逃げ方
何の意味もない駄文を書いて、書き連ねて、
嫌になって消して
書いて少しは楽になったかと思ったら
案外そうでもなくて
途中で止まったそれから目を逸らして
またバツ印に手が伸びる
ああ、もっと生産性のあることすりゃよかったな
費やした時間が無駄に思えた
すべきことから逃げたくて
焦燥感に追われていたら
頭と体にぽかりと空白の時間が出来た
忙しいのだからある筈のない時間だけれど
なんも考えたくないから頭はなんにも考えない
だって逃げ出したいのだから
漫画とか意味もなく読み始める
ちらっとダメだと頭をよぎるが
そんなので止まれるほど出来てない
そうして娯楽の時間が過ぎて
呆気なく過ぎ去った楽しい時間の後に
一人虚しさ膨らみ過ぎて
恐れる未来を想像しすぎて
何もしないまま一人震えて閉じこもる
そうしてこれ以上逃げれない所まで迫られて
突きつけられた現実に
逃げ出すことすら出来ないのだから
無防備な体を晒して横たえるしかない
例え抉られ傷つけられても
自分ですら自業自得だと見放すもんですから
ああもうどうしようもないですね
今書いている行為が逃げでないとするためには
一体何が必要なのだろう
全てのことは糧になる
そんな力強くて前向きに
言い切れるほど強くない
けれど、ひとつ思うなら
これを読んでいる今この時は
実は息抜きなんだよと
次の飛び石に飛ぶ前に
腰下ろして水面を見るような
そんなちょっとした休憩なんだよと
自分の肩の力抜いて
気楽にあっけらかんと切り替えちゃう
同じ真っ白の頭でも
何してんのと聞かれてさ
休憩!と後ろめたくなく言えるような
それさえ言い切れるなら
もういっそ全力で後ろ向きに逃げ出しちゃって
思いっきり馬鹿もやっちゃって
そうして自分を休めて元気が出たらさ
また歩けばいいんじゃないかって
そしたらきっと今の行為を
こんな私でも無駄にしてないんじゃないかって
そんなことを思います
…なんて
自分に甘すぎる戯れ言ですかね?




