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ザナドゥのパーティー勧誘

俺はギルドに戻りポスターを作った。

ドラゴンの力とても便利だ。

絵が苦手な俺でもフェニゴンが得意だった。

まさかの才能発揮で俺は目が飛び出るかと思った。


「これでOKと。」


「誰か来ると良いなライル。」


ちなみにポスターには当然パーティー募集の事を

書いた。

だが内容は他に貼ってあったポスターとは

少し異なるものだった。

『魔法が使える(必須!!)』というのが

ほとんどだったが俺らのだけ

『魔法が使えなくても(OK)』というものだった。


「・・・・・・なぁライ・・・・・・ル。」


「誰?」


と思って後ろを振り返ったらなんとボッコボコに

された様子のザナドゥと女2人の姿があった。


「あー!!何の用だ。てめぇ。」


「そんなにカリカリすんなよ。

昨日は悪かったよ。

だからパーティーに戻ってきてくれないか?」


「私達からも頼むよ。」


「チッ!!!!」


何言ってんだこいつら!!!!

俺は丁重になんか断れる訳もなく。


「戻ってきてくれないか?だと?

人に何かを頼む時は敬語を使うのが

礼儀なんじゃないのか?」


「あ、ご、ごめん・・・・・・なさい。

お願いしますパーティーに戻ってきてください。」


「お願いします。」


「頼む時は10分間土下座だろーが!!

そして『お願いします』と土下座しながら

100回言う!!!!」


「「は、はい!!!!!!!!!!」」


そしてザナドゥと女2人がを小声で

『お願いします』と土下座しながら言った。


「はぁ〜聞こえんなぁー100回プラス!!!!!!」


「えー!?」


「はい、もう100回プラス!!!!!!!!!!」


ザナドゥと女2人は俺に合計300回

『お願いします』と言う羽目になった。


(こいつら本当にやってるよ。

やめてくれ笑っちまう。誰かご飯プリーズ!!!!)


そして俺は自分の髪の毛を余ったポスターの紙に

貼り付けた。


(フェニゴン!!火って使えるよな。

どうやって出すんだ?微量で良いんだが。)


(ああー、出来ってとも。

だけどライルはドラゴンの攻撃術は初めてだからな

でもそんな難しいもんじゃない。

まず指先に力を入れろ・・・・・・。)


(それで何だ?)


(力の入れすぎに気をつけぇよ。

燃やしたくないもんまで燃やしちまうから。)


という事で俺は試しに右手の人差し指に

少量の力を加えた。


ポッ!!


本当に火が着いた。

確かにフェニゴンは

ライトニングドラゴンとフェニックスの息子で

炎と雷、回復に関しては最強だ。

髪毛が張り付いている紙をその火で燃やし

紙の燃えカスをザナドゥと女2人に

向かって投げた。


「それでライル何をやってるんだ?」


「俺の家計に伝わる術だ。魔法では無い。

その名も『認識操作(にんしきそうさ)』。

俺も悪趣味だぜ。」


「お願いしますお願いしますお願いします

お願いしますお願いしますお願いします

お願いしますお願いしますお願いします・・・・・・。」


そもそもお願いされてもザナドゥ達のパーティーに

入るつもりは全くなかったし

こんな奴の為に時間を割きたくない

だから俺はその場を後にした。


「お、おいライル離れても大事(だいじ)なんか?」


「ああ、大丈夫さ。

今頃あいつらは俺の幻想にお願いを

求めてるからな。」


フェニゴンは大笑いしていた。


「ハーハッハッハッハッハー!!!!!!!!!!」


「ど、どうした?」


「アイツらがバカみたいにお願いしちょる

様子を思い浮かべると笑いが止まらない。

ご飯も止まらない!!!!!!!!!!」


「少しはその笑い我慢しろよ。

俺だって我慢してんだからよ。」


1時間経過・・・・・・。


そして適当に歩いていると・・・・・・。


ドンッ!!


「痛っ!!」


「おっと。」


ぶつかった子が倒れてしまったが

俺は倒れなかった。


「悪い大丈夫?立てるか?」


「わ、私こそ・・・・・・ご、ご、ごめ・・・・・・」


ぶつかった子はフードを被っていて顔は

よく分からなかったが性格が女だと言うことは

分かった。

そしてぶつかった時胸の感触があり体の割に胸が

大きいという事まで分かった。


「立てるなら良かった。怪我は・・・・・・無いね。

じゃあっ!!!!」


「あ、あの・・・・・・行っちゃった。」



パーティーメンバー募集をしても誰も来ない。

一旦食堂に行き1番安い『もやし丼』を食べた。


「もやしも案外捨てたもんじゃないな。

1(ワン)ゴールドでこんな量の飯が食える!!

最高かよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ムシャムシャモグモグ食べていると段々

もやし丼が少なくなっていった。

食べていれば当然だろうと心の中で思っていたが

いざ食べ終わる(わかれ)だと思うと

悲しくなってきた。


「悲しんでいるところ悪いが

別れというのは付き物なんだ。

しっかりと受けいれ、

そのもやし丼を完食してやれ。」


「分かったよフェニゴン。」


パクッッッッ!!!!!!


「ご、ご馳走様でした。

まぁ悲しくはなったが完食してみると

悲しみは全部吹っ飛んだ。」


「なら良かった。」


食堂を出てギルドの窓から外を見てみると

日が暮れそうだった。


「日が暮れるのが早いのう。」


「まぁ今日は1日忙しかったからね。」


ギルドから出ようと扉の前に行く間には

もう『お願いします』と言い続けている

ザナドゥ達の姿はなかった。

でも俺がポスターを貼った掲示板にはザナドゥ達が

お願いし続けている映像が貼り付けられていた。


「ハーハッハッハッハッハー!!!!!!!!!!」


沢山の人がその光景を見て大笑いをしていた。

「ざまぁみやがれバァーカ!!!!!!!!!!!!!!」

と心の中でフェニゴンと叫んだ。


ガチャッ!!


俺はギルドが盛り上がっている中静かに

出ていった。


「フゥ〜今日も冷えるな〜。」


呼吸をすると白い息が出てきた。


「やっと出てきた。」


「あ、あ、あの・・・・・・こ、こんにちは」


「お?・・・・・・お!?あのぶつかった女の子か?」


俺はぶつかった女の子だとの

フードを見て分かった。

だけど今はフードを被っていなかった。


『可愛く三つ編みしていてピンク色の髪の毛

守りたくなるような幼く可愛い顔

小柄からは予想できない巨乳

そして人見知り』


という完璧可愛い女の子が魔法も使えない俺に

話をかけてきた。


「どうしたの?」


「と、とと、突然、す、すいません。

わ、わ、私『ラーメル・カルベンツ』と

言います。よ、よろしく・・・・・・です。」


噛み噛みな挨拶ではあったが頑張って

話している様子を見て俺も一生懸命聞いた。



「あの・・・・・・パ、パパ、パパパパ。・・・・・・」


「パ?」


「ふぅ〜もぉー私何やってるの

勇気を出しなさい!!」

パンパンッッッ!!!!!!!!!!


ラーメルは1回そっぽを向いて小声で独り言を

言って頬を両手で叩いた。

多分独り言を聞こえてないと思っているのだと

思うがしっかりと聞こえていた。

そして言う覚悟ができたのか真剣な顔をした。


「あなたのパーティーに入れてください!!!!!!」


「へっ!?」






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