あとはとりあえず、わたしなのだ
掲載日:2015/12/19
代償を払わなければならないのはあなたなのだ
その時まで走らなければならないのはあなたなのだ
風を切って進まなければならないのはあなたなのだ
あとはとりあえず、わたしなのだ
どこまでも進んでいるのは彼なのだ
駅のホームで立ち止まっているのは彼なのだ
幻に挨拶しているのは彼なのだ
あとはとりあえず、わたしなのだ
ずっときょろきょろしているのはあの人なのだ
はしごを掛け違えたのもあの人なのだ
渦を巻き続けているのもあの人なのだ
あとはとりあえず、わたしなのだ
小さな箱を作っているのはその人なのだ
滑りそうになっているのはその人なのだ
風にさらされているのはその人なのだ
あとはとりあえず、わたしなのだ
バス停を探しているのは彼女なのだ
人ごみに紛れているのも彼女なのだ
夕暮れに溶け込んでいるのも彼女なのだ
あとはとりあえず、わたしなのだ




