、なるべく安くでお願いした。


服を見繕ってもらっている間、俺がパンツを選んでいる時に、男性店員が微妙に身体をクネクネさせて近づいて来て、さりげなく俺の身体を触っていた。あまりの恐怖にカボチャパンツを適当に選んでさっさと購入を終わらせた。


「とりあえず、服と下着が3着分揃ったな。全部で銀貨1枚は安かったな。しかし、恐ろしい店だったな・・・この世界にも、ああいった人達はいるんだな。気を付けないとな。」


思い返しても恐ろしい。女の子と付き合う前に貞操の危機を迎える可能性があったかと思うと鳥肌がたつな。


購入した服をアイテムボックスに入れて、さっきの串肉を出した。また串肉を食べながら町を散策した。


「いろんな店があるんだな。まだ俺には必要無いものばかりだけど。今日はもう少し散策してみてから帰るか。」

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