地下室の母
あの後俺とラーメルはガーメイルを
このくそ広いゴーレムマオナーの中から
探し出せた。
「やっと見つけました。」
「お前どこ行ってたんだよ。
俺らをお前の母さんな紹介するんだろ。」
「はい、紹介するから今会ってきたんじゃぁぁ。」
「何?ていうことはお前の母さんは
ここのどこかにいるということか?」
「そんな部屋なかったはずですけど?」
全部の部屋を見てきたけど確かにそんな誰かが寝ている部屋なんてなかった。
だとしたら隠し部屋がどこかにあると俺は推察した。
「ちょっとこっちに来るんじゃぁぁ。」
「隠し部屋でもあるのか?」
「まぁそんなもんじゃぁぁ。」
ガーメイルの後ろに俺とラーメルは着いて行った。
そして1番最初に見た部屋に入った。
「ここの部屋から入るのですか?」
「ああ、そうじゃぁぁ。」
「ベッド、机、椅子。もしくは床に隠し部屋があるのか?」
「90点じゃぁぁ。
100点満点の回答はここじゃぁぁ。ふんっ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・。
ガーメイルがベッドをグッと下に押した。
するとベッドの足が床にスッポリと入って半分に割れた。
「こ、こんな細工がこのゴーレムマオナーにされているとは。」
「すごいですね。」
「これもあたいの発明じゃぁぁ。」
ベッドが半分に割れ明らか地下室に繋がっている階段が出てきた。
「ここにお前の母さんがいるんだな。」
「そうじゃぁぁ」
「なんか暗くて怖いですね。」
「中は意外と明るいから大丈夫じゃぁぁ。」
ラーメルは俺の肩に掴まり少し不安げな表情をしていた。
・・・・・・ちょっと胸当たってる。
「よしっ下りるんじゃぁぁ。」
「うん。」
「・・・・・・はは、はい!!」
1段1段複雑な形をしている階段を1段ずつ下っていった。
俺は今ラーメルの胸の感触を感じ取る余裕はなかった。
「意外と明るい・・・・・・んじゃなかったのか?」
「あじゃじゃぁぁ?この間整備したばっか・・・・・・
あっそうじゃぁぁ
あたい整備する前に昼寝して1日過ぎていったんじゃぁぁ。」
「ええ〜もぉー私暗いの怖いですぅ〜。」
ラーメルは目を瞑って若干涙目で俺の腕を更に強く掴んだ。
奥に行くと更に暗くなって行った。
「もぉー暗くて周りが見えんぞ・・・・・・龍光。」
「おぉー。明るいですね。これで怖くないですぅー。」
龍光よりも明るいにっこりとした笑顔で
俺の腕から手を放した。
(・・・・・・使わなきゃ良かったな。)
「ここの部屋にいるんじゃぁぁ。」
「思ったより普通だな。」
「普通ですね。」
今まで廻ってきた部屋の扉と同じ形の扉だった。
ガチャッ。
「_______________これがあたいのお母さんじゃぁぁ。」
グルルルルルルルルルルゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・・・
ガアアアアアアアアアアァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「おっ!?な、何だ?」
「ライルさん!?」
俺は部屋に入った瞬間虎に睨まれ、蜘蛛様な長く八本ある足に捕まった。
グワアアアアアアアアアアァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「というか思ったよりこの部屋広くね?」
「そんな呑気な事言っている場合ではないですよ!!」
捕まった俺は部屋の奥を見渡せた。
変な大きな柱が2本あるだけで殺風景なひろーい部屋だった。
「お母さん!!この人達はあたいの友達じゃぁぁ!!
だから放してやってくれ。」
グルルゥゥゥゥ・・・・・・。
獣はガーメイルに言われると落ち着いたように俺を放し威嚇を辞めた。
別に俺は握られた時肉球みたいなのが当たってモチモチして
出来ればもう少し握ってもらいたかった。
「この獣とも言えるような言えんような生き物がお前の
母さん!?」
「・・・・・・一体何があったんですか?」
「・・・・・・くっ・・・・うっうっ・・・・・・。」
ガーメイルが床に膝を着き顔を下にして泣き出した。
「合成獣じゃぁぁ。これがあたいのお母さんじゃぁぁ。」
「やっぱり合成獣だったか。
虎、蜘蛛、熊、そしてドラゴン。4体合成獣
こりゃすごい。俺も初めて見た。」
「少しは空気を読んでくださいよライルさん。」
この部屋のように暗い空気を俺は明るくしたかった。
「悪いがガーメイルよ。一体何があったのだ?」
「お前も気になるんだなフェニゴン。」
「・・・・・・それは」
ブックマーク登録お願いします