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【短編独立集】闇鍋  作者: トネリコ
文学?
27/39

反面教師と悲劇のヒロイン

 

 

あんたのそのすぐ産まなきゃよかったって言う 言われる相手の気持ちなんて全く考えない無配慮なところが嫌い

あんたのすぐ人の悪いところをネタにして笑う器の小ささが嫌い

あんたのそのあんたが先に言った癖に攻撃されて傷ついた顔する 被害者ぶるところが嫌い

あんたのその図星つかれて逆上して蹴られたからと蹴り返したら 父に詳細省いていきなり蹴られたと電話して代わりに怒らせるところが嫌い

あんたのそのすぐ出てけっていう 無理と分かって言ってくる馬鹿なところが嫌い

あんたのその居させてあげるんだから洗いもんと洗濯と掃除くらいしといてって言う 一つ引き受けると全部頼んできて 断ると怒る あたしの人生なのに主導権握ってるかのように振舞うところが嫌い

あんたのその人に謝れないプライドが高いところが愚かしくて嫌い

あんたのその何でも大げさに話して 収拾を全部あたしに任すその無責任なところが嫌い

あんたのその主婦なら普通なのに料理一つとってもやってやった感出す意味不明なところが嫌い

あんたのそのすぐ専業主婦じゃないのよと仕事を言い訳にして たぶん多くの人が出来てることをやらずにそれでも他の家を知らないから黙るしかない状況にさせてくる意地が悪いところが嫌い

あんたの親だって人間なんだから、奴隷や家政婦じゃないのよ 理想を押し付けないでと言って あたしに何も言わせてくれないずるいところが嫌い

あんたのお金を出してるんだからって言って 言うことを聞かないことが全部悪いように言う罪悪感を煽ってくるところが嫌い

あんたのはいはい言うことを聞く弱いあたしや人にはすぐ物事を押し付けて八つ当たりして 父や地位ある人にはすぐ媚びる汚いところが嫌い

あんたのその嫌なことがあるとすぐ癇癪起こして泣き喚いて散々貶してくる身勝手なところが嫌い

あんたのそのすぐ自分は病気だからって言い訳して逃げる弱いところが嫌い

あんたのその時々絵に書いた様ないい親になって嫌いきらせてくれない 最低なところが嫌い

あんたのそのあたしなんてどうでもいいって言う態度がわかり易いところが 演技下手で嫌い

あんたのそのどうやって育てたのと褒められて 何もしてないと他の人やあたしの前で言ってみせて あたしには本当のことを言ってるでしょと そのくせ他の人からの評判は貰ってく上手なところが嫌い

あんたのその目立ちたがりで子どもの行事でまで出しゃばってくる自己中心的なところが嫌い

あんたのその変と言われて喜ぶ 人と違う変なことをやれてる自分が特別な人と勘違いしてる常識の無いところが嫌い

あんたのその時々常識を持ち出してなじってくる自分が見えてない盲目なところが嫌い

あんたのその自覚のないまま子どもに甘えてるところがしんどくて嫌い


あんたのことなんて嫌い 本当嫌なところが多くて嫌い でも悪いところばかり見るのはあんたみたいだから あんたの尊敬できるところも見つけるようにはしてる

例えば主義主張を持ってるとか 保険関連に強いとか チャーハンがおいしいとか 面白可笑しくするのが上手いとか お年玉はあたしの通帳に入れててくれたこととか 小さい時はアルバム作ってくれてたこととか 大人らしく約束には律儀なとことか

ちゃんと見つけてる

でも反面教師にしてる 血の繋がりやあんたの影響を受けてるなって分かる時があって 自分が嫌いになる時がある

例えば自分の嫌いなところを言うとするなら

あんたの本当酷いところばっか考えて 自分がこんななのはあんたのせいっだって責任転嫁する まさにあんたみたいに 醜くて弱くて汚らしくて酷く人間らしすぎる悲劇のヒロイン気取るところが大っきらい


 

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