美しき獣の母
「・・・・・・それは・・・・あたいのお母さんは
ヤンエーゴン戦争で町が戦場になった時
私を助けてくれたのじゃぁぁ。
魔族からの魔法で捕まりそうな私の代わりに
捕まって戦争の実験台にされて・・・・・・うっぅぅ。
お母さんがこんな・・・・・・こんな。」
「分かったありがとう話してくれて。」
「私許せません。その魔族。」
「グルルルル(お前は私の娘を助けてくれる程の男か?)」
俺の頭の中に少し大人な女性の声が聞こえた。
誰だ?この声は。
(お主は誰だ?)
その声の主にフェニゴンが対応してくれた。
(私はガーメイルの母じゃ。)
(なんと!?)
(お前は私の娘を助けてくれる程の・・・・・・)
「おいっガーメイル母親よぉ。
俺がこいつをガーメイルを助けてやれる程の男だって?
ふざけんな!!俺はなぁ・・・・・・幸せにできる男だ!!!!!!」
「「!?」」
「一体誰と話しをしているのじゃぁぁ? 」
「お前の母さんとだ。」
ガーメイルは飛び驚き俺の胸ぐらを掴んで叫んだ。
「お母さんあたいじゃぁぁ!!ガーメイルじゃぁぁ!!!!
ごめんなさい・・・・・・ごめんなさいお母さん!!!!!!!!!!
あたいのせいでこんな姿にされて。」
グラッ
「グァーグーグォーガァァー。」
俺にはガーメイル母さんが頑張って『大丈夫』と言っているように聞こえた。
「違いますよガーメイルさん。助けてくれてありがとうです。
ごめんなさいよりありがとうです。」
「お母さんありがとう。」
ガーメイルの『ごめんなさい』の言葉の山から『ありがとう』を
ラーメルは優しく引っ張りだした。
「流石ラーメル。半天使。俺が治せない『心』を治しやがった。」
「ありがとう落ち着いたじゃぁぁ。ラーメル。」
「またいつでも頼んでください。
心は天使と・・・・・・じゃないと治せませんから。」
て、てて、天使だ天使がここにいる!?
ラーメルがまるで本当の天使のようだ!!!!!!!!!!
「やっぱ凄いなラーメル。俺は体や体内を治す事はできるが
心を癒すことは出来ない。お前は本当の天使だな。」
「天使の力は角が丸いものも得意ですから。」
「グルルル・・・・・・(ありがとう)。」
「あたい元気出たじゃぁぁ!!
今回お母さんに相談があったんじゃぁぁ。
この人達のパーティーに入っても良いか?」
「グルルゥゥ・・・・・・(良いよ。)。グルルラウラウ・・・・・・(こいつは私が認めた男大丈夫だ)グルララ・・・・・・(その代わり)
グルウラウルゥゥゥゥ(私も連れて行って)。」
「えっ!?なに言ってんだあんた?」
ゴーレムマオナーの半分以上の大きさはある様な奴が
一緒にパーティー組んで旅するとなると食費が・・・・・・んまぁ
仕方ない!!!!!!!!!!仲間のためなら。
「あんたの母さんがパーティーに入りたいって。俺はOK。」
「私も大丈夫ですよ。」
「あたいも大丈夫です。ですがお母さんにはこの薬を
飲んでもらいます。」
「グルルルゥゥルゥゥゥゥ・・・・・・(分かった)。」
これ本当に薬か?と思ってしまう程の石のように硬そうで不格好な
形の錠剤を重たそうにガーメイルが持ってきた。
「ゴクリ・・・・・・グフゥゥ・・・・・・。」
ヒュルヒュルヒュルヒュル・・・・・・。
薬を飲み込んだガーメイルの母さんの体がみるみると
小さくなっていった。
「クゥーー!!!!!!!!!!」
まるで可愛いペットだ。
ガーメイルの母さんはガーメイルの顔と同じくらいの
大きさになった。
あの肉球に指をぷにぷにされたらどんなに気持ちいいのやら。
俺の脳はそんなバカな考えが先に浮かんだ。
ドォォォォーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「「「「!?」」」」
この深い地下室からも聞こえる程の爆音が外で聞こえた。
俺の屋敷を攻撃してる!?
「このやろぉー俺の屋敷に攻撃をしやがってぶっ殺してやるぜ!!!!!!!!!!」
「ちょっと待ってくださいライルさん。」
「お母さんあたい達も行くのじゃぁぁ。」
「クルルゥゥゥゥ!!!!!!!!!!」
外に急いで出ると黒々しく長い1本の角を生やした大男が
立っていた。
「やっと出てきやがったか。」
大男は俺を見ると顔をニヤつかせた。
「お待たせしましたライルさん。」
「おいっガーメイルはどうした!?」
「このゴーレムマオナーの操縦室に行きました。」
「そうか分かった。
悪いなフェニゴンこの戦いは引かせてもらう。」
「何だとーー!?ワシは戦いを楽しみに待ーていたのに!!!!
しかも相手は魔族だぞ・・・・・・。」
「私ゴーレムマオナーのそれ以上の力見てみたいです。」
「なら仕方ないなワシも見たい。」
「お前何なんだよ。」
ラーメルの好奇心旺盛なキラキラとした顔を見たフェニゴンは
戦いを喜んで我慢した。
変態ドラゴンだなこいつは。
と少し呆れた俺は溜息を着いた。
「なんだと?お主達が相手をしてくれるのでは無いのか?」
「悪いなお前の相手はこの俺の屋敷だ。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・。
『あたいのスーパーゴーレムマオナー発進!!!!!!!!!!』
「「「オオオオオオォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」
「フェニックスとドラゴンのワシから見てもゴーレムマオナーは
かっこええな。」
「ああ、かっこいいさ。あいつが作ったもんだからな。
あいつが・・・・・・守るために一生懸命作ったもんだからな。
かっこいい。」
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