「きっかけ」は漢字で「切っ掛け」と書きます!! ~辞書を引きましょう!な話~
最近とても気になる事があります。
それは、「きっかけ」 という言葉です。
岩波国語辞典(第四版)では、
物事を始めるはずみ(となるもの)。
と書いてあります。
例/
私が絵を描くようになったきっかけは、単に道具が身近にあった、というだけの話なのだ。
例/
これから話す事は、彼と出会うきっかけになった出来事の、その顛末である。
例/
周囲の視線が爆音の出所に集中した事をきっかけに、男は速やかに立ち去った。
などと使う時の 「きっかけ」 です。
これは通常、ひらがなで「きっかけ」と書きます。漢字を使う場合は「切っ掛け」です。
これを「切欠」と書く方が最近とても多く感じませんか。
不思議に思って意味を調べてみました。
「切欠」とは地名です。
「切欠は地名です!」
大事なので繰り返します。
「切欠は地名です!」
……他にも意味があるのかもしれませんが、物事を始める契機とかの意味はないと思います。
もしかしてもしなくても、パソコンや携帯で文章を書く時、漢字変換で出た漢字を何も考えずにそのまま使っているのではないでしょうか。
書籍や日常で見かけたひらがな表記の文字が漢字変換された時、
「漢字があるんだ、へ~。じゃあ、とりあえず使おう」 とか思いませんでしたか?
これは大きな落とし穴です。
まさに今、恥をかくための穴を掘っています。
普段使っている言葉が普段と違う形で表示された時、複数の漢字表記がある時、不思議に思ったら、まずは辞書を引いてみましょう。調べる時間がないよ! というならば、ひとまず一般的な表記がおすすめです。
意味と使い方が分るまで、使用は控えた方が得策です。間違ってたら恥です。
もし万が一、会社関係で「切欠」とか使ったら赤っ恥です。(/ω\)イヤン
変換ツールは使用頻度の高い単語を上から順番に並べているだけです。パソコンだとたまに意味のヒントを出してくれますが、数は多くないし、内容も最低限のため薄っぺらです。
また、ツールは色々な言葉を簡単に漢字に変換してくれます。海外の国名や花の名前などに始り、ホントに沢山出してくれます。けれどそれに頼りきってしまってはいけないと思うのです。
言葉を使うには意味の理解が大事ではないかと思います。
日常で使っている言葉でさえ、辞書で意味を調べたら実は間違っていた、なんていう事はよくあります。普段でそれなら、文章だって、下手をしたらもっと色々勘違いしてるかもしれません。
例えば、「おばさん」 も漢字によって意味が違います。
三省堂大辞林(初版)より
小母 → 他人である年配の女性を言う語。おばさん、おば様。
伯母・叔母 →父母の姉妹。
ア/父母の姉、また伯父の妻をも言う。≪伯母≫
イ/父母の妹、また叔父の妻をも言う。≪叔母≫
上記のように、血縁関係による表記の違いがあります。
他にも同音異義語は沢山ありまして、調べるとちょっと楽くなってきます。
漢字変換する時、複数候補が出てきたり、普段みない表記だったら、使う前に辞書で意味を調べてみませんか?
皆様の文字書きライフが、より一層豊かなものになると思います。