48〜旅の準備④〜飯ウマ
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さっきから、「にく!にく!」とクリムとコロイが仲良く歌っていた。
コロイに関しては買い物を始めた時から「にく!」と言っていたので余程楽しみだったのだろう。
屋台通りへ向かう道で2人は歌ってる姿を通り行く人達は微笑ましそうに見ていた。
正直言うと恥ずかしいが、止めるのも可哀想なのでスルーしておく。
これが大人の対応と言うものだろう。
周りの視線に耐えながらしばらく歩いた先には前に見た時と同じようなお祭り騒ぎの屋台通りだ。
夕ご飯を食べるために来てる近所の人や冒険者に商人、旅人などの様々な人種がいた。
もちろん、人外もいる。羽が生えてるものや角があるもの、見るからに人ではない蜥蜴人など、この種類の人が共存出来ているのはこの国ならではだ。
俺達は周りの屋台を見ながら、この国の最後の晩餐を食べる。
たこ焼きみたいなものや焼きそばなどいろいろな物を物色しながら食べたていた。
もちろん、クリムとコロイは...
「おじちゃん、この串焼き10本ください!」
「コロイも10本ください!」
「おお!お嬢ちゃん達はよく食べるね!嬉しいから、1本ずつサービスしとくよ!」
「やったー!ありがとう」
「ありがとう」
クリムとコロイはおじさんから買った串焼きの肉をを両手いっぱいに持って食べていた。
ちなみに、他にも沢山の食べ物を「食べたい!」と2人にせがまれたが、食べ過ぎは良くないので減らしたほうだ...減らしたほうだぞ?
俺は2人が隠れて食べ過ぎないように注意しながら歩き食いしてると、めちゃくちゃ美味しい串焼きを出す、ライズのお店まで歩いていた。
「ライズのおっちゃん、また来たよ!」
「クリムちゃんとリラちゃんじゃないか...それと、もう1人は?」
クリムが口いっぱいに頬張っていたお肉を飲み込み手を振りながらライズに声をかけるので俺は一応頭を下げておく、同じようにコロイも慌てて頭を下げていた。
「この子は一緒に旅をする仲間のコロイだよ」
「コロイです...」
クリムに紹介されたコロイが小さな声で言う、奴隷だった頃に大柄の男に暴力を振られていたため、トラウマのなっているらしい。
俺は優しく震えるコロイの肩を撫でてやる。
「クリムちゃん、俺なにかこの子にしたっけ?」
コロイの震えに気がついたライズが心配そうにクリムに聞く。
「多分、おっちゃんがデカいから怖いんだよ」
クリムが伝えると、「なんだそういうことか」
とライズが言う。
すると、コロイに近くにライズは行くと、突然の変顔を披露する。
「あはは!何その顔!」とクリムが腹を抱えながら笑う。俺も不覚ながら少し笑ってしまう。
コロイは状況が分からないのか、俺やクリム、ライズの顔をキョロキョロと見る。
どうしても理解できなさそうなので伝える。
「このおっさんは俺は怖くない!って言うのを伝えようとしてるんだよ。」
すると、コロイは理解出来たのか、涙を少し浮かべながら笑っていた。
「ありがとう、おじさん、おじさんはいい人だね!」
ライズはその言葉を聞くと笑顔で親指を立てる。
「それは良かった!ならまた仲間が増えた記念に1人に一本ずつ奢ってやるよ」
一本ずつ俺達に超美味い串焼きをくれる。
串焼きからは綺麗な肉汁がこぼれ落ちていく。
コロイは貰った串焼きをゆっくり口に運んでいく。
クリムの串からは既に肉が無くなっていて次を頼んでいた。てか、早すぎだろ。
「おいしい!おじさんおいしいよ!」
「おお、良かったな!次は自分で買ってくれよ?」
「うん!」
コロイは涙を拭き笑顔で答える。
このあともクリムとコロイは何度も食べ続けていた。俺は10本ほど買って時間が進まないアイテム袋に入れて置いた。
(これは、旅の途中にひっそり食べよう)
俺は心に誓うのであった。
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