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プロローグ
燃える炎の紅。
血塗られる紅。
人の悲鳴の紅。
その最中倒れていた。
炎も、血も、声さえも紅く染る世界。
煙で息ができない。
傷で立ち上がれない。
自分はどうなっているのだろうか。
屋外。屋内。道路。建物。どこにいるのかもわらない。
ただ倒れているだけ。
それだけが分かる。
朦朧とした意識の中、目の前に人の影がうっすらと写る。
だれだこいつは。
視界も薄くなる。
遠のいていく意識を、
やがて、投げだした。
「今日から君は人間に飼われる吸血鬼だ。」
起きた自分に最初に降り掛かった言葉はそれだけだった。
初投稿です。
趣味程度でやっていつもりなのでよろしくお願いします。