実食。カボチャのエナドリ煮込み。
皿に盛りつけられたカボチャを眺める。
うん、よく出来ている。
どっかの食品サンプルや、カボチャの商材パンフの写真になっていてもおかしく無い。(自画自賛)
それでは、いざ‼︎
男は箸を伸ばした。
ひと切れ取って、匂いを嗅ぐ。
事も無く
一気に口だ‼︎
古今東西、こう言う物は躊躇したらダメだ。
えー、何コレ?
見た目美味しそうだけど、くんかくんか。
うげ!匂い不味そう。
食べるの止めるわ。
となってしまいかねん。
そう言う奴は知らんのだ。
その先に待っているかもしれないパラダイスを。
見た目で外人さんにドン引きされることもあるイカの塩辛も、匂いで避けられる納豆、くさや、ブルーチーズ、ノルウェーのニシンの缶詰め等がそれだ。
見た目や醸し出す雰囲気(匂い)に起因して誤解されるが、話して(食べて)みたら案外いい奴(食品)だった。なんて事があるだろう?
今回もその事例と踏んだ。
もぐもぐ。
…………。
すっぱ!
あー、予想通りだ。
コレが予想していた若干の酸味と言う奴だな。
ふむ、やや強めの火加減で攻めてみたら、飛ぶかもしれないと言う想定は外したか。
お肉に酢を加えて煮る「鳥のさっぱり煮」みたいには行かなかったらしい。
だかしかし、酸味のレベルとしては「軽く指に着いたレモン汁舐めましたよ」位の戦力だ。
「今、何かしたか?」程度のダメージでしかない。むしろレモンは好きなので、良いアクセントになる。
攻略を進めよう。
もぐもぐ。
甘さ……は無いなあ。
そんなにしない。
カボチャ内部に味もしみてないし、カボチャ自体の味も弱い。
結果論としてカボチャの煮物単体としては、職場の板さんに怒られるレベルだな。
一気に水分を飛ばしてしまった形になったのが原因だろう。味が染み込む余裕がなかった。今度コツを聞いてみよう。
もぐもぐ。
おかしい?
奴が居ない。
薬くささサンだ。
必ず居ると踏んでいたんだが……。
…………ぬおっ‼︎
甘さがここに来て攻めて来たか。
どうやらアメ状になっていたせいで、直ぐには姿を表さなかったようだ。
口の中の水分を得て存在感を発揮してきた。
味、濃いな。
濃く感じるよ。
そりゃ、エナドリの水分飛ばしてカボチャに絡めただけはある。一時的には味付け薄いかもと感じたが、咀嚼(攻略)を進めていく中でエナドリのアメ玉舐めてる気分も味わってる。
ぐは‼︎
来た!来たよ‼︎
やっぱり居やがった。
ビタミン剤特有の薬くささの野郎だ‼︎
隠れてやがった‼︎濃縮されたせいか、苦味もほのかに帯びてやがる。
だが…戦えない事はない。
ねじ伏せてくれるわ。
書ききれんかたー。(;´Д`A
残りはまた仕事後。
さー、働くか。