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これから
1話
「海、あれ持ってこいよ」
「まさ、わかったよ!」
海と同じ会社で仕事を始めて早3年
仕事中はふざけたり親方に怒られたり、そんな感じで毎日何となく過ごしていた
家に帰ると何もなく誰もいない空間が虚しかった
「家にいるより仕事してる方が気が楽だ」と最近思うようになった
約一年前、俺には2歳の子供と妻と三人で暮らしていた
些細な事からお互いの意見が食い違い、そこから夫婦中には深すぎる溝ができていた
気付いた時にはもう遅かった、まぁ良くある話と言えばその通りだ
そんな事を考えていると家のチャイムが鳴なり扉を開ける
「ピンポーン」
「まさー、飯と酒買ってきたから一緒にどーだ?」
こいつはヒロ
いつもこんな感じでやってくる
落ち込んでいる俺を気にかけて良くこうしてご飯を食べている